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地雷グリコのあらすじ|5篇のルールと実写ドラマ情報

『地雷グリコ』(青崎有吾・KADOKAWA)の書影

地雷グリコ(角川文庫)

じゃんけんに勝った手の歩数だけ階段を上がっていく、子どもの遊びの「グリコ」。あの単純な遊びに、相手からは見えない地雷を階段へ仕掛けられるというルールがひとつ足されたら、勝負はどこまで変わるのでしょうか。

青崎有吾さんの小説『地雷グリコ』は、その問いをまるごと一冊に広げた連作短編集です。主人公は射守矢真兎という女子高生。勝負事にやたらと強い彼女が、学園祭の屋上使用権をめぐる奇妙な勝負に引っぱり出されるところから物語が動き出します。2023年11月27日にKADOKAWAから単行本が出て、2026年6月16日には角川文庫版も刊行されました。さらに暁月あきらさんによるコミカライズが連載中で、Prime Originalの実写ドラマも制作されています。

ただ、この作品の勝負は「どう勝ったか」の一点にすべてが集まっています。そこを先に知ってしまうと、読む楽しみがごっそり削れてしまう。そこでこの記事では、収録5篇の勝敗とトリックには一切触れません。代わりに、それぞれのゲームがどんなルールで、誰と、何を賭けて戦うのか。登場人物は誰なのか。ドラマ版とコミカライズ、文庫版はどう違うのか。公式に発表されている範囲の事実だけを並べていきます。

記事のポイント

  • 収録5篇それぞれのゲームのルールと賭けるものがわかる
  • 射守矢真兎をはじめとする登場人物の立ち位置をつかめる
  • 実写ドラマのキャスト・スタッフと原作との関係を確認できる
  • 文庫版・単行本・コミカライズの違いと読む順番を決められる

地雷グリコのあらすじ|5つの頭脳ゲームと登場人物

まずは作品の土台から押さえていきましょう。どんな本で、誰が書いていて、どれだけの賞を取ったのか。そのうえで収録されている5つのゲームのルールと、真兎の前に立つ相手たちを順番に見ていきます。結末に踏み込まない範囲でも、この作品の作りはかなりはっきり見えてきますよ。

Prime Originalドラマ『地雷グリコ』特報のキービジュアル(森七菜・蒔田彩珠)
Prime Originalドラマ『地雷グリコ』特報のキービジュアル 出典:Prime Video JP 公式YouTube

階段46段に地雷を3つ。ルール説明の時点でもう頭脳戦が始まっている原作小説

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地雷グリコとはどんな小説?作者と受賞歴

『地雷グリコ』は、ひとつの長い物語ではなく、5つの勝負を集めた連作短編集です。毎回まったく違う遊びが舞台になり、そのたびに真兎は初見のルールへ放り込まれます。まずは書誌のデータと、5篇の並びを先に置いておきますね。

作品データ(単行本と角川文庫版)

項目 単行本 角川文庫版
著者 青崎有吾 青崎有吾
出版社 KADOKAWA KADOKAWA(角川文庫)
発売日 2023年11月27日 2026年6月16日
ページ数 352ページ 448ページ
定価 1,925円(税込) 1,144円(税込)
ISBN 9784041111659 9784041166628
巻末解説 小川哲

価格は2026年9月時点で確認できた定価です。数字の裏づけはKADOKAWA公式の単行本ページ角川文庫版のページで見られます。公式のあらすじは、驚くほど短いです。「射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。」——紹介文がこれだけで済んでしまうあたりに、この本の性格が出ている気がします。

収録5篇の早見表

篇名 下敷きの遊び 加わる仕掛け 真兎の相手
地雷グリコ グリコ(階段じゃんけん) 相手に見えない「地雷」を階段に仕掛けられる 椚迅人
坊主衰弱 坊主めくり 神経衰弱の記憶要素を組み合わせる 公式紹介文では未公表
自由律ジャンケン じゃんけん 両者が考えた独自の手を2種類ずつ加えて計5種で戦う 佐分利錵子
だるまさんがかぞえた だるまさんがころんだ 掛け声の数字を申告し、その文字数で振り向きが決まる 公式紹介文では未公表
フォールーム・ポーカー ポーカー 4つの部屋を使った形式で行われる 雨季田絵空

相手の名前のうち、椚迅人はコミカライズ版の第1話で対戦相手として描かれている人物です。佐分利錵子と雨季田絵空については、出版社公式のキャラクター紹介ページが見つからず、考察サイトなど公式以外の情報で名前が挙がっている段階になります。ここはそのつもりで読んでください。

作者・青崎有吾はどんな人?

