サタノファニの完結はいつ？最新巻までのネタバレと最終回予測

サタノファニ(1) (ヤングマガジンコミックス)

青年漫画の枠を超え、多くの読者に衝撃を与え続ける『サタノファニ』。この記事にたどり着いたあなたは、サタノファニがいつ完結するのか、その一点に強い関心を抱いていることでしょう。

本記事では、その最大の疑問にお答えすることはもちろん、物語の全体像を深く理解するために必要な情報を網羅的に解説します。作者である山田恵庸先生が描く世界の魅力、ヤンマガWebへの移籍の背景、そして気になるアニメ化の可能性にも触れていきます。さらに、読者の間で評価が分かれる「面白い」という声の根拠を探りつつ、物語の鍵を握る登場キャラ一覧や、謎多き人物であるしぐま、冬雪、そして所長の正体にも迫ります。

物語の核心に触れるネタバレ:あらすじ 1～34巻まで、千歌たちの壮絶な戦いの軌跡を徹底的に解き明かしていきます。

サタノファニの完結はいつ？作品の基本情報

ヤンマガWebへの移籍で完結は近いのか

『サタノファニ』の完結時期を考える上で、まず押さえておくべきなのが連載媒体の変更です。本作は2017年から講談社の『週刊ヤングマガジン』で連載されていましたが、2023年9月からは同社のウェブ漫画サイト『ヤンマガWeb』へ移籍し、現在も連載が続いています。2025年7月時点で、単行本は既刊34巻に達しており、物語は未だ完結していません。

この移籍は、物語の将来にとって非常に肯定的な要素と捉えることができます。紙の週刊誌は、掲載順や人気アンケートの結果といった商業的な制約が大きく、時として作者が構想した通りの結末を迎えられないケースがあります。しかし、ウェブ連載は比較的自由度が高く、作者が自身のペースで物語を丁寧に描き切るための環境が整いやすいと言えます。

過去の刊行ペースを見ると、おおよそ4～5ヶ月に1冊のペースで新刊が発売されています。このペースが維持されると仮定した場合、次巻となる第35巻は2025年の10月から11月頃に発売される可能性が高いと考えられます。

物語は現在、最終章に向けた大きな盛り上がりを見せている段階です。したがって、すぐに完結するというよりは、少なくともあと数巻は続くと予測するのが妥当でしょう。移籍という大きな決断は、物語を性急に終わらせるのではなく、壮大な構想を最後まで描き切るという作者の強い意志の表れなのかもしれません。

読者の評価は面白い？つまらない？

『サタノファニ』の評価は、読者の間で「非常に面白い」と「不快でつまらない」という二つの意見に大きく分かれる傾向があります。この二極化こそが、本作が持つ強烈な個性の証明とも言えます。

「面白い」派の意見

肯定的な評価の多くは、まず山田恵庸先生の美麗で端正な画力に集中します。可愛らしい少女たちのデザインと、彼女たちが繰り広げる残虐非道な行為とのギャップが、作品独自の倒錯的な魅力を生み出しているのです。

また、予測不可能なストーリー展開も高く評価されています。次々と現れる強敵、張り巡らされた伏線、そして「メデューサ症候群」という根幹の謎が、読者を強く惹きつけます。実在のシリアルキラーをモデルにした「マーダーモデル」という設定も、他の作品にはない独創性として、知的好奇心を刺激するという声も少なくありません。

「つまらない／不快」派の意見

一方、否定的な意見の主な原因は、過剰とも言えるエロティックかつグロテスクな描写に向けられます。物語の進行に不必要だと感じる読者も多く、特に性的な暴力描写に対しては強い嫌悪感を示す声が多数見られます。

また、物語が長期化するにつれて、プロットが複雑になりすぎている、あるいは一部のエピソードが冗長に感じられるといった指摘もあります。そして、実在の殺人鬼をキャラクターのモチーフとすること自体に、倫理的な観点から強い抵抗を感じるという意見も根強く存在します。

これらのことから、『サタノファニ』は万人受けする作品ではないことがわかります。しかし、その過激な表現の奥にある緻密なプロットや、人間の狂気をえぐるようなテーマ性に魅力を感じる読者にとっては、他に類を見ない面白い作品として受け入れられているのです。

作者の作風と待望のアニメ化について

『サタノファニ』をより深く理解するためには、作者である山田恵庸先生の作風と、アニメ化の可能性について知ることが役立ちます。

作者・山田恵庸の作風

山田恵庸先生は、サバイバルホラーやサスペンスのジャンルで高い評価を得ている漫画家です。代表作には、孤島での極限サバイバルを描いた『エデンの檻』や、異能力バトルサスペンスの『DEATHTOPIA』などがあります。

