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まめとむぎのネタバレ|最終話の結末と全24話を解説

2026年9月14日

まめとむぎ 第1巻の書影

まめとむぎ 1(アクションコミックス)

この作品の記事をまとめて読む2026年秋アニメ・ドラマ原作の記事 90本

谷口菜津子さんの『まめとむぎ』は、2026年7月17日公開の最終話で全24話の幕を下ろしました。連載の開始は2024年5月10日です。

主人公は、不倫が発覚して仕事も親友も失った30歳の元編集者と、客がほとんど来ない発酵居酒屋を継いだ23歳の店主。二人が手を組んでからラストシーンまで、物語は「腐る」と「発酵」という言葉をめぐってまっすぐに進みます。

単行本は3巻まで刊行されています。2026年10月2日には、テレビ東京のドラマ24枠で実写ドラマの放送も始まりました。結末を知ってから読み返すと、序盤の何気ない場面の見え方が変わる物語です。

記事のポイント

  • 原作は全24話で完結・単行本は3巻まで刊行
  • 第1話と第2話で描かれる「腐った私」からの立ち上がり
  • 最終話で明かされるまめと麦それぞれの行き先
  • 店名が「まめとむぎ」に変わったラストの意味

まめとむぎのネタバレ|不倫で職を失った麦と発酵居酒屋の店主まめの出会い

不倫で職を失った麦は、発酵居酒屋「大豆堂」を継いだまめと出会い、二人で店を立て直していきます。ここから先は物語の中身に触れますので、まっさらな状態で読みたい方はご注意ください。

まめとむぎ 第1巻の書影
『まめとむぎ』第1巻の書影(©谷口菜津子/双葉社) 出典:Amazon

1巻の冒頭は無料で試し読みできます。不倫のビラで編集長の夢が消えた麦が、大豆堂の暖簾をくぐる場面まで届きます

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まめとむぎの基本情報

『まめとむぎ』は、居酒屋という狭い場所を舞台にしながら、働くことと人付き合いの再出発を描いた作品です。発酵食品がモチーフになっているぶん、料理のうんちくも楽しめます。

作品データと作者・谷口菜津子

作者は谷口菜津子さん。掲載媒体は双葉社のwebアクションで、第1話はwebアクションの作品ページで公開されました。谷口さんご自身はX(@nco0707)で更新の告知をされていました。

単行本のレーベル表記は、流通先によってアクションコミックスとジュールコミックスの両方が見られます。

項目 内容
作品名 まめとむぎ
作者 谷口菜津子
出版社 双葉社
掲載 webアクション
連載開始 2024年5月10日(第1話公開)
最終話 2026年7月17日公開
話数 全24話(第1〜22話+コラボ漫画+最終話)
単行本 1巻2024年9月26日/2巻2025年4月10日/3巻2025年12月10日

全何話・何巻で完結?連載状況

web連載としては全24話で完結済みです。内訳は第1話から第22話までの本編に、コラボ漫画と最終話が加わった形。最終話が公開されたのは2026年7月17日でした。

一方で単行本は3巻まで刊行されています。

  • 1巻:2024年9月26日発売
  • 2巻:2025年4月10日発売
  • 3巻:2025年12月10日発売

web連載が完結した時点で、単行本になっていない話が残っています。紙や電子の単行本だけを追っている方は、まだ結末まで届いていない計算です。

ちなみに、配信アプリ側では作品の表示が「連載中」のまま残っていたり、話数の数え方が違っていたりすることがあります。分割配信の都合で番号がずれるケースもあるので、話数の数字だけで完結・未完結を判断しないほうが安全でしょう。

補足

webアクションでは、2026年10月時点で第1話〜第3話と最終話が無料で公開されています。始まりと終わりだけを先に読むこともできますが、途中の話は有料です。この記事の第1話・第2話・最終話の解説は、その無料公開分の内容に沿っています。