著者の青崎有吾さんは1991年6月28日生まれ、神奈川県横浜市の出身です。明治大学文学部を卒業していて、在学中は明治大学ミステリ研究会に所属していました。2012年にデビュー作『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞したのが出発点。ほかに『図書館の殺人』などの裏染天馬シリーズ、徳間書店の『ノッキンオン・ロックドドア』のシリーズなどがあります。本格ミステリの書き手として実績を積んできた人が、子どもの遊びを題材に勝負ものを書いた。そう捉えると『地雷グリコ』の手ざわりが少し分かりやすくなるかもしれません。

受賞歴は何冠?数え方が分かれる理由

この作品は賞とランキングを大量に並べたことで話題になりました。KADOKAWA公式サイトの受賞・ランキングをまとめたトピックスで確認できる内訳が、こちらです。

賞・ランキング 結果
第37回山本周五郎賞 受賞
第77回日本推理作家協会賞 長編および連作短編集部門 受賞
第24回本格ミステリ大賞 小説部門 受賞
第171回直木三十五賞 候補(受賞ではありません)
ミステリが読みたい!2025年版 国内篇 第1位
このミステリーがすごい!2025年版 国内編 第1位
週刊文春ミステリーベスト10 国内部門 第1位
2025本格ミステリ・ベスト10 国内ランキング 第1位

ここで注意したいのが「何冠」という数え方です。上のKADOKAWA公式トピックスでは(2025年時点)8冠と紹介されていますが、2026年6月の文庫化を告知したカドブンの記事では9冠と書かれています。同じトピックス内には第7回飯田賞やSRの会ミステリーベスト10国内部門第1位への言及もあり、どこまでを数に入れるかで合計が動く状態なんですね。数字を見かけたら、どの媒体がいつ出した表記なのかをセットで見ておくと混乱しません。

なお、いわゆる三冠と呼ばれているのは山本周五郎賞・日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞の3つです。この3賞が2024年5月に1週間以内で立て続けに発表されたことは、カドブンの受賞告知で確認できます。直木賞は候補どまりなので、受賞と書かれていたらそれは誤りです。

主人公・射守矢真兎と鉱田風日

ゲームの中身に入る前に、誰が動いている話なのかを押さえておきましょう。公式に名前が出ている人物と、そうでない人物をはっきり分けて書きます。

射守矢真兎(いもりや まと)

主人公の女子高生です。出版社の紹介文にある説明は「勝負事に、やたらと強い」のひと言だけ。平穏に過ごしたいのに、風変わりなゲームへ次々と巻き込まれていく、というのが物語の枠組みになります。特別な能力を持っているわけではなく、目の前のルールを読み込んで、相手の思考の癖を測って、そこから手を組み立てていくタイプ。学年や家族構成といった細かい設定は、出版社公式のキャラクター紹介が見当たらないため、この記事では触れないでおきます。

鉱田風日(こうだ かざひ)

真兎の親友です。名前の正式な表記は、実写ドラマのキャスト発表にあたるAmazon公式のプレスリリースで確認できます。コミカライズ版では「鉱田ちゃん」と呼ばれていて、第1話では彼女に頼まれたことがきっかけで真兎が代表として勝負の場に立ちます。巻き込まれ役であると同時に、真兎を動かすスイッチにもなっている人物ですね。

真兎の前に立つ相手たち

対戦相手についても、確認できた範囲を書いておきます。椚迅人(くぬぎ はやと)は「地雷グリコ」篇の相手で、頬白高校の生徒会役員。コミカライズ第1話では、1年生のときから生徒会の代表として勝負に参加し、2年連続で優勝してオープンカフェを成功させてきた人物として紹介されています。検索で椚先輩の名前がよく挙がるのは、最初の勝負の相手でありながら、かなり手ごわい相手として描かれているからでしょう。

このほか、佐分利錵子(さぶり にえこ)が「自由律ジャンケン」篇の相手、雨季田絵空(うきだ えあら)が「フォールーム・ポーカー」篇の相手として名前が挙がります。巣藤(すとう)という人物への言及もあります。ただし、この3人の学年・所属・読み方はいずれも公式以外の情報でしか確認できませんでした。断定はしないでおきますね。