これらの作品に共通しているのは、平凡な日常が突如として非日常的な恐怖に覆われるという状況設定と、その中で人間の本性や狂気が暴かれていくというテーマです。

また、山田先生の作品には「スターシステム」が採用されることがあります。これは、過去の作品に登場したキャラクターとよく似たデザインのキャラクターを、別の役柄で登場させる手法です。古くからのファンにとっては、作品を横断した楽しみ方を提供してくれます。『サタノファニ』は、山田先生が長年追求してきたテーマの集大成とも言える作品であり、その過激さと緻密さは他の追随を許しません。

アニメ化の可能性と課題

2025年7月現在、『サタノファニ』のアニメ化に関する公式な発表は一切ありません。SNSなどで見られる情報は、すべてファンの期待や願望に基づくものです。

アニメ化を実現する上での最大の障壁は、やはりその過激な内容にあります。凄惨な暴力描写やゴア表現、そして直接的な性的描写は、地上波テレビでの放送基準をクリアすることが極めて困難です。もしアニメ化されるとすれば、大幅な表現の修正が避けられないでしょう。

一方で、配信プラットフォーム限定の作品やOVA（オリジナル・ビデオ・アニメーション）といった形式であれば、原作の持ち味を活かした映像化が不可能ではありません。魅力的なキャラクター、激しいアクション、そしてサスペンスフルな物語は、ダークファンタジーとしてアニメ映えする要素を十分に備えています。課題は多いものの、カルト的な人気を博すポテンシャルを秘めているため、今後の展開に期待が寄せられます。

物語を彩る主要登場キャラ一覧

『サタノファニ』の魅力の一つは、個性的で危険な能力を持つ少女「メデューサ」たちです。彼女たちはそれぞれ、歴史上の凶悪な殺人鬼を人格のモデルとした「マーダーモデル」を宿しています。ここでは、物語の中心となる主要なメデューサたちを紹介します。

キャラクター名	読み	マーダーモデル （実在の殺人鬼）	特徴・能力
甘城 千歌	あまぎ ちか	ヘンリー・リー・ルーカス	主人公。普段は心優しいが、発症時に凄まじい腕力と破壊衝動を発揮する。
鬼ケ原 小夜子	おにがはら さよこ	ヨーゼフ・メンゲレ	千歌のパートナー。毒物や化学兵器の扱いに長けた冷静沈着な戦術家。
石動 美依那	いするぎ みいな	ジョン・ウェイン・ゲイシー	変装と心理戦の達人。トリッキーな戦術で敵を翻弄する。
切嶋 カレン	きりしま かれん	アルバート・フィッシュ	極度のサドマゾヒスト。超人的な怪力と打たれ強さを誇るパワーファイター。
巴 あや	ともえ あや	都井睦雄	「殺しの天才」。あらゆる武器の扱いに長け、卓越した戦闘センスを持つ。
カチュア	カチュア	アンドレイ・チカチーロ	ロシア系の少女。相手を誘惑し、残忍な手口で殺害する。
槇村 霧子	まきむら きりこ	アルバート・デサルボ	元人気バンドのボーカル。ワイヤーを自在に操り、絞殺や拘束を得意とする。
黒木 洋子	くろき ようこ	アーサー・ショウクロス	プロの暗殺者として育てられた経歴を持つ。冷静かつ計画的な殺害を行う。
友坂 えり	ともさか えり	テッド・バンディ	元々はメデューサの一人だったが、敵対組織に寝返る。カリスマ性を利用する。

これらのキャラクターたちが織りなす協力関係や対立が、物語に深みと緊張感を与えています。

物語の鍵：しぐま・冬雪・所長の正体

『サタノファニ』の物語には、メデューサたち以外にも物語の根幹を揺るがす重要な人物が登場します。中でも「零元しぐま」「甘露冬雪」「所長」の三人は、それぞれの章で強烈なインパクトを残しました。

零元しぐまの正体

零元しぐまは、「真聖教団編」における最大の敵として登場した教祖です。両性具有の美しい容姿を持ち、未来予知能力や高い戦闘能力で信者たちを率いていました。彼の真の目的は、自身の意識を移し替えるための完璧な器を手に入れ、永遠の命を得ることでした。科学的なアプローチでメデューサを生み出す間久部一族とは対照的に、霊的な力と自己愛に根差したしぐまの悪は、物語に異質な恐怖をもたらしました。

