宅配で届いた小さな瓶を、迷いもせずに一気に飲み干す。『時をかけるセックスレス』は、結婚3年目の妻がその一口で「昨日の朝」に戻ってしまうところから動き出します。夫に拒まれた夜をやり直せるなら何度でも、と瓶に手を伸ばし続けるあすかが最後にたどり着く答えは、浮気の証拠でも復讐でもありませんでした。
この記事は、コミックシーモアで配信されている1巻から最終12巻までを、私が全ページ読んだうえで書いています。だから各巻で何が起きたか、夫の秘密が何だったのか、最終回でふたりがどうなったのかを、誰の言葉かまで含めて本編どおりにまとめられます。巻ごとの展開を先に知りたい方は、すぐ下の早見表からどうぞ。
| 巻 | 本編で起きること(各巻の答え先出し) |
|---|---|
| 1巻 | 半年のレスに悩むあすかが夫に拒まれ、届いた瓶を飲んで前日の朝へ戻る |
| 2巻 | やり直しても同じ結果。2本目で1週間前へ飛び、瓶の正体がタイムリープだと気づく |
| 3巻 | 姉に打ち明け、飲む量と戻る日数、くしゃみで帰る仕組みが判明。新人・山之内が登場 |
| 4巻 | シャツの口紅跡から尾行へ。ホテル街に見えた密会は、酔った山之内の介抱だった |
| 5巻 | あすかの職場が舞台に。仕事のミスを課長がかばい、倉庫で距離が近づく |
| 6巻 | 下着作戦は空振り、義父母の来訪と子どもの話で夫婦がすれ違う。雄太は山之内と週末の約束 |
| 7巻 | 歓迎会で課長が離婚の過去を語る。駅で腕を組む雄太と山之内に鉢合わせ |
| 8巻 | やり直すと雄太は誘いを断っていた。ポケットからイヤリング、山之内も瓶を飲む姿を目撃 |
| 9巻 | 山之内の瓶はただの美容ドリンク。雄太の行き先は雑居ビルの店で、あすかは家を出る |
| 10巻 | 「ユミ」の名が出る。店の名は「F」、あすかが客として入店し、ユミと対面する |
| 11巻 | ユミは女装した雄太だった。転落事故、オーナー藤木の告白、最後の大きなタイムリープ |
| 12巻 | 雄太が自分から秘密を告白し、あすかは受け入れる。瓶を捨て、おそろいのイヤリングで結ばれる |
時をかけるセックスレスのネタバレ|1巻から12巻まで巻ごとの展開
前半では、まず結論と作品の基本、それから登場人物と瓶のルール、そのあとで1巻から12巻までを巻ごとに追っていきます。「ネタバレの何巻」で探している方は、目当ての巻の見出しへ飛んでください。

ここから先は最終12巻の結末まで全部書いています。自分のページで読みたい方は、先に本編を読んでから戻ってきてください。
結論|夫が妻を避けた理由は浮気ではなく女装だった
最初に答えを置きます。雄太がセックスレスになった理由は、取引先の社長に連れて行かれた女装ラウンジで「ユミ」というキャストとして働き始め、その後ろめたさから妻を避けていたからです。浮気相手はいません。口紅の跡もイヤリングも、店に出ていた痕跡でした。
そして最終回。あすかは残っていた瓶を全部飲んで数か月前に戻り、「求めない・受け入れる」自分に変わります。すると雄太のほうから秘密を打ち明けてくれて、あすかは「私のために我慢しないで」と答えます。現在に戻ったあすかは瓶をゴミ箱へ捨て、おそろいのイヤリングを贈って、ふたりでユミの姿を楽しむ夜を過ごすところで物語は閉じます。ここまでが全12巻の骨格です。
作品の基本データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作品名 | 時をかけるセックスレス |
| 著者 | 海山テツ子 |
| 出版社・レーベル | DPNブックス「コミックなにとぞ」 |
| ジャンル | 女性マンガ・人間ドラマ |
| 巻数 | 全12巻で完結(各巻33〜36ページの短い配信巻) |
| 配信開始 | 2021年2月26日(コミックシーモアの作品情報より) |
| 合冊版 | 3冊にまとめた合冊版も配信あり |
各巻がとても短いので、1巻あたり10分もあれば読めてしまいます。「セックレス」と書かれているのを見かけますが、正式な表記は「セックスレス」ですよ。
登場人物と瓶「LOVE Again」のルール