地雷グリコのルール|階段と地雷の読み合い

表題作にして第1篇、「地雷グリコ」のルールです。ここがいちばん説明しやすく、そして作品全体の作りを一番よく表しています。

グリコに地雷を足すとどうなるのか

元になっているのは、じゃんけんに勝った手の歩数だけ階段を上がっていく、あの「グリコ」。ここに追加されるのが、相手からは見えない位置に地雷を仕掛けられるというルールです。お互いに地雷を隠し持っていて、相手がどの段に置いたのかを読み合いながら階段を上がっていく。ただ勝ち続ければいいという遊びが、相手の頭の中を推し量る勝負に変わります。タイトルはこの仕掛けをそのまま言い表したもので、第1篇の題であり、本そのものの題にもなっています。

おもしろいのは、追加されたルールが「運を消す装置」ではなく「読み合いを増やす装置」になっていること。じゃんけん自体の運はそのまま残っているのに、地雷という一要素が入るだけで、どの段を踏むか・どこまで進むかという選択が全部意味を持ち始めます。この構造は、続く4篇にも共通していますよ。

第1話で描かれる発端と舞台

コミカライズ版の第1話では、勝負の発端がていねいに描かれています。賭けられているのは文化祭の屋上使用権。これを決める《愚煙試合》という勝負は20年の歴史を持ち、その間に少しずつルールが追加されてきた結果、今では公平なトーナメント方式の対戦として行われている、という設定です。

決勝の舞台になるのが、頬白神社の46段の階段。境内の高さは建物5階分にあたり、頬白高校の屋上とほぼ同じ高さになる——という理屈で選ばれています。勝負の形式は、どちらが早く頂点にたどり着くか。審判役は渡辺くんという生徒がつとめます。46段という決して長くない階段の上で、たった数手の読み合いが延々と続く。この密度が『地雷グリコ』の顔だと思います。

aji

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じゃんけんで階段を上るだけの遊びに地雷をひとつ足すだけで、ここまで空気が変わるんだなぁ。46段しかない神社の階段が、読んでいるあいだやたらと長く見えてきます!

坊主衰弱と自由律ジャンケンの仕掛け

2篇目と3篇目へ進みます。どちらも誰もが知っている遊びに、記憶と発想という別の軸を持ち込んだ勝負です。

坊主衰弱

タイトルから察しがつくとおり、百人一首の「坊主めくり」と「神経衰弱」を組み合わせたゲームです。坊主めくりは引いた札の絵柄で持ち札が増えたり没収されたりする運の遊び、神経衰弱は同じ札の位置を覚えていられるかを競う記憶の遊び。この2つが重なると、めくる運と覚える力のどちらもが勝負に効いてくることになります。

賭けられているものや対戦相手については、出版社の紹介文の範囲では確認できませんでした。分からないものを想像で埋めても仕方がないので、ここは空欄のままにしておきます。なお、コミカライズ版ではこの篇が第5話「坊主衰弱①」から始まっていて、1巻の最後に入口だけが顔を出す形になっています。

自由律ジャンケン

5篇のなかでも、ルールの飛び方がいちばん際立っているのがこの篇です。グー・チョキ・パーの3種類に加えて、対戦する両者が自分で考えた独自の手を2種類ずつ持ち寄る。合計5種類の手でじゃんけんをする、というのがこのゲームの骨格になります。

つまり、勝負は手を出す前から始まっているわけです。自分の考えた手にどんな効果を持たせるか、それが既存の3つの手や相手の新しい手とどう噛み合うのか。設計の段階で有利不利が決まってしまう可能性すらあります。真兎の相手は佐分利錵子。公式以外の情報では頬白高校の生徒会長とされていますが、こちらも断定は避けておきますね。

だるまさんがかぞえたとフォールーム・ポーカー

残る2篇です。4篇目は身体を使う遊び、5篇目はカードゲーム。どちらも最初の3篇とはまた違う方向へ振れていきます。

だるまさんがかぞえた

「だるまさんがころんだ」の掛け声を、「だるまさんが(数字)」に変えるという特殊なルールが入ります。ここが肝で、数字は読み上げたときの文字数が毎回変わります。だから、標的役と暗殺者役があらかじめ審判へ数字を申告しておき、その文字数によって振り向くタイミング・止まるタイミングが決まる、という仕組みになっているんですね。

言葉の長さがそのまま時間の長さになる。子どもの遊びを分解して、時間という要素だけを取り出して再構成したような設計です。こちらも相手役と賭けるものは公式の紹介文では確認できていません。