まめとむぎのあらすじ

物語は、麦が人生のどん底で大豆堂の暖簾をくぐるところから動き出します。

第1話:編集長の夢が消えた日と大豆堂の鮭茶漬け

主人公の清水麦は30歳。ファッション誌『Luminous』の編集者として企画も通り、当時の編集長にも気に入られていました。

巻頭特集「昨日よりおしゃれな私」が採用され、前編集長の退任が決まったとき、麦は次の編集長の座を思い描きます。ところが選ばれたのは同僚の湊アリナ。

理由を問う麦に、前編集長は「個人プレイすぎるの」と告げます。誰かと比べて自分を測る人より、全体を見られる人を選びたかった、と続けました。

その直後、編集部に一枚のビラと一斉送信のメールが流れます。麦が元編集長の犬岡小太郎と不倫している、という内容でした。撒いたのは犬岡の妻。麦は職を失います。

三か月後の麦は、実家から届いた野菜で食いつなぎ、光熱費の支払いにも詰まる暮らし。そこへ犬岡から「最後にもう一度会えませんか」という手紙が届きます。

四月三十日の夜、最寄り駅へ向かった麦が見たのは、妻子と並んで歩く犬岡の姿でした。何を期待していたのかと自分を責めながら、麦は引き返します。その道で、自分は取り返しがつかないくらい腐ってしまった、と言い切ります。

足が向いたのは、新人時代に給料日ごとに通い、締めに鮭茶漬けを食べていた居酒屋「大豆堂」でした。けれど店は代替わりしていて、店主は23歳の米田まめ。祖父母は前の年に引退し、メニューは発酵食品ばかりに変わっています。

鮭茶漬けはもうないのかと尋ねた麦に、まめは塩麹に漬けた鮭で焼きおにぎりの茶漬けを作りました。以前の店とはまるで別物の味。

塩麹の酵素がたんぱく質を分解して、柔らかさと旨みを引き出している——まめはそう説明します。そして、発酵は楽しくて美味しい、出会いで魔法みたいな変化が起きるのがたまらない、と語ります。

ここで交わされるやり取りが、この作品の芯になります。腐らせてしまったと思ったものも、じつは発酵かもしれない。食べてみたら美味しいかもしれない。自分を腐ったと断じたばかりの麦にとって、それは自分の話でもありました。

帰り際、まめは生麹と手書きの「塩麹の作り方」メモを渡します。一日一回かき混ぜるだけで、ちょっと良いことをしている気分になるから、と。

麦は犬岡の手紙を丸めて捨て、塩麹を育て始めます。二日目、三日目とかき混ぜるうちに「なんかペットみたい」と言い、七日目には「また出版社受けてみようかな」とつぶやく。

完成した塩麹を味わって、これを作った自分が結構好きだな、と思えるところまで来ます。

再訪した大豆堂で、麦は酔った勢いで店の問題点を並べ立てていたことを知らされます。

  • 料理は美味しいのに客が入らない
  • 内装もメニューも全部問題がある
  • 雑誌の特集で一番大切なのは、伝えたいことをシンプルにまとめること

助言どおり「発酵居酒屋」ののぼりを立て、メニューを見やすくしただけで、客足も注文も変わりました。まめは名乗ります。私は米田マメ。麦ちゃんとの出会いですごい変化が起きた。それってまるで、発酵みたいじゃない?

第2話:塩麹を育てる日々と発酵チキン南蛮

手紙も私物も捨てたのに、麦は元不倫相手のSNSを開いてしまいます。家族で長野へグランピングに行った投稿を見て、傷つくと分かっていてなぜ見に行くのかと自問し、出した答えが「暇だから」。私に今必要なのは労働だ、と大豆堂へ向かいます。

まめのほうも、客が来るかも分からないのに作り置きをしてどうするのか、店を潰したらどうしよう、と気持ちが沈んでいました。心が腐るっていうか——という言葉に、麦が全力で共感します。

暇だから元不倫相手のSNSを見てしまう、と打ち明けた麦に、まめは悪気なく「お姉さんよっぽどモテないの?」と言い放ちます。麦はイラッとしながらも、最低なことをした自分に腹を立てる権利はない、と飲み込みます。

この回では、麦が失ったものがもう一つ明かされます。高校からの親友・ルリです。麦ちゃんのことは大好きだけれど今は距離を置きたい、不倫の恋バナを聞くのはしんどい——ルリはそう告げていました。麦は仕事だけでなく、親友も失っていたのです。

話は店の立て直しへ。麦はSNSでの発信を勧めますが、まめのアカウントは自撮りと空の写真ばかり。料理を投稿すること、そして雑誌の表紙になるような看板メニューを作ることを提案します。

まめが挙げたのはにんにく塩麹の唐揚げ。美味しいけれど地味で茶色い、と麦は言い、高級食材に頼らずに華やかさを出す方向を探ります。

行き着いたのが発酵チキン南蛮でした。にんにく塩麹に漬け込んだもも肉を揚げて、甘酢にくぐらせます。タルタルは、ピクルスと味玉のみじん切りを水切りヨーグルトとマヨネーズで和えたもの。