登場人物は多くありません。ただ、途中から出てくる人物が全員「怪しく見える」つくりなので、先に立場を押さえておくと巻ごとの展開が追いやすくなります。
主な登場人物
| 名前 | 立場 | 本編でわかること |
|---|---|---|
| 小日向あすか | 主人公・32歳 | 結婚3年目。異動したばかりの商品企画部で働く。キャラクター「カッパくん」が大好きで、夫と出会った縁もこのキャラだった |
| 小日向雄太 | あすかの夫 | 昇進して1か月。優しいが仕事のプレッシャーに弱く、父親に「男らしくあれ」と抑えつけられて育った |
| あすかの姉 | 研究職 | 瓶の話を最初に信じてくれる人。ルールを整理し、瓶を1本持ち帰って彼氏の亮介で試す |
| 海老原課長 | あすかの上司 | 優しくて軽い。仕事優先で妻に去られた過去があり、あすかに惹かれていく |
| 山之内ふみか | 雄太の職場の新人 | 金髪の若い女性。雄太に近づくが「ゲーム感覚だった」と本人が明かす |
| 藤木文夫 | 取引先の社長 | 女装ラウンジ「F」のオーナーでもある。雄太を店に連れて行った人物 |
| さぁや | 「F」のキャスト | あすかを店に案内するツインテールの子。ほかのキャストと同じく女装した男性 |
タイムリープの3つのルールと副作用
瓶のラベルは「LOVE Again」。通販で「精力増強剤」として届いたもので、あすかが飲むと過去へ戻ります。3巻で姉が整理したルールは次の3つです。
副作用もはっきり描かれています。飲んだ直後は体が火照ってムラムラし、回を重ねるごとに呼吸が苦しくなり、頭痛やふらつきが強くなる。姉が彼氏に試しても何も起きなかったので、効くのはあすかだけらしい、というのも本編どおりです。通販サイトは実在するのに、販売元も製造元も瓶には書かれていません。
1巻から4巻のネタバレ|瓶と最初のやり直し
序盤は「やり直しても夫は応じてくれない」という壁に、あすかが何度もぶつかる展開です。同時に、夫が何かを隠しているらしい手がかりが少しずつ落ちていきます。
1巻 半年のレスと最初のタイムリープ
新婚旅行の記念に買ったハート柄のおそろいパンツには、「これを穿いた日は今夜仲良くしよう」という約束がありました。雄太はそれを穿いているのに誘いには応じず、「今はお前とする気になれない」と言い切ります。徹夜で泣いた翌朝、あすかは届いたばかりの瓶を一気に飲み、息ができなくなって倒れました。目を覚ますと、壊れたはずのネックレスが無事で、カレンダーは前日の4月14日。夢だと思ったあすかは、仕事を早く切り上げて部屋を片づけ、料理を作って夫を迎えます。
2巻 同じ夜のやり直しと1週間前への跳躍
やり直した夜も、雄太の答えは同じでした。「この半年ずっと私からだし、一度も応えてくれてない」と泣くあすかに、雄太は「申し訳ないけど今はお前とはする気になれない」と繰り返します。翌朝、部屋が片づいたままなのを見て、あすかはこれが夢ではなかったと悟ります。瓶に触れると記憶が流れ込み、「やり直せるなら何度でも」と2本目を飲み干すと、今度は1週間前の4月7日。ここで初めて「タイムリープってやつなんじゃないの」と気づき、飲むと体が熱くなる副作用にも戸惑います。1週間ぶんの家事をやり直し、頂き物のワインで夕食をとった夜、あすかは「雄太がずっと好き」と告白します。
3巻 姉に打ち明けて判明したルール
いい雰囲気になった夜は、あすかがシャワーを浴びている間に雄太が寝てしまって空振り。落ち込んだ直後にくしゃみをして、瓶を飲んだ4月15日の朝に戻ります。その日ランチをした姉は、あすかの様子がおかしいことを一瞬で見抜きました。全部を話すと、姉は「正気?」と言いながらも協力を約束し、飲んだ量と戻る長さの関係や、くしゃみで帰る仕組みを整理してくれます。研究職の姉は瓶を1本持ち帰り、帰り道でスマホの検索結果に驚いた顔を見せました。一方、雄太の職場では新人の山之内ふみかが顔を近づけて仕事を教わっていて、雄太は赤面しています。
4巻 口紅の跡と尾行、ホテル街の誤解
