「勇一君、助けて」——一年前の爆破事件で死んだはずの恋人から、公安捜査官・津倉勇一のもとに一本の電話がかかってきます。
今村昌弘さんの小説『0秒前の彼女』は、日本テレビ系のドラマ『ハイド&シーク 0秒前の彼女』と同じ出発点から生まれました。ただし小説とドラマは別々に展開し、結末も同じとは限りません。
記事のポイント
- 津倉のもとに、死んだはずの恋人から助けを求める電話が届く
- 小説とドラマは同じ出発点から、別の物語として作られている
- 原作小説の結末は、序の三行を手がかりに読者が真相を考える形
- ドラマでは津倉の潜伏先が釜山、小説ではカンボジア
0秒前の彼女のネタバレ|原作小説の結末と『彼女』の正体
『0秒前の彼女』は、死んだはずの恋人からの電話で始まる小説です。結末では、津倉のそばにいた「彼女」が何者なのかが問われます。

原作の小説は、双葉社の単行本で出ています。
0秒前の彼女の基本情報
『0秒前の彼女』は、2026年10月14日に双葉社から発売された今村昌弘さんの小説です。同じ月には、日本テレビ系でドラマも始まりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 今村昌弘 |
| 出版社 | 双葉社 |
| 発売日 | 2026年10月14日 |
| 判型と価格 | 四六判上製/定価1,980円(税込・2026年10月時点) |
| ISBN | 978-4-575-24926-2 |
| 装画 | 米山舞「EGO-MELT」 |
| ドラマの放送局 | 日本テレビ系 |
| ドラマの放送開始 | 2026年10月4日 |
| ドラマの主演 | 福士蒼汰、志田彩良、田中樹 |
書籍の情報は、双葉社の文芸サイトCOLORFULの書籍ページにまとまっています。
主な登場人物
物語の中心は、公安捜査官の津倉勇一と、恋人の高木紗奈です。そこに、リヴ・コモンズが捜す京佳という女性が加わります。
津倉勇一
津倉勇一(つくら ゆういち)は、物語の主人公で公安捜査官です。一年前の爆破事件で恋人を失い、自身も怪我を負いました。
事件への関与を疑われ、津倉は日本を離れます。物語の冒頭では、「遠藤達弘」という偽名の名刺で週刊誌のライターを装っています。ドラマで演じるのは福士蒼汰さんです。
高木紗奈
高木紗奈(たかぎ さな)は津倉の恋人で、介護士として働いています。夜勤明けでも、出勤する津倉をパジャマ姿で見送ってくれる女性です。
一年前の爆破事件で亡くなったはずの紗奈の声で、津倉に電話がかかってきます。ドラマでは志田彩良さんが演じています。
京佳
京佳は、リヴ・コモンズが捜している女性です。津倉が捜す恋人の紗奈と、同一人物なのか、それとも別の人間なのか。この問いが物語を引っぱります。
ドラマでは、京佳も志田彩良さんが演じています。
澤井翔太(ドラマ)と翔太(小説)
小説の翔太は紗奈の弟・高木翔太で、紗奈を捜す津倉を助けます。
ドラマでは、紗奈の弟分で天才ハッカーの澤井翔太として登場します。演じるのは志賀李玖さんです。
兵頭誠
兵頭誠は、ドラマに登場する政治団体リヴ・コモンズの代表です。演じるのは田中樹さん。ドラマの津倉は、取材相手として兵頭に接触を図っていました。
あらすじ
一年前の爆破事件で恋人を失った公安捜査官・津倉勇一に、死んだはずの恋人から「勇一君、助けて」と電話がかかってきます。
事件への関与を疑われた津倉は日本を離れ、カンボジアで一年を過ごしていました。恋人は生きているのか。極秘で帰国した津倉は新たな事件に巻き込まれ、警察から追われる身になります。
物語は、三行だけの短い序から始まります。続く第一章の冒頭は、穏やかな朝の場面です。夜勤を終えたばかりの紗奈が、クリーム色のパジャマ姿で出勤する津倉を見送ります。
その日の津倉は「遠藤達弘」という偽名の名刺を持ち、週刊誌のライターとして取材に向かいました。相手はリヴ・コモンズの関係者・斉藤です。
リヴ・コモンズは、結成からわずか六年の新しい政党・協創党と深い繋がりがあると見られている団体です。
原作小説の結末ネタバレ
ここから先は、小説『0秒前の彼女』の結末に触れます。
小説の紗奈と京佳は双子です。そして最後に津倉のもとに残った「彼女」がどちらなのかは、作中で名指しされません。
紗奈と京佳は双子
紗奈と京佳は、一卵性の双子です。同一人物なのか別の人間なのかという問いは、双子という答えにたどり着きます。
物語の柱になるのは、彼女が持つ「二つの顔」です。
最後に残った「彼女」はどちらか
小説の結末では、最後に津倉のもとに残った「彼女」が紗奈なのか京佳なのか、名前が示されません。答えは、読者が自分で考えてたどり着く形になっています。
今村昌弘さんは、結末の書き方をこう話しています。
「あえて真相を直接的に書かず、『考えてもらえば答えがわかります』という形にしました。」
そのため、最後の「彼女」をどちらと読むかは、読み手の推理が分かれています。
序の三行が示すもの
真相にたどり着く手がかりになるのが、物語の最初に置かれた序の三行です。
「彼女の言動を思い出せ。一つたりとも見逃すことなく。そうすれば、彼女が何者か必ず分かる。」