原価は高くないのに見た目は豪華で、発酵の手間がこの店らしさになっている一皿です。写真を撮ってSNSへ。あなたがいると私が生きる、やっぱり店を手伝ってほしい——まめの言葉に、麦は「やる、ここで働かせて」と応じます。

帰宅した麦は、犬岡のSNSを見たくなるたびにまめの無邪気な一言を思い出し、ムカつきすぎて開く気が失せる、と笑う。塩麹に鮭を漬けて、明日は初出勤日。ここから二人の店が本格的に動き出します。

第1話でまめが渡す塩麹のメモさ、あれ料理の話じゃないんだよね。かき混ぜてるうちに「また出版社受けてみようかな」って出てくるのがもう…。うわ、こういう立ち直り方あるんだって思った。

単行本1〜3巻の展開(猪岡の登場まで)

単行本1〜3巻では、客ゼロの発酵居酒屋を人気店へ育てる過程と、麦とまめが人生を立て直す過程が並走します。

電子書店の3巻の商品紹介文では、次の展開が示されています。

  • 麦の元上司にあたる人物が再び現れ、復縁を迫る
  • まめたちとともに、その場を切り抜ける
  • その後、麦が相手の妻を訪ねる

この紹介文では「猪岡」という表記が使われていますが、第1話で麦の相手として描かれた元編集長の名前は犬岡小太郎です。表記の揺れなのか別人なのかは、確認できていません。

最終話では、犬岡の妻・鈴香が大豆堂で働いています。麦が妻と向き合う場面は、物語の大きな山だったはずです。

まめとむぎの登場人物

人数は多くありませんが、それぞれが「腐りかけ」を抱えているのがこの作品の作り方です。

清水麦

30歳。ファッション誌『Luminous』の元編集者です。企画力には自信がある一方、前編集長からは個人プレイが過ぎると評されていました。元編集長・犬岡小太郎との不倫が発覚して職を失い、親友のルリとも距離ができます。

雑誌作りで培った「伝えたいことをシンプルにまとめる」力が、そのまま大豆堂の立て直しに生きるのが痛快なところ。自分を腐ったと切り捨てた人が、他人の良いところを見つける役回りに変わっていきます。

米田まめ

23歳。祖父母から大豆堂を継いだ店主で、発酵食品への愛が振り切れています。塩麹の働きを語り出すと止まらず、相手が引いていることにも気づかないタイプ。接客が得意なわけでもなく、経営はワンオペで限界を迎えていました。

子どものころから菌の本ばかり読んでいて、学校に友達はいなかったけれど寂しくはなかった、と最終話で振り返ります。人との出会いで何かが変わることを、彼女は発酵と呼びます。

犬岡小太郎と妻・鈴香

犬岡小太郎は麦の元編集長で、不倫の相手。妻子がありながら麦に手紙を送り、駅で待ち合わせを持ちかけます。妻の鈴香は、編集部にビラを撒いて不倫を明るみに出した張本人。

第1話では麦のキャリアを断ち切った側として登場しますが、最終話では大豆堂のスタッフとして働いています。元広報の経験を生かして売りまくる、と宣言し、昼の売上が夜を上回る日もあるほど。

加害と被害で終わらせないこの関係の着地が、この作品のいちばん大胆なところだと思います。

ルリ・湊アリナ・同好会の仲間たち

ルリは麦の高校からの親友。不倫の話を聞くのがしんどいと距離を置きましたが、最終話では再び麦の隣にいます。湊アリナは、麦が望んだ編集長の座に就いた同僚です。

同好会の仲間というのは、発酵好きが集まる自家製同好会の面々です。マイ納豆を保冷パックで持ち歩くユナや、まめに思いを告げるシゲオがいます。ほかに、最終話では鳴海かもめと根本が、麦たちの店をきっかけに生まれた仕事の関係者として顔を出します。

まめとむぎ最終話のネタバレ:それぞれの「発酵」

この先は2026年7月17日に公開された最終話の内容に触れます。結末を知りたくない方はここで読むのをやめてください。

最終話は、幼いまめが祖父母の大豆堂で過ごしていた場面から始まります。コーラの泡もビールも菌のはたらきだと知って夢中になり、図書室で得た知識を同級生に話しては引かれていた子ども時代。

