島くらげ先生が描く『つがいの嫁入り ~異形の巫女は朱雀の当主に愛される~』和風ファンタジーの世界観で、壮絶な虐待から始まるシンデレラストーリーという、もう刺さる人にはとことん刺さる作品です。主人公・銀花(ぎんか)と朱雀宮家の当主・万羽(かずは)様の関係が、どうなっていくのか本当に目が離せません。
ただ、これから読み始める方や、あまりの壮絶さに読むのを少し躊躇している方の中には、「つがいの嫁入り」のネタバレを先に知って、心の準備をしておきたいという方も多いと思います。特に、銀花の妹・朱音(あかね)の行動があまりにも「ひどい」と話題沸騰ですし、物語序盤のクライマックスである4巻までの展開、銀花を虐待してきた両親の末路、さらには使用人・青谷が銀花を助けなかったのかどうか、その辺りのあらすじが気になりますよね。
さらに物語は中盤以降、寒月(かんげつ)や長縄家といった新たな敵も登場し、謎の幼馴染の存在も示唆されています。そして何より、この物語が最終的にどんな結末を迎えるのか、朱音たちは断罪されるのか…知りたいことが多すぎると思います。
この記事では、そんな『つがいの嫁入り』の核心的なネタバレ情報を、主要な登場人物の動向や物語の鍵となる謎に焦点を当てて、序盤から中盤まで徹底的に解説していきますね。
記事のポイント
- 序盤のあらすじ(虐待~雪山遺棄)
- 妹・朱音や両親のひどい仕打ち
- 中盤以降の敵(寒月・長縄家)の目的
- 「つがい」の謎と銀花の力の正体
ジャンプできる目次📖
つがいの嫁入り ネタバレ|序盤のあらすじと相関図
まずは物語の導入部であり、最も「ひどい」と評される部分。銀花がいかにして当主・万羽と出会い、そして実の妹・朱音によって最悪の事態に追い込まれるのか…。その衝撃的な序盤(1巻~4巻)のネタバレを、登場人物の相関関係とともに詳しく解説します。
登場人物とあらすじの概要
物語の舞台は、炎の神「朱雀」を信仰し、その血を引く「朱雀宮家」によって統治される雪深い「六華の里」です。この里では、朱雀宮家の当主に嫁ぐことが巫女家系にとって最高の栄誉とされています。
この基本設定と主要な登場人物の関係性を把握するだけで、物語の壮絶さが分かってくるかと思います。
| 登場人物 | 読み方 | 立場・特徴 |
|---|---|---|
| 榮枝銀花 | さかえだ ぎんか | 主人公。巫女家系の長女。顔の「異形」のあざで家族から虐待。 |
| 朱雀宮万羽 | すざくのみや かずは | ヒーロー。朱雀宮家の現当主。銀花を「つがい」と見抜く。 |
| 榮枝朱音 | さかえだ あかね | 銀花の妹。敵対者。容姿端麗で寵愛されるが、嫉妬から凶行に。 |
| 銀花の両親 | - | 敵対者。銀花を虐待し、朱音のみを寵愛する。 |
| 青谷 | あおや | 榮枝家の使用人。朱音の命令で銀花を雪山に遺棄する実行犯。 |
主人公の榮枝銀花(ぎんか)は、巫女家系の長女でありながら、生まれつき顔の右半身に鱗状のあざがありました。この「異形」の容姿から「異形の白巫女」と呼ばれ、家族全員から「不要なモノ」として扱われます。朱雀宮家への嫁入りの可能性がないと決めつけられ、長年にわたり冷遇と虐待を受けて育ちました。物語は、彼女が人生に絶望し、出家を決意するところから始まります。
対するヒーローが、朱雀宮万羽(かずは)。炎の神「朱雀」の血を引く現当主です。万人に穏やかな性格をしていますが、自らの「番(つがい)」である銀花を蔑ろにする者には、一切容赦のない厳しい一面を持っています。
そして、序盤の最悪の敵対者となるのが、銀花の二つ年下の妹・朱音(あかね)です。容姿端麗で外面も良く、「里一番の巫女」として家族や里の人々の愛情を一身に受けて育ちました。彼女自身も、当然自分が朱雀宮家に嫁ぐものと信じて疑っていません。
