1巻の第1話、雪の積もった山道で、妹を背負ったまま土下座する少年に浴びせられた一言があります。冨岡義勇の「生殺与奪の権を他人に握らせるな」。突き放すようなこの言葉が、なぜ今も引用され続けるのか——最後まで読んだあとに同じページへ戻ると、まるで違う意味を持って立ち上がってくるんですよね。この記事では、竈門炭治郎と柱たちを軸に、語り継がれてきた言葉を人物別に並べます。ただ並べるのではなく、それぞれが何巻の何話で、誰に向けて、何を失った直後に発せられたのかまで添えました。2018年に週刊少年ジャンプが実施した公式のセリフ人気投票の結果、一言で完結する短いもの、別れの場面に集まる涙腺直撃のものも分けて紹介します。物語全体の流れを先に押さえておきたい方は、鬼滅の刃のあらすじを全編まとめた記事もあわせてどうぞ。
記事のポイント
- 人物別の代表的な言葉と場面をまとめて確認できる
- 2018年のジャンプ公式セリフ投票の結果と対象範囲
- 短い一言と別れの場面の言葉を分けて紹介
- それぞれが何巻の何話で誰へ向けられたかがわかる
この記事は最終決戦までの展開に触れます。誰がどの場面で命を落とすかにも踏み込むため、これから原作や映像作品で出会いたい方はご注意ください。
まずは全体像から。この記事で扱う言葉を、人物と場面つきで一覧にしました。気になる行があれば、そのまま本文の該当セクションへ進んでください。
| 人物 | 言葉の核 | 巻・話 | どんな場面か |
|---|---|---|---|
| 冨岡義勇 | 生殺与奪の権を他人に握らせるな | 1巻1話 | 禰豆子を斬ろうとする義勇に土下座した炭治郎へ |
| 竈門炭治郎 | 失っても失っても生きていくしかないです | 2巻13話 | 最初の任務で婚約者を亡くした和巳に向けて |
| 竈門炭治郎 | 俺はできる奴だ | 3巻24話 | 響凱戦、骨折の激痛に耐えながら自分を鼓舞 |
| 胡蝶しのぶ | 今日は月が綺麗ですね | 5巻41話 | 姉蜘蛛の背後に音もなく現れた瞬間 |
| 竈門炭治郎 | この世にどうでもいいことなんて無い | 7巻53話 | 何でもコインで決めるカナヲに対して |
| 煉獄杏寿郎 | 老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ | 8巻63話 | 鬼にならないかという猗窩座の誘いへの返答 |
| 煉獄杏寿郎 | 心を燃やせ | 8巻66話 | 死の間際に炭治郎たちへ残した言葉の一部 |
| 嘴平伊之助 | 悔しくても泣くんじゃねえ | 8巻66話 | 煉獄を失って弱気になった炭治郎へ |
| 甘露寺蜜璃 | いたずらに人を傷つける奴にはキュンとしない | 13巻 | 刀鍛冶の里で里長を襲う鬼を斬った場面 |
| 時透無一郎 | ありがとう鉄穴森さん | 14巻 | 玉壺戦のさなか、新しい刀を受け取って |
| 竈門炭治郎 | 一番弱い人が一番可能性を持ってる | 20巻 | 呼吸が使えず悩む不死川玄弥へ |
| 時透無一郎 | 僕は幸せになるために生まれてきたんだ | 21巻 | 黒死牟戦のあと、あの世で兄と再会して |
| 竈門炭治郎 | 自分ではない誰かの為に命を懸けられる人たちなんだ | 23巻 | 鬼にされた自分へ無惨が囁いた言葉への返答 |
| 産屋敷耀哉 | お早う皆、今日はとてもいい天気だね | 第46話 | 隊士たちへ向けた最期の朝の挨拶 |
※産屋敷耀哉の一言は話数のみ確認できたため、巻数は載せていません。ほかにも巻数の裏が取れなかったものは、本文でもその旨を明記しています。
鬼滅の刃の名言集|人物別の名セリフ
前半では、人物ごとに代表的な言葉と、それが生まれた場面を見ていきます。炭治郎、柱たち、そして2018年に集計された公式の人気投票の結果という順番です。言葉の意味は、それが置かれた状況とセットで初めて立ち上がってくるもの。誰が何を失った直後の一言なのかを、できるだけ丁寧に添えていきますね。

結論|代表的な名言の一覧