学校に友達はいなかったけれど、本を開けば菌の物語があふれていて寂しくなかった。その語りを、いまは聞いてくれる仲間がいます。

大学に進んだまめとシゲオの告白

最終話のまめは大学生になっています。受験は本当に辛くて補欠合格だった、と仲間にねぎらわれる場面があり、菌への興味をそのまま学びに変えたことがうかがえます。

課題で店に出られない日は麦がワンオペでまわし、ランチ営業も始まりました。醤油麹の角煮ぱんが並ぶ昼の大豆堂は、客ゼロだった第1話とは別の店です。

そしてもう一つ。同好会のシゲオが、まめに気持ちを伝えます。素敵な人だと思っている、付き合いたい感じに好きだとも思っている——。

まめは驚きながら受け止め、体型のことで好かれているのかと不安を口にします。シゲオは、自分がちびだから好きなのかと返します。違う、シゲオくんだから好きなんだ、とまめが言い切ります。言ってしまった、と照れる二人。

店では鈴香たちが「まめの彼氏が今日来る」と盛り上がり、いつできたのかと聞かれて「さっきらしい」と返される始末です。

麦の店で働く鈴香とルリとの和解

店には犬岡の妻・鈴香が立っています。SNSでバイトを募集したらなぜか彼女が来た、というのが経緯です。麦は隣に鈴香がいる状況に戸惑いつつも、一緒に働いています。

売って売って売りまくる、と意気込む鈴香のおかげで、昼の売上が夜を上回る日もあります。仲間からは、人の後ろにある良いところを見つけるのが上手だね、と言われる麦。もう、第1話で自分を腐ったと決めつけていた人ではありません。

親友のルリとも和解しています。この日の集まりは、深夜ドラマ『ホールガール』の放送を祝う席でもありました。

  • 原作:ルリ
  • ディレクター:根本
  • 主演:かもめ

評判は良い一方で、麦は自分のせいで批判もある、と口にします。すべてが円満に収まるわけではない、という描き方が最後まで崩れません。出会いって不思議だ、発酵みたいだ——そんな言葉が、今度は麦以外の口から出てきます。

店名「まめとむぎ」へのリニューアルと塩麹キット

この日のもう一つのお祝いが、大豆堂のリニューアルでした。店名も変わると聞かされ、知らないで来たのかと驚かれる仲間たち。祖父母から継いだ店が、まめと麦の店として作り直される日です。

そこへ、貸切と知らずに一人の客が入ってきます。暗い服装の男性で、働いて働いて、自分は何のために生きているのか分からないとこぼします。美味しいものを食べたら思い出せるかと思って帰ってきた、とも。

麦は謝りながら塩麹キットを手渡します。気が向いたら育ててみてください、ちょっとですけど前向きな気分になれるんですよ、と。第1話でまめが麦に渡したものと、同じものです。

まめとむぎの結末:最終話のラストシーン

変な人たちだったな、と言いながら帰った客は、家で塩麹を仕込みます。腐りそうな日もある、自分の世話すらまともにできていない——そんな独白の合間に、麦の言葉が響く。

ひょんな出会いが不思議な変化をもたらすこともある。別にそれが人じゃなくたっていい。でも、もし誰かと肩を並べてご飯が食べたくなったら、ここに来てほしい。キンキンに冷えた生ビールと一緒に。

そして客は店を再訪します。すみません、発酵チキン南蛮なんてどうかな。第2話で麦とまめが作り上げた看板メニューの名前が、見ず知らずの誰かの口から出てくる。

見上げた看板には、新しい店名が掲げられています。『まめとむぎ』。一緒に飲もうよ、『まめとむぎ』で。そこで物語は終わります。

タイトルが最後の最後で、店の看板として回収される構造です。『まめとむぎ』は、次の三つを兼ねた名前です。

  • 二人の名前
  • 麹と麦芽という発酵の材料
  • 腐りかけの誰かを迎える場所の名前

読み終えたあとに第1話の鮭茶漬けの場面へ戻ると、まったく同じ役割を麦が引き受けていることに気づくはずです。

ラストで新しいお客さんが「発酵チキン南蛮なんてどうかな」って言うところ、あれずるいって。第2話で二人がうんうん唸って作ったやつだよ。名前が他人の口から出てきた瞬間に、ああこの店ちゃんと続いていくんだなって分かるんだよなあ。