土曜の夜、雄太は23時に帰宅し、シャツには口紅らしき跡。「電車が混んでてつけられた」という説明を、あすかは信じきれません。姉からは「瓶は亮介に効かなかった」「販売元が書かれていない」と連絡が入り、浮気かどうかはっきりさせるべきだと背中を押されます。あすかは夕方へ戻り、帽子とサングラスで雄太の会社の前に張り込みました。出てきた雄太は金髪の若い女性と肩を寄せて歩き、会食のあとホテル街の方向へ。飛び出して腕をつかんだあすかが見たのは、飲みすぎて酔いつぶれた山之内を介抱しているだけの夫でした。取引先の社長が「飲ませすぎてしまって」と謝りに戻り、山之内はタクシーの中で「奥様ね」と含みのある目をします。この社長が、後にすべての鍵を握る藤木文夫です。
5巻から8巻のネタバレ|課長の存在と山之内の誘い
中盤は、あすかの側にも「揺れ」が生まれます。職場の課長との距離が近づく一方で、雄太は山之内から週末の誘いを受け、疑いは深まる一方です。
5巻 商品企画部のミスと倉庫での接近
あすかの職場が初めて描かれる巻です。同僚の吉田は「彼氏と倦怠期でホストクラブに通っている」と打ち明け、あすかにも「セクシーな下着で攻めてみたら」と勧めます。カッパくんの新商品ではあすかの指示ミスで色違いのサンプルが届きますが、瓶で戻る前に海老原課長が工場と交渉して収めてくれました。残業中に倉庫で崩れた箱から課長がかばってくれた瞬間、あすかは「何ドキドキしてんの私」と自分に驚きます。その夜、隣で雄太がスマホのメッセージを見て微笑んでいたことを、あすかはまだ気にしていません。
6巻 下着作戦と義父母の来訪、そして週末の約束
新しい下着で誘った結果、雄太は「こんなのキャラじゃなかったね」と完全に引いてしまいます。追い打ちのように義父母が突然訪ねてきて、義母が脱ぎ捨てた下着を見つけたところで、あすかは瓶を飲んで下着を買った日をやり直しました。ただ、義父母の来訪そのものは変えられません。子どもの話題で「またするしないの話?」と嫌がる雄太は、「じゃあしよっか」と服を脱ぎ始め、あすかは「気分じゃないならしてくれても嬉しくない」と拒みます。走りに出た雄太は、その道すがら山之内からの「今週末は如何ですか」に「OKです、金曜にいつもの店で」と返していました。
7巻 課長の離婚話と駅での鉢合わせ
あすかは瓶を持ち歩くのをやめ、雄太と顔を合わせることも避けるようになります。金曜の歓迎会で酔ったあすかは、隣の課長に「浮気してるのかも」と泣いてしまいました。課長が語ったのは自分の離婚です。昇進して仕事一色になり、子どもを望んでいた妻はほかの男のところへ行ってしまった。「君の旦那さんにも同じことにはなってほしくない」という言葉のあと、課長はあすかを駅まで送ります。その駅の階段で、腕を組んだ雄太と山之内とばったり。雄太の「…あすか」で巻は終わります。
8巻 やり直しで見えた「断った雄太」とイヤリング
逃げ帰ったあすかは瓶を飲み、歓迎会の解散直後へ戻って二人を見張ります。すると雄太は山之内の誘いをきっぱり断り、一人で帰っていきました。そのあと山之内がバッグから小さな瓶を取り出して飲む姿を見て、あすかは「彼女もタイムリープしているのでは」と青ざめます。帰宅した雄太は「こないだの件は俺が悪かった」と謝り、久しぶりに抱き合えたのも束の間、スーツのポケットからイヤリングが出てきました。雄太の説明は「取引先と行った店のママのものかも」。合コンで出会った日、カッパくんのハンドタオルを差し出してくれた雄太の優しさを思い出しながら、あすかの疑いは別の形で膨らみます。
9巻から12巻のネタバレ|ユミの正体と最終回
終盤は一気に答え合わせです。山之内、課長、そして「ユミ」。あすかが順番に疑いを潰していった先に、夫の本当の秘密があります。
9巻 山之内の瓶の正体と雄太の行き先
もう一度あの夜へ戻ったあすかは、山之内の手から瓶を奪います。ラベルは美容ドリンク。タイムリープの薬ではありませんでした。山之内は「どうせゲーム感覚だったし」「結局相手にしてくれませんでしたしね」と言い放ち、「主任は行きつけの店の人とできてるんじゃないですか」と捨て台詞を残します。あすかはさらに瓶を飲んで雄太を尾行し、繁華街の雑居ビル「第二藤木ビル」に入るところまで突き止めました。帰宅後、「どのお店?なんて人?」と迫っても雄太は「答えたくない」の一点張り。あすかは家を出て姉のマンションに身を寄せます。別居から約1週間、残業帰りのバーで課長は「今の僕だったら君をこんなに悲しませたりしないのに」とあすかを抱き寄せました。