先に結論を言っておきます。この作品の言葉は、文字だけを切り抜いても半分しか伝わりません。誰が何を失い、誰へ託した場面なのかまで含めて読んだとき、はじめて刺さり方が変わります。上の一覧表に「場面」の列を用意したのは、そのためです。
二つの調査で一致した言葉
数ある言葉のなかでも、性質の異なる二つの調査で揃って上位に来たものが二つあります。ひとつは冨岡義勇の「生殺与奪の権を他人に握らせるな」。2018年の週刊少年ジャンプ公式アンケートで7位に入り、ファンが投票する名言ランキングの集計ページでは1358票を集めて総合1位でした。
もうひとつが煉獄杏寿郎の「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」。公式アンケートでは5位、別の投票形式のランキングページでは1位に選ばれています。集計の主体も時期もばらばらなのに、上位が重なる。ここは偶然では片づけにくいところでしょう。
巻数を書ける名言と書けない名言
まとめ記事を読み比べていると、同じ言葉なのに巻数がサイトによってずれている場面にときどき出くわします。この記事では、複数の資料で文言と巻数が一致したものだけに巻数を添え、話数しか確認できなかったものは「第◯話」とだけ書いて巻数を伏せました。伊黒小芭内の「俺は信じない」や産屋敷耀哉の朝の挨拶が、それにあたります。
炭治郎の名言と場面
主人公の言葉は、敵を倒すためのものより、誰かを立ち直らせるためのものが目立ちます。優しさというより、相手の中にあるものを掘り起こしにいく強引さ。順番に見ていきましょう。
和巳に告げた失っても生きていく
2巻13話。沼の鬼を追う最初の任務で、炭治郎は婚約者を目の前で奪われた青年・和巳と出会います。そこで口にするのが「失っても失っても生きていくしかないです」という言葉。慰めではありません。家族を一晩で失い、妹だけを連れて歩いている少年が言うからこそ、重みが出る一言です。
響凱戦で自分を鼓舞した一言
3巻24話、鼓を打つ鬼・響凱との戦い。骨折の激痛のなか、炭治郎は自分に向かって「俺はできる奴だ」と言い聞かせます。他人に向けた励ましではなく、折れかけた自分を立たせるための独白。2018年のジャンプ公式アンケートでは、この一言が117票を集めて全体1位になりました。読者が選んだのが必殺技でも決め台詞でもなく、痛みに耐えている最中のひとりごとだったというのが、この作品らしいところですね。
カナヲにかけた選ぶことの意味
7巻53話。何を決めるにもコインを投げていた栗花落カナヲに、炭治郎は「この世にどうでもいいことなんて無いと思うよ」と告げます。自分で選ぶことを封じられて育った少女に対して、選択そのものの価値を差し出した場面。のちのカナヲの変化を思うと、ここが起点だったのだとよくわかります。
玄弥に伝えた一番弱い人の強さ
20巻。呼吸が使えないことに苦しむ不死川玄弥へ、炭治郎は「一番弱い人が一番可能性を持ってるんだよ」と言います。強さの序列がはっきりしている鬼殺隊という組織のなかで、この視点はかなり異質。できないことの多さを、伸びしろとして数え直す言い方だと私は受け取りました。
無惨への返答に込めた誇り
23巻。最終決戦の果てに鬼へと変えられた炭治郎の内側で、無惨が甘い言葉を囁きます。それに対する返答が「自分ではない誰かの為に命を懸けられる人たちなんだ」という一言。人間の弱さをさんざん見せられてきた読者が、最後にこの答えを受け取る構成になっています。
柱たちの名言と場面
柱の言葉は、それぞれの背負ってきたものがそのまま出ます。同じ「守る」でも、義勇と煉獄としのぶではまったく違う形をしている。ここでは代表的な五人を取り上げます。
煉獄杏寿郎が猗窩座に返した答え
8巻63話。鬼になれば老いも死も超えられると誘う猗窩座へ、煉獄が返したのが「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」という言葉です。相手の価値観をまるごと否定するのではなく、自分の側の理屈をまっすぐ置きにいく答え方。そして8巻66話、死の間際に残した「心を燃やせ」。この二つが繰り返し引かれています。