妹・朱音(あかね)のひどい凶行
物語が大きく動くのは、朱雀宮家の嫁を選ぶ儀式「羽舞の儀」です。里中の誰もが、美しく着飾った朱音が選ばれると信じていました。
しかし、当主・万羽は、朱音を含む全候補者に対し「この中に朱雀の嫁はいない」と公に宣言します。そして儀式の直後、出家しようとしていた銀花のもとへ直行し、公衆の面前で「銀花が自分の嫁である」と宣言し、プロポーズします。
虐げられていた「異形」の姉が、里で最も尊い当主の「運命のつがい」だった。まさに「価値の逆転」が起こった瞬間です。
当然、朱音は納得できません。自分が選ばれると信じて疑わなかったプライドをズタズタにされ、万羽が自分ではなく、日頃から虐げてきた「異形」の姉・銀花を選んだという現実を受け入れられず、激しい憎悪と嫉妬に駆られます。
そして、彼女は最初の凶行に出ます。万羽のプロポーズの後、逆上した朱音は銀花を家から強引に追い出してしまいます。行く当てもなく里をさまよう銀花は、事情を知らない里人からも「異形のくせに」と罵詈雑言を浴びせられます。
4巻までの雪山遺棄事件まとめ
本作のレビューや感想で「ひどい」「胸糞」「読むのが辛い」といった言葉が並ぶ最大の理由が、この4巻前後で描かれる「雪山遺棄事件」です。
里で追い出された銀花は、万羽に駆けつけられ、一度は庇護されます。しかし、家族からの長年の虐待による呪縛は根強く、彼女は「家族に最後の挨拶を」と実家である榮枝家へ戻ってしまいます。この「主人公が虐待環境に戻る」という展開が、読者に強烈なストレスを与えると同時に、朱音による最悪の凶行の引き金となってしまいました。
実家に戻った銀花に対し、朱音の憎悪は頂点に達します。
- 殺人未遂: 朱音は銀花に激しい暴力を加え、意識不明の重体に陥らせます。頭を強く打ち付け、完全に「殺し」にいっています。
- 死体遺棄の教唆: 朱音は使用人の青谷を呼び、「銀花が死んだ」と平然と嘘をつき、死体を雪山に捨ててくるよう冷徹に命令します。証拠隠滅のためですね。
- 遺棄の実行: 青谷は命令に従い銀花を雪山へ運びますが、その途中で銀花が「ぴくりと動き」、まだ生きていることに気づきます。しかし、朱音への恐怖から命令に逆らえず、銀花を雪山に置き去りにしてしまいます。(詳細は後述)
- 万羽の激怒と救出: 一方、銀花と連絡が取れなくなり「直感的に嫌な予感を感じ」た万羽が、榮枝家へ乗り込みます。万羽の、これまで見せたことのない凄まじい怒りと当主としての威圧を目の当たりにし、恐ろしくなった朱音が、銀花を雪山へ捨てたことを自白。万羽は即座に銀花を救出しに向かいます。
銀花の両親の仕打ちと末路
妹・朱音の凶行が目立ちますが、銀花の両親も、その朱音を育て上げた元凶であり、同等以上に「ひどい」存在です。
彼らは、銀花が「異形」であるという理由だけで、長年にわたり娘を「不要なモノ」として虐待し、朱音だけを異常なまでに寵愛してきました。銀花の存在を文字通り「ないもの」として扱ってきたんです。
彼らの本性が最も醜く現れるのが、万羽が銀花を選んだ後の「手のひら返し」です。
当初、万羽が朱音を選ばなかったことに対し、「うちの娘(朱音)が選ばれなかったのは納得がいかない」と万羽に食ってかかります。しかし、万羽が銀花本人を「つがい」として望んでいると知るや否や、その態度は一変。
「この際朱雀宮家に嫁がせるのは銀花でも構わない」
娘の幸せや尊厳ではなく、ただ「朱雀宮家と縁続きになる」という自分たちの利益しか考えていない、打算的な本性を見せます。銀花が雪山に遺棄された(と朱音が嘘をついた)際も、嘆き悲しむどころか、当主との縁が切れることを恐れているだけでした。
両親の末路は?