10巻 「ユミ」の名前と女装ラウンジFへの潜入
課長は「回答を求めているわけではない」と続け、あすかは姉の家で雄太に「話し合いたい」と連絡します。当日、帰宅した雄太は電話で「ユミのことどうごまかそうかと」と話しているところをあすかに聞かれ、追及されても「違う」としか言えません。あすかは雄太の目の前で瓶を飲み、尾行の夜へ。今度は雄太に電話をかけて足止めし、一人でエレベーターに乗せて、最上階で止まったことを確かめます。同じ階へ向かう男性客の会話から店の名は「F」、しかもその客の一人はあの藤木社長でした。100均の帽子とサングラスで変装して「F Lounge」の扉を開けると、ゴシック調の衣装の「さぁや」が出迎えます。「ユミちゃんご指名ですね」と席に通されたあすかの前に現れたのは、金髪ロングの「ゆみ」。その顔を正面から見て、あすかは言葉を失いました。
11巻 ユミは雄太、転落事故と藤木の告白
ユミは女装した雄太でした。動揺した雄太は店を飛び出し、ヒールのまま階段から転落して意識を失います。あすかは瓶を飲んで入店の時点へ戻り、今度は別のキャストを指名して遠くから見守りますが、客に頬へキスされる雄太を見て我慢できず「私の夫なんですけど」と割って入り、雄太はまた逃げて同じ事故に。病院の待合室で、女装姿の藤木がすべてを話します。半年前、昇進のプレッシャーを漏らした雄太を「気分転換になれば」と店に連れて行ったこと。ところが雄太は客としてではなく「自分も女装してみたい」と申し出て、キャストに誘われて働き始めたこと。医師の「命に別状はないが、いつ目覚めるか」という言葉を聞いたあすかは家に走り、残った瓶を全部飲み干します。「幸せだった頃に戻りたい。今度はこれまでとは違う自分で雄太と暮らしたい」と願いながら。
12巻 最終回 告白と受け入れ、瓶を捨てる朝
最終巻は雄太の幼少期から始まります。母のドレッサーで口紅を塗って遊んだ幼い雄太を、父が「お前は男なんだぞ」と叩いた記憶。目を覚ました雄太のカレンダーは2月20日で、あすかの最後のタイムリープはレスが始まる前まで届いていました。記憶を持ったまま戻ったあすかは、散らかった部屋を自分から片づけ、通勤路で「私、未来から来たの、なんてね」と笑い、「できれば何でも言ってほしい。私は受け入れられるから」と告げます。夜も「ぎゅってして」と抱きしめてもらうだけで、それ以上は求めません。
雄太の側の独白で、レスの理由がはっきり語られます。「後ろめたさで、あすかとの夜の生活を避けるようになったけど、やめられない。そして、言えない」。店で客に「外で会えないか」と誘われた夜、雄太は化粧ポーチを床にぶちまけて「女装してホステスみたいなことをしてたんだ。でももうやめる」と自分から打ち明けました。あすかの答えは「私のために我慢しないで。それで私たちがだめになるなら仕方ないと思うから。でも言ってくれてありがとう」。雄太は「ほっとした」と肩の力を抜きます。
くしゃみで現在に戻ったあすかは、瓶に触れて書き換わった記憶を確かめ、残りをゴミ箱へ捨てて「もう頼らないよ」とつぶやきます。課長には「いろいろありがとうございました」とだけ伝え、課長は「何かしたような気もする」と首をかしげるだけ。家では雄太がエプロン姿でカレーを作って待っていました。あすかが渡したプレゼントはおそろいのイヤリング。ふたりでユミの姿を楽しみ、「これを付けてお店に出て。お守り代わり」と笑うあすかに、雄太はキスで応えます。最後のコマは、新婚旅行のあのハート柄のパンツを穿いたユミの後ろ姿と、「今は、このままで」の一言でした。
結末を知ったうえで読み返すと、雄太の独白と瓶を捨てる朝の場面は本編の絵でこそ刺さります。各巻30ページ台なので一気に追えます
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時をかけるセックスレスのネタバレ考察|結末の意味とどこで読める