ちなみに、猗窩座に致命傷を負わされた直後の炭治郎が「煉獄さんの勝ちだ」と叫ぶのが8巻65話。柱の言葉と、それを受け取った側の叫びが連続で置かれる構成になっているわけです。死亡までの詳しい流れと、最期に家族へ託した言伝については煉獄杏寿郎の死亡と最期を解説した記事で扱っていますので、そちらをどうぞ。
胡蝶しのぶの毒のある優しさ
5巻41話は、しのぶという人物の見せ方が上手い回です。禰豆子をかばう冨岡義勇に「そんなだからみんなに嫌われるんですよ」と刺し、義勇が「俺は嫌われてない」と返す掛け合いは、この作品でも屈指の名場面でしょう。同じ41話には、姉蜘蛛の背後に音もなく現れて口にする「今日は月が綺麗ですね」もあります。笑顔のまま刃を抜く人だと、この一言で読者に伝わってしまう。
そして炭治郎に対して「君には私の夢を託そうと思って、鬼と仲良くする夢です」と語る場面。姉・カナエの遺志をそのまま引き継いだ願いで、しのぶの毒のある物言いの裏に何があったのかがここで明かされます。彼女がその夢をどう終わらせたのかは、胡蝶しのぶの最期をまとめた記事で詳しく書きました。
冨岡義勇が炭治郎に投げた言葉
1巻1話の「生殺与奪の権を他人に握らせるな」は、この作品の入口そのものです。妹を助けてほしいと土下座する炭治郎へ、義勇はほとんど怒鳴りつけるように言います。ただ同じ1巻で、義勇の心中には「泣くな絶望するな、そんなのは今する事じゃない」という言葉も置かれている。厳しさの正体が、家族を失った少年への同情の裏返しだったと分かる作りになっているんですね。
後年の義勇はもう少し不器用に揺れます。15巻では錆兎との過去を思い出しながら「未熟でごめん」とこぼし、18巻では猗窩座に止めを刺されかけた炭治郎をかばって「炭治郎を殺したければまず俺を倒せ」と立ちはだかる。1話の彼と並べて読むと、この人が何を抱えていたのかが見えてきます。
時透無一郎が刀鍛冶に告げた礼
14巻の玉壺戦。刀鍛冶の鉄穴森から新しい刀を受け取った無一郎が、ごく短く「ありがとう鉄穴森さん」と言います。それだけの台詞なのに名場面として語られるのは、無一郎が記憶を失い、他人に興味を持てなくなっていた人物だからです。感情が戻ってきたことを、感謝の一言だけで示している。
そのきっかけを作ったのが12巻での炭治郎の言葉、「人のためにすることは結局巡り巡って自分のためにもなっているものだし」でした。無一郎自身の失われた記憶を呼び覚ますことになる一言です。なお、先ほど触れた投票形式のランキングページでは、無一郎の名前の由来にまつわる「無一郎の無は、無限の無なんだ」が2位に入っていました。
伊黒小芭内と甘露寺蜜璃の約束
恋柱・甘露寺蜜璃は13巻で、刀鍛冶の里長を襲う鬼を斬りながら「いたずらに人を傷つける奴にはキュンとしないの」と言い放ちます。明るい振る舞いの下に、彼女なりの線引きがある一言。14巻の回想では「私は私じゃない振りをするの?」と、自分の体質を隠して生きることへの葛藤も描かれました。
一方の蛇柱・伊黒小芭内は、初期こそ禰豆子をかばう炭治郎や義勇に「俺は信じない」と言い切る側でした。この言葉は第66話・第97話で確認できるものの、複数資料で巻数までは一致を取れなかったため、ここでは話数だけを記しておきます。二人が最期に交わす言葉は、後半の別れの場面でまとめて紹介しますね。
公式セリフ人気投票の結果
読者がどの言葉を選んだのかを示す、唯一の公式集計があります。週刊少年ジャンプ2018年27号で実施されたセリフ人気投票で、結果は鬼滅の刃公式サイトに掲載されたPDFで今も確認できます。
上位に並んだ言葉の顔ぶれ
上位と、キャラクターごとの代表分を抜き出すとこうなります。
| 順位 | 得票 | 人物 | 話数 | 言葉の核 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 117票 | 竈門炭治郎 | 第24話 | 俺はできる奴だ |
| 2位 | 110票 | 煉獄杏寿郎 | 第66話 | 竈門少年、俺は君の妹を信じる |