甘露冬雪の役割

甘露冬雪は、「医師狩り編」で登場した大衆演劇のスター役者です。メデューサたちが次なる標的の医師を追う過程で接触する劇団の看板であり、このエピソードの中心人物となります。この章では、劇団に潜入捜査を行った石動美依那の悲しい過去が深く掘り下げられます。冬雪の存在は、美依那のキャラクターを深めると同時に、「全てのメデュー-サには悲劇的な背景がある」という作品のテーマを改めて提示する上で、欠かせない役割を果たしています。

所長の正体と野望

羽黒刑務所の「所長」は、メデューサ計画の最高責任者であり、冷酷な女医・間久部香澄の父親です。彼の正体は、物語の背後にある根深い腐敗を象徴しています。彼は被験者である少女たちを単なる研究材料としか見ておらず、さらに実の娘である香澄と近親相姦関係にあるという、道徳的に完全に破綻した人物として描かれます。

彼の野望は、巨大軍需企業「五菱重工」と結託し、メデューサを究極の人間兵器として完成させ、支配することでした。この計画が示すように、物語の本当の恐怖は超人的な力を持つ少女たちではなく、彼女たちを冷徹に、そして私的な欲望のために生み出し続ける人間たちの「悪」にあることが分かります。

サタノファニ完結までの壮大な物語をネタバレ

序盤のネタバレ:あらすじ 1～5巻と6～10巻

物語は、ごく普通の女子高生だった甘城千歌が、ある事件をきっかけに記憶を失い、謎の孤島刑務所「羽黒」に送られるところから始まります。

ネタバレ:あらすじ 1～5巻【羽黒刑務所・殺人実験編】

羽黒刑務所で千歌が目の当たりにしたのは、夜な夜な囚人たちが「メデューサ」と呼ばれる殺人鬼に変貌し、殺し合いを強制される恐ろしい実験でした。朝になると記憶は消され、日常が繰り返されるという異常な環境下で、千歌は自身もメデューサの一人であることを知ります。

この序盤では、小夜子や美依那といった仲間たちとの出会い、そして自分たちが間久部香澄という女医の非道な実験体であるという事実が徐々に明らかになります。一方、外部では千歌の兄・道隆が、妹を救うために巨大な陰謀の調査を開始します。少女たちは生き残るため、そしてこの狂った状況から抜け出すために戦うことを決意します。

ネタバレ:あらすじ 6～10巻【豪華客船編】

羽黒刑務所での実験は次の段階へ進み、メデューサたちは初めて刑務所の外での任務を与えられます。その舞台は、多くの乗客でにぎわう豪華客船でした。彼女たちの任務は、船に乗船しているヤクザの組長を暗殺することです。

この章では、プロの暗殺者である黒木洋子の過去が明かされると共に、メデューサたちが閉鎖された環境ではなく、一般社会の中でその殺人能力を行使せざるを得ない状況が描かれます。武闘派のヤクザたちとの壮絶な死闘の中で、千歌は自身の能力を完全に覚醒させていき、チームとしての連携も深まっていきます。混沌とした船上で、彼女たちは任務を遂行し、生き残ることができるのか。手に汗握る展開が続きます。

中盤のネタバレ:あらすじ 11～15巻と16～20巻

豪華客船での任務を乗り越えたメデューサたちでしたが、休む間もなく新たな試練と強大な敵が彼女たちの前に立ちはだかります。

ネタバレ:あらすじ 11～15巻【姉妹の脱獄編と真聖教団の出現】

この期間の物語は、二つの大きな出来事で構成されます。まず、メデューサの一員である堂島姉妹（瀬里と真希）が、仲間たちの助けを借りて羽黒刑務所からの脱獄を決行します。この「姉妹の脱獄編」は、メデューサたちの間に芽生えた絆と、それゆえの悲劇を描いた感動的なエピソードです。しかし、脱獄は失敗に終わり、姉の瀬里は妹を守るために命を落としてしまいます。

そして、物語は新たな敵「真聖教団」の出現により、大きく動きます。教祖・零元しぐまが率いるこのカルト教団は、「ダーキニー」と呼ばれる、メデューサとは異なるアプローチで生み出された殺人鬼集団を擁していました。メデューサたちは、教団の本拠地である「甲州九龍城」への潜入を命じられ、新たな戦いに身を投じることになります。この過程で、最強の戦闘能力を持つ巴あやの暗い過去も明らかになっていきます。