フォールーム・ポーカー

最後を締めるのが「フォールーム・ポーカー」。4つの部屋を使ったポーカー形式のゲーム、という枠組みまでは分かっています。ただし細かいルールは出版社の紹介文の範囲では公開されていないため、ここでは踏み込みません。真兎の相手として雨季田絵空の名前が挙がりますが、これも公式以外の情報です。収録順の最後に置かれている篇なので、ここまでの4篇で積み上がってきたものが効いてくる位置にあることだけは確かでしょう。

頭脳ゲームで殴り合う話がもっと読みたい方には、トモダチゲームのネタバレ解説もあわせてどうぞ。あちらは友情と金という重いものを賭けますが、ルールの穴を突き合う楽しさは近い系統です。

ネタバレはどこまで?結末を伏せる理由

ここで、この記事の線引きをはっきりさせておきます。結末を書かないのは、もったいぶっているからではありません。

『地雷グリコ』の勝負は、提示されたルールの条文を一行ずつ積み上げていって、最後の最後に「そこが抜け道だったのか」と分かる形で決着します。つまり、勝ち方そのものがこの本の中身です。先に答えを見てしまうと、読み進める途中で自分が考えていたことがまるごと無駄になってしまう。ミステリの真犯人を先に知ってしまうのと、同じ構造なんですね。

そういうわけで、この記事では誰が勝ったか・どうやって勝ったか・どんな抜け道があったかには一切触れません。ルールと賭けるもの、登場人物まではここで押さえて、その先は本編で確かめてもらうのがいちばん気持ちいい読み方だと思います。角川文庫版なら1,144円(税込・2026年9月時点)で全5篇が読めますし、絵で追いたいならコミカライズ、映像で観たいなら実写ドラマという入口もあります。

地雷グリコの実写ドラマと漫画・文庫の違い

後半は、原作の外側にある3つの入口を見ていきます。Prime Originalの実写ドラマ、暁月あきらさんのコミカライズ、そして単行本と角川文庫版の違い。あわせて、この作品に厳しい評価が向くときの理由も、構造の面から考えてみます。

『地雷グリコ』角川文庫版(青崎有吾)の書影
『地雷グリコ』角川文庫版の書影 出典:KADOKAWA

真兎と椚先輩の階段の読み合いを、コマ割りで追える漫画版

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Prime Videoドラマの配信・キャストと原作

実写ドラマはPrime Originalとして制作され、Prime Videoで世界独占配信されます。まずは公式から出ている特報を観てみてください。

キャストとスタッフ

発表されている顔ぶれを表にまとめました。

役割 名前
射守矢真兎 役 森七菜
鉱田風日 役 蒔田彩珠
監督 関和亮
脚本 三嶋龍朗、上野詩織、小林大輝
音楽 yuma yamaguchi
原作 青崎有吾『地雷グリコ』(角川文庫/KADOKAWA刊)

対戦相手にあたる役のキャストは、2026年9月時点では後日解禁とされていて、まだ発表されていません。話数も公式発表が見つからず、未公表の状態です。出典はさきほども挙げたAmazon公式のプレスリリース。告知はPrime Video公式Xのポストからも出ていて、そこでは「誰も死なないデスゲーム」という言い方がされています。人が死なないのに緊張感だけは最大、という原作の性格をよく表した言葉だと思いました。

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aji

森七菜さんの真兎、特報の表情を見た時点でもう真兎でした。あの地雷の読み合いを実写でどう見せるのかな?と、今から落ち着きません・・・

配信はいつから?どこで観られる?

配信はPrime Videoでの世界独占です。240以上の国と地域に向けて配信されると発表されています。独占配信という形なので、ほかの動画配信サービスに並ぶことは想定しなくていいでしょう。

配信の開始時期については、Prime Videoの公式ページで確認するのが確実です。作品ページは配信が近づくと情報が増えていきますし、日付まわりの案内は変更されることもあります。この記事で日付を書いて古くなるより、公式で見ていただいたほうが確実なので、そちらにお任せしますね。

原作のどこまで描かれる?

ここも未発表です。公式の説明では「学園祭の屋上使用権を巡るゲームに挑むことから始まる」という導入部分への言及があるだけで、全5篇のうちどこまでを映像化するのかは明言されていません。第1篇から始まることだけは確かなので、先に読んでおきたい方は表題作の「地雷グリコ」から入るのがよさそうです。

小説が原作の実写ドラマで、同じように仕掛けを楽しむ作品としては一次元の挿し木のネタバレ解説もあります。ドラマから原作へ戻る流れが気持ちよく決まる作品なので、この手の入口が好きな方には合うはずです。

コミカライズ版と文庫版はどこが違う?