| 5位 | 45票 | 煉獄杏寿郎 | 第63話 | 老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ |
| 7位 | 28票 | 冨岡義勇 | 第1話 | 生殺与奪の権を他人に握らせるな |
| 8位 | 27票 | 嘴平伊之助 | 第66話 | 悔しくても泣くんじゃねえ |
| 21位 | 9票 | 桑島慈悟郎 | 第33話 | 泣いていい、逃げてもいい、ただ諦めるな |
| 25位 | 5票 | 胡蝶しのぶ | 第50話 | 自分の代わりに君が頑張ってくれていると思うと安心する |
| 25位 | 5票 | 伊黒小芭内 | 第66話 | 俺は信じない |
| 28位 | 2票 | 産屋敷耀哉 | 第46話 | お早う皆、今日はとてもいい天気だね |
| 28位 | 2票 | 時透無一郎 | 第107話 | 邪魔になるからさっさと逃げてくれない |
1位と2位が僅差で、しかも片方は自分に言い聞かせる独白、もう片方は死にゆく柱が後輩へ託した言葉。上位の顔ぶれを眺めるだけでも、読者がどこに心を動かされていたのかが伝わってきます。無限列車編にあたる第66話から三つも入っているのも目を引きますね。
この投票で見えない範囲
もし今あらためて同じ企画が行われたら、結果はかなり変わるはずです。実際、ファンが投票する形式のランキングページでは、投票対象に制限がないぶん、後半の言葉が上位に食い込んでいます。集計の前提が違うものを並べて「どちらが本当の1位か」と争っても意味がないので、この記事では両方の結果をそれぞれの条件つきで紹介する形にしました。
鬼滅の刃の名言を場面で味わう
後半は切り口を変えます。一言で完結する短いもの、別れの場面に集まる涙腺直撃のもの、そしてそれらをアニメや原作で見返す方法という流れです。同じ言葉でも、前後のページや声の演技まで含めて味わうと、印象がまた変わってきますよ。

短い名言|一言に宿る力
覚えやすくて、口に出しやすくて、それでいて場面ごと思い出せる。長く残っているのは、意外と数語で終わるものだったりします。
心を燃やせという五文字
煉獄杏寿郎が8巻66話で残した「心を燃やせ」は、この作品でもっとも短く、もっとも引用される言葉でしょう。もともとは炭治郎たちへ向けた長い遺言の一部で、単独の決め台詞として発されたわけではありません。それでも五文字だけが独立して歩き出したのは、意味が広いからだと思います。悲しみのなかで何をすればいいのか分からない人に、とりあえず消えるなと言っている。
生殺与奪の権という一撃
1巻1話の義勇の言葉は、短いというより硬い。「生殺与奪」という耳慣れない熟語を少年漫画の1話に置いてくる度胸が、まず並ではありません。意味は、生かすも殺すも他人任せにするな、ということ。妹の命を他人に預けて頭を下げている炭治郎に、いちばん刺さる形で投げられています。この一言が総合ランキングで1358票を集めて首位に立ったのも、うなずけるところです。
お早う皆で始まった最期の朝
産屋敷耀哉の「お早う皆、今日はとてもいい天気だね」は、公式アンケートで第46話の言葉として記録されています。鬼殺隊を率いる当主が、隊士たちへ最期に向けた朝の挨拶。何も知らない読者には、ただの穏やかな一言に見えるところが恐ろしい。後から読み返したときに意味が反転する言葉の代表格です。彼にはもうひとつ、無惨に向けて語る「永遠というのは人の想いだ。人の想いこそが永遠であり、不滅なんだよ」という言葉もあります。
俺は信じないと言い切った蛇柱
伊黒小芭内の「俺は信じない」は、たった六文字で立場を表明してしまう強さがあります。禰豆子を人間の味方だと訴える炭治郎たちに対し、頑として首を縦に振らない。柱合会議での彼の態度そのものです。第66話と第97話で確認できますが、巻数までは資料が揃わなかったため、ここでは話数だけにとどめておきます。
善逸が震えながら口にした宣言