では、これほど非道な両親の末路はどうなったのでしょうか?
残念ながら、序盤の雪山事件の段階では、両親が法的に断罪されたり、社会的に没落したりといった直接的な「報い」は描かれていません。
物語の焦点が、朱音と新たな敵である寒月らに移っていくため、両親の動向については一旦保留となっています。
もちろん、銀花への虐待と、朱音の殺人未遂を(結果的に)隠蔽しようとした罪は消えません。今後の展開で、銀花と万羽によって、朱音とともに彼らの罪が裁かれ、相応の報いを受ける日が来る可能性は非常に高いと思います。読者としては、そこを強く期待したいですね。
青谷は銀花を助けなかった?
雪山遺棄事件において、もう一人、重要な登場人物がいます。榮枝家に仕える使用人の男「青谷(あおや)」です。
彼は朱音による殺人未遂において、「死体遺棄」を命じられた実行犯となります。
ネットの検索では「青谷 銀花 助ける」といった予測も出ることがあるようですが、事実は逆です。彼は、銀花を雪山に運ぶ途中、銀花が「ぴくりと動き、まだ生きている」ことに明確に気づいていました。
しかし、彼は銀花を助けませんでした。
朱音からの命令に背くことへの恐怖が、人道的な行いを上回ってしまった結果、彼は銀花が生きていると知りながら(つまり殺人未遂の幇助にあたる)、彼女を極寒の雪山へと運び、置き去りにしてしまいます。
彼がその後どうなったのか(万羽に捕らえられたのか、逃亡したのか、朱音の罪を証言したのか等)についても、現在のあらすじの範囲では明確になっていません。朱音や両親とともに、裁かれるべき対象の一人と言えるでしょう。
つがいの嫁入り ネタバレ|中盤以降の展開と考察
雪山事件という序盤の最大の危機を乗り越え、万羽の絶対的な愛と庇護のもと、「朱雀の嫁」として歩み始めた銀花。しかし、物語はそれで終わりません。
ここからは、家族という「内なる敵」から、里の外の「より大きな陰謀」へとスケールアップしていく、中盤以降のネタバレと考察です。
寒月(かんげつ)と長縄家の目的とは?
万羽によって凶行が暴かれ、救出劇の末に銀花を奪われた朱音。普通の感覚ならここで反省するか、少なくとも恐怖で身をすくめるはずですが、彼女は違いました。
朱音は一切反省しません。
ここが朱音の本当に恐ろしいところで、彼女は中盤以降、新たな敵対勢力である「寒月(かんげつ)」や「長縄家(ながなわ)」と共謀し、銀花を再び陥れようと画策します。
朱音の策略により、銀花は「長縄家」に誘拐・監禁されてしまうという、またもや受難の展開が待っています。
この寒月や長縄家の目的は「寿命を長くする」ことに関連しているとされています。そして、その陰謀には寒月の父親が深く関わっている模様。
なぜ彼らが銀花を狙うのか?それは、彼女が持つ「朱雀の力」が、その目的(=寿命)を達成するための鍵を握っているからだと推測されます。
つがいとは?運命の相手の謎
ここで、物語の根幹である「つがい」という設定について、もう少し深く掘り下げてみます。
万羽が銀花に触れた瞬間に「俺の番(つがい)か?」と見抜いた、この「つがい」。これは、単なる「好きな相手」や「婚約者」といった意味ではありません。
朱雀宮家の当主にとっての「運命の相手」を指す、血筋に刻まれた特別な存在です。
万羽は、数多の候補者(朱音を含む)に触れても何も感じませんでしたが、銀花に触れた瞬間に、本能的に彼女こそがその「つがい」であると認識しました。これは理屈ではなく、神聖な血が引き起こす本能的なものです。
「つがい」の証拠
二人が「つがい」である証拠として、不思議な現象が起こります。物語冒頭、寺で二人が初めて出会い、よろけた銀花の手を万羽が取った瞬間、消えていたはずの灯篭に火が灯るといった描写がありました。
これは、二人の力が共鳴している証であり、銀花が単なる「異形」ではなく、朱雀の力と深く結びついた存在であることを示しています。
