『私たちはどうかしている』、本当にドロドロとした愛憎劇が魅力的な作品ですよね。老舗和菓子屋「光月庵」を舞台にした、美しくも恐ろしい人間関係、そして何より美味しそうな和菓子！その裏腹な世界観に、私もすっかり引き込まれてしまいました。
この記事にたどり着いたあなたは、「私たちはどうかしている」の核心に迫るネタバレを深く知りたいと思っているはずです。特に、15年前に起きた殺人事件の犯人は誰なのか、そして原作とドラマで結末がどう違うのか、七桜（なお）と椿（つばき）の最終回がどうなるのか、気になって仕方がないという感じかもしれません。
私も読み始めた当初は、椿の父や七桜の父といった複雑すぎる出生の秘密や、ドロドロの相関図に「え、どういうこと！？」と混乱しました。さらに、ドラマ版で話題になった七桜の衝撃的な「闇落ち」の理由や、原作にはない「流産」という展開、逆に原作で描かれた二人の「子供」の存在など、知れば知るほど「どっちが本当なの？」と知りたくなりますよね。
この記事では、そうしたあなたの全ての疑問にお答えするため、『私たちはどうかしている』の最も重要なネタバレを、原作（漫画）とドラマ版の違いに徹底的に注目しながら、詳細に解説していきます。物語の核心に触れますので、知りたくない方はご注意くださいね。
記事のポイント
- 15年前の殺人事件の真犯人（原作とドラマの違い）
- 椿と七桜の複雑な出生の秘密と相関図
- 原作（子供）とドラマ（流産）の結末の違い
- ドラマ版「闇落ち」の理由と衝撃展開
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私たちはどうかしている ネタバレ：事件の真相
この物語の根幹にあるのは、15年前に光月庵で起きた当主・高月樹（たかつき いつき）の殺人事件です。この「たった一夜」の出来事が、七桜と椿の運命を180度狂わせました。ここでは、最も重要な「犯人」と、事件の背景にある「出生の秘密」について、ネタバレ解説します。
15年前の殺人事件、犯人は誰か
物語の始まり、主人公・花岡七桜（幼名：さくら）は、母・大倉百合子とともに光月庵で暮らしていました。しかし、当主・高月樹が殺害され、椿の「さくらのお母さんがお父さんを刺した」という証言により、百合子は殺人容疑で逮捕されてしまいます。
百合子は拘留中に亡くなり、七桜は「殺人犯の娘」として光月庵を追放されます。七桜が信じられるのは、母が残した「私はやっていない」という手紙だけ。
15年後、和菓子職人となった七桜は、椿に「さくら」だと気づかれないままプロポーズされます。七桜は、母の無実を証明するため、正体を隠して椿の婚約者として光月庵に乗り込むという、あまりにも危険な決断を下します。
彼女の最大の目的は、母の無実の証明。つまり、「15年前の真犯人」を見つけ出すことでした。
そして、物語の最大の謎である「真犯人」は、原作（漫画）とドラマ版で、実は異なっているんです。この違いこそが、物語の解釈を大きく分けるポイントになっています。
犯人に関する原作とドラマの違い
なぜ犯人が変更されたのか。そこには、それぞれの媒体で描きたかったテーマの違いがあるように思います。それぞれの動機と共に、核心に迫っていきましょう。
原作は、七桜を直接いじめていた今日子が犯人であるため、「女VS女」の対決や「母と子の愛憎」が色濃く描かれています。
一方、ドラマは、一家の長である宗寿郎が犯人であることで、「個人 VS 家」という、より根深い「家の業」や「伝統」という名の呪縛がテーマとして浮かび上がってきます。どちらも強烈な動機ですよね…。
椿の父と七桜の父、出生の秘密
この殺人事件の背景には、光月庵の人間関係を根底から覆す、非常に複雑な「出生の秘密」が隠されています。これこそが、すべての悲劇の始まりであり、物語で最も「どうかしている」部分かもしれません。
七桜の出生の秘密
まず、主人公の七桜。彼女は、母・百合子が光月庵の当主・高月樹と不倫して生まれた子供…と思われていましたが、真相は違います。
樹と百合子は互いに深く愛し合っていました。つまり、七桜（さくら）こそが、高月樹と大倉百合子の間に生まれた「実の娘」であり、光月庵の正当な血筋だったのです。