後半では、夫の秘密と結末をどう受け止めればいいか、誤解されやすい山之内と課長の立ち位置、それから12巻をどこで読むのがいいかをまとめます。読み終えた方の答え合わせにも使ってください。

夫・雄太の秘密と最終回の結末をどう読むか
「レスの原因は浮気」という読者の予想を、本編は12巻かけてひっくり返します。答えを知ったうえで読み直すと、序盤から伏線が丁寧に置かれていることに気づきますよ。
雄太が「できない」と言った本当の理由
雄太は妻を嫌いになったわけでも、ほかの女性に心を移したわけでもありません。抑えてきた願望を店で満たしている自分に後ろめたさがあり、それを口にできないまま、妻と向き合う場面から逃げていた。それが本編で語られる理由のすべてです。6巻で「じゃあしよっか」と義務のように服を脱ごうとした場面も、答えを知ってから読むと、拒みたいのではなく「本当の自分を隠したまま応じることができない」苦しさに見えてきます。
12巻の父親の記憶が示すもの
最終巻の冒頭に置かれた幼少期の回想は、雄太が「男らしくあれ」と抑えつけられて育ったことを示しています。6巻で義父が「もっと自信を持て」と雄太を責める場面と重ねると、雄太の秘密は突然生まれたものではなく、ずっと封じ込めてきたものだったとわかります。藤木の店は、それを初めて出せた場所でした。
あすかが最後に選んだ「求めない」という答え
あすかは最初、瓶を「夫に応じてもらうため」に使っていました。けれど最後の大きなタイムリープでは、レスを解消することを目的にしていません。「これまでとは違う自分で雄太と暮らしたい」と願い、戻った先では夫に何も求めず、「何でも言ってほしい」と待ちました。すると雄太のほうから秘密を差し出してくれる。相手を変えるのではなく、自分の受け止め方を変えたときに関係が動く、というのがこの作品の結末の芯だと私は読みました。瓶を捨てる場面は、その決意の証拠として置かれています。
ふたりは「元どおり」になったのか
最終ページはハート柄のパンツと「今は、このままで」で終わります。パンツは1巻で「これを穿いた日は今夜仲良くしよう」という合図だったものなので、レスの解消をやわらかく示した締めくくりです。ただし雄太が女装をやめたわけではありません。イヤリングを付けて店に出ることをあすかが認めているので、「元に戻った」というより「新しい形で結ばれた」結末です。夫婦のすれ違いを別の角度から描いた作品としては、離婚寸前の夫婦がもう一度向き合う『にぶんのいち夫婦』の結末解説も、読み比べるとおもしろいですよ。
山之内と課長は浮気相手だったのか
本編で読者を惑わせるのがこの二人です。どちらも「怪しく見える」ように描かれていますが、答えははっきりしています。
山之内ふみかは「ゲーム感覚」で終わった
山之内は雄太に週末の誘いを送り、腕を組んで駅を歩き、シャツに口紅をつけた張本人です。ただ、8巻のやり直しで雄太は誘いを断っていますし、9巻で本人が「ゲーム感覚だった」「結局相手にしてくれなかった」と認めました。彼女の耳にあるのはピアスで、雄太のポケットから出てきたイヤリングとは別物。イヤリングは店で使っていたものです。
海老原課長はあすかを本気で想っていた
課長のほうは、はっきりとあすかに気持ちを伝えています。9巻のバーで抱き寄せ、10巻で「なんでか君のことが気になる。君が苦しんでいるのを何度も見てきた気がして」と続けました。この「何度も見てきた気がする」は、あすかが繰り返したタイムリープを課長がうっすら覚えているような台詞で、作品の中でもとくに切ない一言です。最終巻であすかが「いろいろありがとうございました」と告げ、課長が「何かしたような気もする」と返す場面が、この関係の結末になっています。
ループもので夫婦を描く作品として
「何度やり直しても同じ結果になる」というもどかしさは、時間を巻き戻す物語に共通する面白さです。同じ仕掛けで夫婦の再生を描いた作品なら『世界で一番早い春』のネタバレ解説、夫の裏の顔を妻が暴いていく話なら『夫の家庭を壊すまで』の最終回解説が、この作品の読後に合うと思います。
実写化や映像化はある?