紙で読む場合の入口は2つあります。絵で追うコミカライズと、文章で読む小説。どちらから入っても構いませんが、それぞれ向いている読み方が違うので、違いを見ておきましょう。

青崎有吾『地雷グリコ』角川文庫版の書影

地雷グリコ(角川文庫/青崎有吾)

5篇すべてを1冊で読み切れる文庫版です。448ページで、巻末には小川哲さんの解説が付いています。ルール説明のところで「ここに罠がある」と自分で数えたくなる作品なので、手元に置いて読み返せる紙の1冊が向いています。

楽天の参考価格 1,144円(角川文庫/在庫あり)

コミカライズ版(暁月あきら・ヤングアニマル)

作画は暁月あきらさん。白泉社のヤングアニマルで2024年10月11日に連載が始まり、既刊は白泉社の公式コミックス一覧で確認できる5巻(2026年9月時点)です。

1巻の中身は、第1話から第4話までが「地雷グリコ①〜④」、第5話が「坊主衰弱①」という並びです。巻末には描き下ろしの「真兎と鉱田ちゃん」も収録されています。つまり1巻だけで表題作がまるごと読めて、2篇目の入口まで進める構成ということですね。ルールが複雑な作品なので、階段の段数も地雷の位置も絵で示されるコミカライズは、頭に入りやすい入口だと思います。

単行本と角川文庫版の違い

小説のほうは、2023年11月27日の単行本と2026年6月16日の角川文庫版の2種類。収録されている5篇は同じですが、ページ数が352ページから448ページに増えていて、文庫版には小川哲さんによる巻末解説が入っています。価格は1,925円と1,144円で、800円ほどの差。これから買うなら、安くて解説も付いてくる角川文庫版が素直な選択になりそうです。実写ドラマの原作表記も角川文庫版になっていますよ。

どれから読むのがいい?

迷ったときの目安を置いておきます。ルール説明でつまずきたくない人はコミカライズの1巻から、5篇を一気に読み切りたい人は角川文庫版から、映像で全部まとめて観たい人はドラマから。どの入口でも表題作の「地雷グリコ」が最初に来るので、そこで合うかどうかを判断できます。

電子書籍で読むなら

階段に仕掛けられた地雷の位置を、読みながら自分で数えたくなる作品です。コミックシーモアなら小説版もコミカライズ版もそろっていて、コミカライズ1巻は759円(税込・690ポイント/2026年9月時点)。新規の無料会員登録で70%OFFクーポンがもらえるキャンペーンもあります(1回・1冊まで、購入上限金額なし/2026年9月時点・一部対象外の作品あり)。条件は変わることがあるので、登録前に公式の案内を確認してみてください。

「おかしい」「矛盾」と言われる理由と評価

これだけ賞を取った作品でも、作品名と並べて、おかしいのではないか、矛盾しているのではないかと調べている方は少なくありません。なぜそういう引っかかり方をするのか、作品の構造から考えてみます。

ルールが後から足されていく作り

ひとつ目の理由は、ルールが最初に全部出そろわないことだと思います。《愚煙試合》の設定がまさにそうで、20年の歴史の中でルールが少しずつ追加されてきた、という形になっています。読者は元の遊びを知っている前提で入ってくるのに、そこへ後から条件が足される。読み飛ばした一行が勝負を決める条件だった、ということが起きやすい作りなんですね。

これは欠陥というより、この作品が狙っている遊び方そのものです。とはいえ、流し読みには向きません。難しいと感じたら、ルール説明のページに戻って読み直すのが正解です。

抜け道を突くこと自体がゲームになっている

ふたつ目は、ルールの穴や裏をかく手が勝負の中心にあること。正面から強さを競うのではなく、ルールの書かれ方そのものを利用して有利を取りにいく展開が出てきます。「それは反則では」と感じる人と、「そこまで含めて勝負だ」と感じる人で、受け取り方がまっぷたつに分かれるのはこのためでしょう。自由律ジャンケンのように、手を自分で作ってから戦うゲームがあることを思い出してください。ルールを設計する側に回れるかどうかが勝負になる作品なんです。