樹は、血の繋がらない椿ではなく、実の娘である七桜に光月庵を継がせようと考えていました。この事実が、今日子（原作）や宗寿郎（ドラマ）の殺意の引き金となってしまいました。
椿の出生の秘密
一方で、光月庵の跡取りとして育てられてきた椿。彼は、樹の子供ではなく、女将・今日子が別の男性（宗寿郎の弟弟子）と不倫してできた「不義の子」でした。
今日子はこの秘密を隠し通し、椿を完璧な跡取りとして育てることに異常な執着を見せます。椿自身も、自分が父・樹に愛されていないのではないかという疑念と、母・今日子の歪んだ愛情の中で育ち、心を閉ざしていきます。
幼い椿が「百合子が犯人だ」と偽証したのも、事件直前に樹と百合子の密会（実際は七桜に店を継がせる話）を目撃し、「母が父に裏切られた」と誤解したことが原因でした。
この「出生の秘密」で重要なのは、七桜と椿は「異母兄妹ではなかった」ということです。だからこそ、二人は憎しみ合いながらも惹かれ合い、愛し合うことに「血の障害」はなかった、というわけです。
物語の全体像がわかる相関図
『私たちはどうかしている』は、相関図が非常に複雑です。「誰が本当の子供で、誰が誰を憎んでいるのか…」と混乱しやすいかもしれません。
ここで、主要人物の関係性を、事件の真相と出生の秘密を踏まえて整理してみましょう。
こうして見ると、七桜と椿は、「被害者の娘」と「加害者（とされた）家族の息子」という単純な関係ではなく、「光月庵の跡を継ぐべき者同士」であり、さらに「血の繋がりがなかったからこそ愛し合えた」という、運命の皮肉としか言いようのない、非常に複雑な関係性の上に成り立っていることがわかります。
ドラマ版の七桜、闇落ちの理由
ドラマ版（2020年放送）を見た方にとって、最も衝撃的だったシーンの一つが、第7話での七桜の変貌、通称「闇落ち」ではないでしょうか。
それまでの可憐で芯の強いヒロイン像から一転、全てを失った彼女が見せた姿は、多くの視聴者を驚かせました。
第6話の悲劇：火事と流産
「闇落ち」の直接的な理由は、第6話の終盤に起きた悲劇です。七桜は椿の子供を妊娠し、二人の間には本物の愛情が芽生え始めていました。しかし、それを知った今日子は激怒。七桜を追い出すため、元婚約者の栞と結託し、七桜を窮地に追い込みます。
そんな中、光月庵で火事が発生。七桜は火事に巻き込まれ、椿に助け出されるものの、お腹の子供を流産してしまいます。
この火事は、今日子の策略が遠因となっており、七桜は愛する子供も、椿との未来も、すべてを奪われる形となりました。
3年後の変貌
第7話は、この悲劇から3年後。七桜は椿の前から姿を消し、多喜川の支援を受けて和菓子職人「花岡七桜」として独立していました。
椿と再会した七桜は、以前の面影はなく、冷徹な表情とキリっとしたメイクで、椿への憎しみと復讐心を糧に生きる姿に変貌していました。この姿が「闇落ち」と呼ばれ、浜辺美波さんの迫真の演技と共に大きな話題となったんです。
私たちはどうかしている ネタバレ：二人の結末
事件の真相と並んで気になるのが、七桜と椿、二人の最終的な関係です。偽りの婚約から始まり、殺人事件の真相、出生の秘密、そして多くの悲劇を乗り越えた二人は、最終回でどうなるのでしょうか？
ここも、原作とドラマで結末が大きく異なります。あなたはどちらの結末がお好みでしょうか？
原作の結末と二人の子供
原作（漫画）版は、本編完結後に「新婚編」が連載されたこともあり、二人の「その後」が非常に手厚く描かれ、完全な大団円を迎えます。
結婚と光月庵の未来
すべての事件が解決し、互いの誤解と憎しみを乗り越えた七桜と椿は、正式に結ばれます。二人は結婚し、共に光月庵の当主として店を盛り立てていく道を選びます。あれだけの憎悪を向け合った二人が、本当の夫婦として光月庵に並び立つ姿は感無量です。
子供・千代の誕生
そして、二人の間には「千代（ちよ）」という名前の女の子が生まれます。
「新婚編ー千代の春ー」では、この娘・千代を中心に、家族として、そして和菓子職人として、幸せな未来を歩む二人の姿が描かれます。過去の因縁をすべて清算し、幸せな家族団らんのシーンが描かれたことで、本編のドロドロとした展開に苦しんだ読者（私を含め）は、本当に救われた気持ちになりました。