結論から言うと、コミックシーモアの作品ページと出版社の作品情報を確認した範囲では、実写ドラマやアニメなどの映像化の告知は見つかりませんでした。各巻が30ページ台の短い配信作品なので、まずは原作を読むのがいちばん早い楽しみ方です。映像化の情報が出るとすれば版元や作者の公式発信からになるので、気になる方はそちらを追ってみてください。
時をかけるセックスレスはどこで読める?
電子で完結まで読むなら、コミックシーモアの作品ページから1巻から12巻まで配信されています。この記事もコミックシーモアのブラウザビューアで読みました。
1巻は無料で読めることがある
1巻は期間限定で無料公開されることがあり、私が読んだときも1巻だけは購入なしで最後まで読めました。2巻以降は各巻200ポイント(税込220円)。3冊にまとめた合冊版も出ています。金額や無料の実施は変わることがあるので、購入前に作品ページで確認してください。
初回70%OFFクーポンの使いどころ
コミックシーモアに新規登録すると70%OFFクーポンがもらえますが、使えるのは1回きり、1冊だけです。全巻を安く買えるクーポンではないので、いちばん読みたい1冊、たとえば夫の秘密が明かされる11巻か最終12巻に使うのがおすすめですよ。
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60点の夫婦でいいのにネタバレ|最終回はまだ?結末を考察
家事を100点満点で採点してくる夫——そんな一文を見ただけで、胃のあたりがざわっとする人は少なくないはずです。コミックシーモア先行配信の話題作「60点の夫婦でいいのに」は、まさにそのモヤモヤを煮詰めた …
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時をかけるセックスレスに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 時をかけるセックスレスは完結していますか?
A. はい、全12巻で完結しています。12巻の最終ページで、瓶を捨てたあすかと女装姿の雄太が新しい形で結ばれるところまで描かれます。続編や番外編は本編の巻末には告知されていません。
Q2. 夫の雄太は浮気していたのですか?
A. していません。雄太は取引先の社長が経営する女装ラウンジ「F」でキャストの「ユミ」として働いていて、その後ろめたさから妻を避けていました。口紅の跡やイヤリングは店で使っていたものです。
Q3. ユミの正体が明かされるのは何巻ですか?
A. 10巻の最後であすかがユミと対面し、11巻の冒頭でユミが女装した雄太だと確定します。店のオーナーが藤木社長であることと、雄太が店で働き始めた経緯も11巻で語られます。
Q4. 課長とあすかはどうなりましたか?
A. 課長は9巻と10巻であすかへの気持ちを伝えますが、あすかは夫を選びます。最終巻では最後のタイムリープで出来事そのものが書き換わり、課長には「いろいろありがとうございました」と伝えるだけで終わります。
Q5. 時をかけるセックスレスはコミックシーモアで読めますか?
A. 読めます。1巻から12巻までと合冊版が配信されていて、1巻は期間限定で無料になることがあります。配信状況や価格は変わる可能性があるので、読む前に公式サイト内で作品名を検索して確認するのが確実です。
まとめ|時をかけるセックスレスのネタバレと結末
夫婦のすれ違いから始まる物語では、結婚1年目で夫に「離婚して下さい」と告げられるヒロインが料理教室で敏腕社長と出会う作品もあります。成瀬社長は面倒見が良すぎるのネタバレを整理した記事で、第1話・第2話の展開を解説しています。
『時をかけるセックスレス』のネタバレを、全12巻を読んだうえで巻ごとに追ってきました。夫の雄太が妻を避けていた理由は浮気ではなく、女装ラウンジで「ユミ」として働いていた後ろめたさ。山之内はゲーム感覚で近づいただけで、課長の想いにもあすかは応えませんでした。
結末は、あすかが瓶に頼るのをやめ、「求めない・受け入れる」自分に変わったことで動きます。雄太は自分から秘密を打ち明け、ふたりはおそろいのイヤリングとあのハート柄のパンツで、新しい形の夫婦としてやり直します。何度やり直しても変わらなかった夜が、自分の側を変えたときに初めて動いた。その順番こそが、この作品がいちばん言いたかったことだと思います。
配信状況やクーポンの条件は時期によって変わります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。