銀花のあざと朱雀の力の正体
物語の最も核心的なネタバレであり、最大の「価値の逆転」ポイントが、銀花の「あざ」の正体です。
家族から「異形」と呼ばれ、虐待され、存在を否定され続けた、顔の鱗状のあざ。家族は「あざのせいで嫁に行けない」と一方的に決めつけていましたが、これこそが根本的な大間違いでした。
この「あざ」こそが、彼女が万羽の「つがい」であることの神聖な証であり、「朱雀の力」の源泉、あるいは力そのものと深く関連する聖痕のようなものであったことが、物語が進むにつれて強く示唆されていきます。
力の覚醒
つまり、銀花を「無価値」たらしめていた(と家族が誤解していた)要素こそが、彼女を「絶対的な価値」を持つ存在にしていたのです。虐待の理由が、実は最も神聖な力の証だったわけですね。
後の展開では、銀花が万羽とともにこの「朱雀の力を開放」して、寒月や朱音といった敵を撃退する描写も言及されています。中盤以降は、銀花自身が虐げられるだけのヒロインから、当主の「つがい」として、その力に目覚めていく成長物語の側面も強くなっていきます。
幼馴染は敵か味方か?
物語が中盤以降に進むと、新たなキャラクターの登場も示唆されています。
レビューや感想などを見ていると、「幼馴染」というキーワードが挙がってくることがあります。「サバサバ系?」とも言われていますが、26巻時点での情報や関連するあらすじの範囲では、まだ詳細な情報は不明です。
この「幼馴染」が、
- 銀花の(虐待される前の)幼馴染なのか?
- それとも万羽の幼馴染なのか?
どちらの幼馴染かで、物語への関わり方や立ち位置(敵か味方か)がまったく変わってきますよね。
結末は?朱音は断罪される?
さて、ここまで読んでくださった読者の方が最も知りたいのは、「で、結局どうなるの?」「朱音と両親は最終的に断罪されるの?」という、結末に関するネタバレだと思います。
結論から言うと、既刊(26巻時点)の情報や関連するあらすじの範囲では、朱音や両親に対する最終的な断罪(法的な処罰や社会的な没落など)は、まだ明確には描かれていません。
これが「つがいの嫁入り」の展開のすごいところで、朱音は雪山事件という明確な殺人未遂を犯したにもかかわらず、中盤以降も反省することなく、寒月らと結託して銀花を狙い続けています。
物語はまだ、朱音や長縄家といった敵対勢力との対決の最中であると推察されます。
つがいの嫁入り ネタバレはシーモアでチェック
ここまで、『つがいの嫁入り』の序盤から中盤にかけての核心的なネタバレを、あらすじと共に詳しく解説してきました。妹・朱音の「ひどい」凶行、両親の非道な仕打ち、そして「つがい」と「朱雀の力」の謎など、非常に濃密で壮絶な内容でしたね。
序盤(特に4巻まで)の苛烈な虐待描写は、読むのが辛くなる部分もありますが、それがあるからこそ、万羽による絶対的な庇護と銀花への深い愛情、そして銀花自身の「朱雀の力」の覚醒という、後の展開の喜びや爽快感が何倍にもなって返ってきます。
『つがいの嫁入り』は、コミックスで一気に読むのも良いですが、電子書籍サイトで自分のペースで読むのが手軽でおすすめです。
特に、本作が刊行されているコミックシーモアは、先行配信が行われることも多く、お得なキャンペーンや割引クーポンも頻繁に配布されているので、賢く最新話まで追いつくことができます。
この記事で解説した「雪山遺棄事件」(4巻前後)の衝撃の展開や、その後の万羽様の凄まじい怒りのシーン、そして銀花が少しずつ万羽様に心を開いていく過程など、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
※本記事で紹介したあらすじや展開は、既刊の内容に基づきまとめたものです。最新の情報や詳細な描写については、コミックシーモアなどの公式サイトや原作コミックスにてご確認ください。