まめとむぎのネタバレ考察と実写ドラマ・お得な読み方

『まめとむぎ』の芯は、「腐る」と「発酵」の対比です。実写ドラマは2026年10月2日に放送が始まり、原作は電子書籍で3巻までまとめて読めます。

まめとむぎ 第3巻の書影
『まめとむぎ』第3巻の書影(©谷口菜津子/双葉社) 出典:Amazon

猪岡の再登場と鈴香との対面は単行本3巻。完結までの流れは単行本版で追えます

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まめとむぎの考察:「腐る」と「発酵」の違いが描くもの

この作品の面白さは、腐敗と発酵が科学的にはよく似た現象だという事実を、そのまま人間関係に重ねているところにあります。

まめのセリフを借りれば、うっかり腐らせちゃったと思ったものも発酵だったりするのかもしれない。違いを決めるのは、食べてみた人がそれを美味しいと思えるかどうかです。

麦は第1話で、自分を取り返しがつかないくらい腐ってしまったと断じました。でも作品は、その判断が早すぎたと言います。腐ったか発酵したかは自分一人では決められない。誰かと出会って、時間をかけて、初めて分かる。

まめが繰り返す「出会いで魔法みたいな変化が起こる」という言い方は、そのまま物語の作り方の説明にもなっています。

麦はなぜ犬岡のSNSを見なくなったのか

第2話の麦は、傷つくと分かっていながら元不倫相手のSNSを開いてしまいます。本人の分析は「暇だから」。ここが上手いところで、作品は未練を美しい感情として扱いません。手持ち無沙汰の時間が、いちばん人を腐らせるのだと言い切っています。

では何が効いたのか。反省でも決別の言葉でもなく、まめの無邪気な一言でした。よっぽどモテないの、わざわざ既婚者を選ぶなんて私だったらしない。最低なことをした自分に怒る権利はない、と思いながらも、麦はムカつきすぎてSNSを開く気が失せます。

そして労働が始まります。

  • かき混ぜる塩麹
  • 考えるメニュー
  • 伝えたい相手

この三つがそろったとき、あの画面を開く時間は消えていました。説教ではなく段取りが人を変える、という描き方が一貫しています。

店名が「まめとむぎ」になった意味

大豆堂という屋号は、まめの祖父母の店の名前でした。それを残したまま続けることもできたはずですが、最終話でリニューアルとともに店名が変わります。理由は作中で長く説明されません。

ただ、直前に描かれるのが、まめの「私を発酵させてくれたんだ」という独白です。偶然が、勇気を出して踏み込んだ一歩が、背中を押されて進んだ道が——と続くこの語りのあとに、新しい看板が出てきます。

だから店名は、二人が互いを変えた事実そのものを指していると読めます。

もう一つ。まめが大学へ進み、麦が昼の営業まで抱えた時点で、この店はもう祖父母から受け継いだだけの場所ではなくなりました。名前を変えるのは、引き継いだものを自分たちのものに作り替える行為でもある。

そして最後に、看板は腐りかけの新しい客を迎える約束として機能します。名前が変わったのに、店の役割は第1話とまったく同じという、静かな作りです。

似た手触りの作品を読みたくなったら、同じく再起を描いた『路傍のフジイ』のネタバレ解説も合わせてどうぞ。派手な事件が起きないぶん、日常の側から人生が変わっていく描き方が近いところにあります。

実写ドラマ「まめとむぎ」のキャストと原作との関係

実写ドラマ「まめとむぎ」は、2026年10月2日にテレビ東京のドラマ24枠で放送が始まりました。毎週金曜の深夜に放送されていて、BSテレ東でも毎週日曜の深夜に放送されます。

清水麦役は齋藤飛鳥さん、米田まめ役は富田望生さんのW主演です。発表時には、原作の魅力を詰め込んだキービジュアルも公開されました。

地上波の放送後は、次のサービスで配信されています。

  • TVer:見逃し配信
  • Lemino:見放題配信
  • U-NEXT:見放題配信
ドラマ24「まめとむぎ」のキービジュアル
ドラマ24「まめとむぎ」キービジュアル 出典:テレビ東京 番組リリース

追加キャストとして、次の9人が発表されています。

  • 椎名種(まめの幼なじみで喫茶店<金魚鉢>店主):濱尾ノリタカさん
  • 雨貝ルリ:石川瑠華さん
  • 鳴海かもめ:山谷花純さん
  • 犬岡小太郎:橋本淳さん
  • 犬岡鈴香:長井短さん
  • 湊アリナ:八木アリサさん
  • 根本:タカハシシンノスケさん
  • まめの祖父:嶋田久作さん
  • まめの祖母:ふせえりさん