評価としてはどうなのか

一方で、評価の側の事実もはっきりしています。山本周五郎賞・日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞という3つの賞を受賞し、主要なミステリランキングでは軒並み国内1位。さらに実写ドラマ化とコミカライズも決まりました。合う・合わないはどうしても出る作品ですが、作りの評価は数字ではっきり出ていると言っていいと思います。おもしろさの芯がどこにあるかと言えば、ルールという決まりごとを疑ってかかる姿勢そのもの。与えられた条文を守って強さを競うのではなく、条文の書かれ方まで含めて勝負の材料にする。考察したくなるのは、読者にも同じ材料が渡されているからでしょう。

ちなみに、アニメ化については発表が確認できませんでした。映像化として動いているのは実写ドラマのほうです。そして対象年齢についても、出版社が明示した表記は確認できませんでした。人が死なない勝負ものであることは公式の言葉からも分かるので、そこを目安にするといいかもしれません。

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地雷グリコに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 地雷グリコはアニメ化されていますか?

A. アニメ化の発表は確認できていません。映像化として決まっているのはPrime Originalの実写ドラマです。監督は関和亮さん、射守矢真兎役を森七菜さん、鉱田風日役を蒔田彩珠さんが演じます。

Q2. 地雷グリコの続編は出ますか?

A. 続編の刊行は発表されていません。著者の青崎有吾さんがご本人のXで、続編で将棋を扱うときは、という趣旨の話に触れた投稿はあります。ただし書名も刊行時期も出ていないため、構想に言及があった段階と受け取るのが正確です。シリーズとしては、2026年9月時点で本作の1冊だけになります。

Q3. コミカライズは何巻まで出ていますか?

A. 白泉社の公式コミックス一覧によると、2026年9月時点で5巻まで刊行されています。作画は暁月あきらさん、白泉社のヤングアニマルで2024年10月11日から連載が始まりました。1巻には第1話から第4話の「地雷グリコ」と第5話「坊主衰弱①」、描き下ろしの「真兎と鉱田ちゃん」が収録されています。

Q4. 小説版の値段はいくらですか?電子書籍でも読めますか?

A. 定価は単行本が1,925円、角川文庫版が1,144円です(いずれも税込・2026年9月時点)。電子版はコミックシーモアなどで配信されていて、コミカライズの1巻は759円(税込)で読めます。価格や配信状況は変わることがあるため、購入前に公式サイトで確認してください。

Q5. ドラマはいつから、どこで観られますか?

A. Prime Videoでの世界独占配信で、240以上の国と地域に向けて配信されます。配信の開始時期はPrime Videoの公式ページで確認するのが確実です。発表の内容はAmazon公式のプレスリリースPrime Video公式Xから確認できます。

まとめ|地雷グリコのあらすじと読みどころ

最後に、地雷グリコのあらすじと読みどころを短くまとめておきます。勝負事にやたらと強い女子高生・射守矢真兎が、誰もが知っている子どもの遊びに特殊なルールを足した5つの勝負へ挑んでいく連作短編集。表題作の「地雷グリコ」は、文化祭の屋上使用権を賭けて、頬白神社の46段の階段で生徒会役員の椚迅人と戦います。以降、坊主衰弱、自由律ジャンケン、だるまさんがかぞえた、フォールーム・ポーカーと、ゲームの種類も読み合いの質もどんどん変わっていきます。

山本周五郎賞・日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞の三冠に加え、主要ミステリランキングでも国内1位を並べた作品です。読みどころは、ルールの条文を一行ずつ積み上げていく密度と、そこから抜け道を見つけ出す瞬間。だからこそ、この記事では勝敗にもトリックにも触れませんでした。

作品の基本情報をまとめて確かめたいときは、KADOKAWA公式の商品ページ白泉社のコミックス一覧Amazon公式のプレスリリースの3か所を見れば、書誌・連載・ドラマの一次情報がひととおりそろいます。まとめサイトを回るより早いと思いますよ。

入口は3つあります。ルールを絵で確認しながら進みたいならコミカライズの1巻から、5篇まとめて読みたいなら解説付きの角川文庫版から、そして映像で観たいならPrime Originalの実写ドラマから。どれを選んでも、最初に出会うのは46段の階段です。

なお、この記事の価格・刊行状況・キャストなどの情報は2026年9月時点で確認できた内容になります。刊行や配信、キャンペーンの条件は変わることがありますので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。

  • この記事を書いた人

AJI

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