今村さんは、傍点を振る位置などを工夫し、どこに注目すべきかをできるだけ丁寧に示したと語っています。
0秒前の彼女の考察とドラマ『ハイド&シーク』との違い
小説とドラマは、同じ出発点から別々に描かれる物語です。津倉の潜伏先や身分など、設定にもはっきりした違いがあります。

小説とドラマは「同じ出発点から別の物語」
『0秒前の彼女』とドラマ『ハイド&シーク 0秒前の彼女』は、一般的な「小説のドラマ化」とは違う企画です。
出発点は、今村昌弘さんが思いついた「死んだはずの恋人からの電話」というアイデア。そこから生まれた筋書きをもとに、小説とドラマがそれぞれに合った形で展開していきます。
今村さんは「出発点を共有しながら、小説とドラマで異なる展開のストーリーを作っていく企画です」と説明しています。
ドラマには小説よりさらに多くの人物が登場します。今村さんは「結末もまったく同じとは限らない」とも話しています。
小説とドラマの違い
小説とドラマは同じ電話から始まりますが、津倉の置かれた状況が少しずつ違います。
| 項目 | 小説 | ドラマ |
|---|---|---|
| 津倉の身分 | 公安捜査官。偽名の名刺で週刊誌のライターを装う | 公安の捜査員。フリージャーナリストとして働く |
| 潜伏先 | カンボジア | 韓国・釜山 |
| 電話が来るまで | 爆破事件から一年 | 爆弾テロ事件から半年 |
ドラマ『ハイド&シーク 0秒前の彼女』
ドラマ『ハイド&シーク 0秒前の彼女』は、日本テレビ系で2026年10月4日に始まりました。津倉勇一を演じるのは福士蒼汰さんです。
各話のあらすじは、ドラマの公式サイトで読めます。
主なキャスト
- 津倉勇一:福士蒼汰
- 高木紗奈/京佳:志田彩良
- 兵頭誠(リヴ・コモンズの代表):田中樹
- 堂島善勝(リヴ・コモンズのサブリーダー):葉山奨之
- 澤井翔太(天才ハッカー):志賀李玖
- クローバー(首元にクローバーのタトゥーを持つ刺客):武田梨奈
- 柊(公安局長):風間俊介
- 金子(爆弾技師):山崎裕太
第1話『死んだ恋人からの電話』
爆弾を抱えて走る津倉の前に紗奈が現れ、彼女の姿は爆炎にのみ込まれます。容疑者にされた津倉は、韓国・釜山に潜伏しました。
その半年後、死んだはずの紗奈から電話が届きます。津倉は日本へ密入国し、翔太と合流しました。
第2話『彼女は誰なのか!?』
廃工場で紗奈を見つけたものの、兵頭たちが彼女を連れて逃走します。現場では射殺遺体も見つかり、津倉には殺人容疑までかけられました。
一方、リヴ・コモンズのアジトでは、紗奈が「きょうか」と呼ばれていました。
第3話『恋人か、国か』
横浜港の倉庫に現れたのは、首元にクローバーのタトゥーを持つ謎の刺客でした。堂島から爆弾技師・金子を連れ戻す取引を持ちかけられた津倉は、警察署の留置場への潜入に踏み出します。
ドラマではこの第3話で、紗奈に京佳という双子の妹がいたことが明かされました。
第4話『爆弾を抱えて鬼ごっこ』
クローバーに京佳が連れ去られ、津倉は兵頭に半年前の爆弾テロ事件の真実を打ち明けて手を組みます。彼女が本当は紗奈だと信じる津倉と、京佳だと疑わない兵頭。
やがて爆弾を手にした津倉の姿が「爆弾魔」としてSNSで拡散され、津倉は街じゅうから追われることになります。
0秒前の彼女に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 『0秒前の彼女』はドラマ『ハイド&シーク』の原作ですか?
A. ドラマと同じ出発点から生まれた小説ですが、一般的な「小説のドラマ化」とは違います。「死んだはずの恋人からの電話」という出発点を共有し、小説とドラマで別の展開の物語を作る企画です。
Q2. 小説とドラマの結末は同じですか?
A. 同じとは限りません。今村昌弘さんは「結末もまったく同じとは限らない」と話しています。ドラマには、小説よりさらに多くの人物が登場します。
Q3. 紗奈と京佳は同一人物ですか?
A. 小説の紗奈と京佳は、一卵性の双子です。ただし最後に津倉のもとに残った「彼女」がどちらなのかは、作中で名指しされません。ドラマでも、第3話で紗奈に京佳という双子の妹がいたと明かされました。
Q4. 小説は試し読みできますか?
A. 双葉社の文芸サイトで、序から第一章の途中までを読めます(2026年10月時点)。入口はCOLORFULの試し読みページです。
Q5. 小説はいつ発売されましたか?
A. 2026年10月14日に双葉社から発売されました。四六判上製で、定価は1,980円(税込・2026年10月時点)です。
0秒前の彼女のネタバレまとめ
『0秒前の彼女』は、死んだはずの恋人からの電話をきっかけに、「彼女は何者か」を追う物語です。
- 一年前の爆破事件で恋人を失った公安捜査官・津倉に、死んだはずの紗奈の声で電話が来る
- 小説の紗奈と京佳は一卵性の双子で、彼女には「二つの顔」がある
- 最後に津倉のもとに残った「彼女」が誰かは、作中で名指しされない
- 序の三行が、真相にたどり着く手がかりになる
- 小説とドラマは同じ出発点から別の物語として作られ、結末も同じとは限らない
- 津倉の潜伏先は、小説がカンボジア、ドラマが韓国・釜山