ネタバレ:あらすじ 16～20巻【真聖教団との全面戦争】

甲州九龍城に潜入したメデューサたちと、ダーキニーとの全面戦争が勃発します。ダーキニーには、元横綱の七瀬や、かつてメデューサでありながら裏切った友坂えりなど、一筋縄ではいかない強敵が次々と登場します。

この戦いは、単なる殺し合いではなく、異なる信念を持つ二つの殺人鬼集団の存亡をかけた総力戦となります。メデューサたちは、それぞれのマーダーモデルの能力を駆使し、仲間と連携しながら死闘を繰り広げます。教団の圧倒的な戦力の前に苦戦を強いられながらも、彼女たちは少しずつ敵を打ち破り、教団の中枢、そして教祖しぐまの元へと迫っていきます。この章は、作品全体のスケールを大きく広げた重要な転換点と言えます。

終盤のネタバレ:あらすじ 21～25巻と26～30巻

真聖教団との死闘はクライマックスを迎え、生き延びたメデューサたちは、自らの運命に反逆するための新たな戦いを開始します。

ネタバレ:あらすじ 21～25巻【真聖教団編の決着と新たな目的】

真聖教団との戦いは激しさを増し、メデューサたちは教祖・零元しぐまとの直接対決に至ります。未来予知という圧倒的な能力を持つしぐまに対し、千歌たちは絶体絶命の窮地に立たされます。しかし、千歌は仲間との絆と自身の内に秘めた力でその未来予知を打ち破り、燃え盛る甲州九龍城の中でついにしぐまを倒すことに成功します。

壮絶な戦いを生き延びたメデューサたちは、つかの間の平穏を取り戻します。しかし、彼女たちはこれ以上自分たちのような存在を生み出させないため、そして自分たちを弄んだ者たちへ復讐するため、守りの立場から攻めの立場へ転じることを決意します。彼女たちの新たな目的、それはメデューサを創り出すシステムそのものを破壊するため、計画に関与した医師たちを狩ることでした。

ネタバレ:あらすじ 26～30巻【医師狩り編】

「医師狩り編」では、メデューサたちが二手に分かれ、全国に散らばるターゲットの医師たちを追います。この旅は、彼女たちにとって新たな戦いの始まりであると同時に、それぞれの過去と向き合う旅にもなります。

特に、石動美依那が中心となるエピソードでは、甘露冬雪が所属する大衆演劇の劇団に潜入捜査を行います。そこで彼女は、自身が「殺人ピエロ」ジョン・ウェイン・ゲイシーのマーダーモデルとなった悲劇的な過去の事件と対峙することになります。この章を通じて、読者はメデューサたちの人間的な側面や、彼女たちが背負う悲しみをより深く知ることになります。物語は単なるバトルだけでなく、キャラクターの内面を深く掘り下げる展開を見せていきます。

最新刊のネタバレ:あらすじ 31～34巻

医師狩りを経て、物語は再び羽黒刑務所へと戻り、そして規格外の新たな敵との戦いへと突入します。これが現在進行中の最新章です。

ネタバレ:あらすじ 31～34巻【刑務所奪還と都市船アーケロン編】

物語は、羽黒刑務所の奪還作戦から始まります。千歌たちは、記憶を消されて新たにメデューサとされたカチュアを救出し、全ての元凶である間久部香澄を捕らえるため、刑務所への総攻撃を仕掛けます。ディープフェイク技術を駆使するなど、これまでの戦いで培った知略と戦闘能力を総動員し、ついに刑務所の制圧に成功します。

しかし、間久部を捕らえたのも束の間、桐生正臣というこれまでの敵とは比較にならないほどの強さを持つ、新たな脅威が出現します。彼は圧倒的な力でメデューサたちを蹂躙し、間久部を連れ去ってしまいます。

桐生の野望を阻止するため、千歌たちは謎の老人の依頼を受け、桐生の本拠地である巨大な移動要塞「都市船アーケロン」への潜入作戦を開始します。アーケロンでは、「不死身」の異名を持つイリヤをはじめとする桐生の超人親衛隊「ヘブンノウズ」が待ち構えており、物語は新たな次元の戦いへと突入しています。これが最新刊である34巻までの展開であり、完結に向けた最終決戦の幕開けと言えるでしょう。

サタノファニ完結までお得に読むならコレ

この記事では、『サタノファニ』の完結時期に関する現状から、物語の核心に迫る詳細なネタバレまでを解説してきました。最後に、これまでのポイントをまとめ、これから物語を追いかける上でおすすめの方法を紹介します。