スタッフは次のとおりです。

  • 脚本:山田能龍さん、太田勇さん、畑中みゆきさん、金子学さん
  • 監督:畑中みゆきさん、太田勇さん、原島孝暢さん
  • 音楽:織田祐亮さん

役名を見ると、原作で麦の親友だったルリや、最終話に登場する鈴香・かもめ・根本・アリナが並んでいます。原作の終盤まで含めて映像化する構えとも取れますが、どこまでを描くかは公表されていません。

放送・配信の最新情報は、テレビ東京の番組リリースとドラマ公式サイトに載っています。

同じ時期に実写化が動いている作品としては、『再生のウズメ』もあります。こちらも大人の再起を描いた漫画です。原作の結末は『再生のウズメ』のネタバレと結末の解説にまとめています。

まめとむぎをお得に読む方法(コミックシーモア)

原作をまとめて読むなら電子書籍が手軽です。コミックシーモアでは、2026年10月時点で単行本版が3巻まで配信されています。話ごとに買える分冊版も別作品として並んでいるため、巻でそろえたい方は単行本版のほうを選んでください。

はじめて登録する方向けには、新規無料会員登録で70%OFFクーポンがもらえます。2026年8月4日以降に登録した方が対象で、利用は1回・1冊まで、購入金額の上限はなし。有効期限は登録日を含む7日間です(一部対象外の作品があります)。1冊だけしか使えないぶん、値段の高い巻に当てると効きやすい仕組みになっています。

補足

この作品は、第1話でまめが渡した塩麹キットが、最終話でそのまま繰り返される作りになっています。

始まりと終わりだけ読むと、その間に麦と鈴香のあいだで何があったのか、ルリとどう和解したのかがまるごと空白になってしまう。せっかくなら1巻から順に追いかけて、鈴香が大豆堂に立つまでの道のりごと味わってほしい作品です。

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まめとむぎに関するよくある質問(FAQ)

Q1. まめとむぎの原作漫画は完結していますか?

A. web連載は完結しています。2024年5月10日に第1話が公開され、2026年7月17日公開の最終話まで全24話で幕を閉じました。ただし単行本は3巻までの刊行なので、単行本だけを読んでいる方はまだ結末に到達していない点にご注意ください。

Q2. まめとむぎの単行本は何巻まで出ていますか?

A. 2026年10月時点で3巻まで刊行されています。1巻が2024年9月26日、2巻が2025年4月10日、3巻が2025年12月10日の発売です。続刊の発表は確認できていません。

Q3. まめとむぎは無料で読める話がありますか?

A. 掲載元のwebアクションでは、2026年10月時点で第1話〜第3話と最終話が無料で公開されています。公開範囲は変わる可能性がありますので、読む前にwebアクションの作品ページで現在の状況をご確認ください。

Q4. まめとむぎの主人公はどんな二人ですか?

A. 清水麦は30歳の元ファッション誌編集者で、元編集長との不倫が発覚して職を失いました。米田まめは23歳、祖父母から居酒屋「大豆堂」を継いだ店主で、発酵食品を心から愛しています。

この二人が手を組み、客の入らない店と自分たちの人生を立て直していく物語です。

Q5. まめとむぎのドラマ版の主演は誰ですか?

A. 清水麦役は齋藤飛鳥さん、米田まめ役は富田望生さんです。テレビ東京のドラマ24枠で、2026年10月2日に放送が始まりました。放送・配信の詳細はドラマ公式サイトにあります。

まとめ:まめとむぎのネタバレと結末

『まめとむぎ』は、腐ったと思い込んだ人が、出会いによって発酵に変わっていく物語でした。第1話で麦が受け取った塩麹キットは、最終話で名前も知らない客の手に渡ります。

まめは大学へ進んでシゲオと両想いになりました。麦は店を切り盛りしながら、かつて自分のキャリアを断ち切った鈴香と並んで働き、離れた親友のルリとも向き合い直しました。

そして大豆堂は『まめとむぎ』へ。ラストで新しい客が発酵チキン南蛮を注文する場面は、この店がこれからも誰かの再出発の場所であり続けることを示しています。

単行本は3巻まで刊行されていて、結末までの道のりは順に追いかけるのがおすすめです。実写ドラマも2026年10月2日に放送が始まりました。原作と並べて見ると、二人の距離が縮まっていく速度の違いまで楽しめるはずです。

同じ2026年秋の映像化原作では、小路課長の秘密を追う『おじさんはカワイイものがお好き。』のネタバレもまとめています。

2026年秋にアニメ化・ドラマ化された作品の原作記事は2026年秋アニメ・ドラマ原作まとめで一覧にしています。

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