ドラマ最終回の結末とその後
一方、ドラマ版（全8話）は、尺の都合もあり、原作とは異なる結末を迎えます。こちらは「大人の余韻」を残す、ビターな結末とも言えます。
それぞれの道
最終回（第8話）で、真犯人である宗寿郎が逮捕され、今日子も光月庵を去ります。15年前の呪縛から解放された七桜と椿ですが、二人はすぐには結ばれません。
七桜は「自分の和菓子を作りたい」と光月庵を離れ、自分の店を持つために自立する道を選びます。椿もまた、祖父の罪を背負い、一人で光月庵を立て直すことを決意します。二人が互いに「職人」として自立する道を選んだわけですね。
ラストシーンの意味
物語のラストシーンでは、数年後（？）、互いに職人として成長した二人が再会します。そして、椿が「俺の作った和菓子、食べてみないか」と七桜を誘い、七桜が微笑む…という、未来を共に歩むことを「示唆する」ような、余韻のある形で物語は幕を閉じます。
原作のように「結婚」や「子供」まではっきりと描かれていないのが、ドラマ版の大きな特徴です。この「結ばれた」とは言い切らない余白が、かえってリアルだという声もありましたね。
ドラマ版の衝撃展開、七桜の流産
先ほど「闇落ち」の理由で触れましたが、ドラマ版の結末を語る上で欠かせないのが、「七桜の流産」という設定です。
この展開は、原作ファンに最大の衝撃を与えたドラマオリジナル展開です。原作（漫画）では七桜は無事に出産し、椿との子供「千代」が二人の未来への「希望」として描かれます。しかし、ドラマ版では第6話の火事によって「流産」してしまいます。
この「子供」という象徴的な存在を、原作では「得る」ことで幸せな未来を示し、ドラマでは「失う」ことで二人の決別と「闇落ち」、そして「職人としての自立」への引き金とした。この対比は、ドラマ版のテーマ性を決定づける重要な改変だったと思います。
椿の失明、原作のみの展開
逆に、ドラマ版では描かれなかったものの、原作のクライマックスでは非常に重要な展開があります。それが「椿の失明」です。
失明の理由と象徴性
原作の終盤、椿は精神的なショックや事故が重なり、一時的に視力を失ってしまいます。
これは、彼が幼い頃、事件の真相を見ていたにもかかわらず、憎しみから「嘘の証言（目）」によって七桜の母を犯人にしてしまったことへの、象徴的な罰であったと私は解釈しています。彼が最も信頼していた「目」が奪われるという、非常に重い展開です。
七桜の支えと絆
しかし、この「失明」という試練が、二人の絆を本物にします。視力を失い、絶望の淵に立つ椿を、今度は七桜が支える。憎しみ合っていた二人が、互いにとって「なくてはならない存在」であることを認め合い、過去の呪縛から解放されていく重要なエピソードでした。
（※失明は後に無事に回復し、結婚式を迎えます）
城島や多喜川など主要人物の最後
七桜と椿以外の主要人物たちが、最終的にどうなったのかも気になりますよね。ここも原作とドラマで少しずつ異なります。
私たちはどうかしている ネタバレの総まとめ
『私たちはどうかしている』のネタバレを、原作とドラマの違いを中心に、かなり深く掘り下げて解説してきました。
どちらの媒体も、それぞれに違った魅力と「どうかしている」展開が詰まっています。ドラマのスピード感と衝撃的な展開も素晴らしいですが、原作のじっくりと描かれる心理描写や、椿の失明、そして何より「新婚編」の幸せな結末も、本当に読む価値があります。
ドラマから入った方も、ぜひ原作の漫画を読んで、この結末の違いや、ドラマでは描ききれなかった細かいエピソードを追体験してほしいなと思います。
原作漫画は、電子書籍サイトなどでまとめて読むのがおすすめです。特にコミックシーモアなら、お得なクーポンやキャンペーンも多いので、ぜひチェックしてみてください。美しい和菓子の描写と、ドロドロの愛憎劇のギャップに、あなたもハマるはずです。
本記事で紹介した内容は、物語の核心に触れる重大なネタバレを含みます。これから作品をご覧になる方、ご自身のペースで楽しみたい方はご注意ください。また、本記事の情報は、作品の解釈や感想を含むものであり、その正確性を保証するものではありません。最終的な情報は公式の出版物・放送をご確認ください。