我妻善逸は普段こそ情けない叫び声ばかりですが、第60話の「禰豆子ちゃんは俺が守る」は別格でしょう。怖がりの性根はそのままに、それでも前に立つ。第26話には「炭治郎からは泣きたくなるような優しい音がある」という言葉もあって、耳のいい彼だけが人の本質を音で聴き取っているのが伝わってきます。
泣ける名言と別れの場面
涙腺に来る言葉は、やはり別れの場面に集まります。ここは物語の核心そのものなので、未読の方はご注意ください。
胡蝶しのぶが童磨に残した罠
17巻143話。上弦の弐・童磨との戦いで、胡蝶しのぶは力で敵わないと分かったうえで最後の一撃を放ちます。そのときの「できるできないじゃない、やらなきゃならないことがある」という一言が、彼女の全部です。結果として体内に取り込まれてしまうのですが、自分の体そのものを毒に変えていた作戦が発動する——という筋書きになっています。取り込まれる直前と、死後の世界で童磨へ投げつける「地獄に堕ちろ」をはじめとした罵倒は、あの穏やかな笑顔からいちばん遠い言葉でした。
時透無一郎が兄と交わした言葉
21巻。黒死牟との戦いで命を落とした無一郎は、あの世で双子の兄・有一郎と再会します。そこで口にするのが「僕は幸せになるために生まれてきたんだ」という一言。記憶を失い、感情を置き忘れたまま柱をやっていた少年が、最後に自分の生まれた意味へ手を届かせる場面です。複数のランキングページで常に上位に入っているのも当然でしょう。
伊黒と甘露寺が誓った来世
蛇柱・伊黒小芭内が甘露寺蜜璃との最期の場面で告げる「今度は必ず君に好きだと伝える」は、ファン投票のページで155票を集めて1位に選ばれた言葉です。作中でずっと言えなかったことを、次の生でと約束する。甘露寺の側も23巻で「私のことお嫁さんにしてくれる?」と返しています。互いに最後まで踏み込めなかった二人が、死の間際にようやく同じ場所へたどり着く。
伊之助と桑島慈悟郎の叱咤
泣ける言葉は、静かなものばかりではありません。8巻66話、煉獄を失って崩れかけた炭治郎に、嘴平伊之助が「悔しくても泣くんじゃねえ」と怒鳴りつけます。いつも一番うるさい男が、このときだけは誰より正しいことを言う。公式アンケートでも27票を集めて8位でした。
もうひとつ、善逸の師である桑島慈悟郎が第33話で残した「泣いていい、逃げてもいい、ただ諦めるな」も忘れがたい言葉です。泣くことも逃げることも許したうえで、最後の一線だけを引いてみせる。厳しさと優しさの配合が絶妙で、こちらも公式アンケートに名前が載っています。
名言をアニメ・原作で見返す
言葉だけを追いかけていると、どうしても物足りなくなる瞬間が来ます。声の間の取り方、コマの大きさ、そのページに至るまでの積み重ね。そこまで含めて初めて完成するものだからです。ここでは、実際に見返すための方法を整理しておきます。
名場面を声と音で浴び直すなら
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※2026年7月時点の情報です。配信状況や対象作品は変更される場合があるため、視聴前に公式ページでご確認ください
アニメと劇場版で映像化された場面
セリフそのものは基本的に原作どおりに映像化されています。ただ、受ける印象は変わります。テレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」は全26話で、義勇の1話の言葉から響凱戦、那田蜘蛛山でのしのぶの登場までを含む範囲。無限列車編は煉獄の二つの言葉と伊之助の叱咤が置かれた区間です。
胡蝶しのぶと童磨の戦いは、劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来で映像化されました。公開は2025年7月18日で、詳細は鬼滅の刃公式サイトの無限城編特設ページで確認できます。なお、この劇場版の配信状況については2026年7月26日時点で確認が取れていません。視聴前に各サービスの作品ページを見てくださいね。今後の映像化情報は公式X(@kimetsu_off)でも告知されています。
原作で前後のページごと読み返す
言葉の重さを取り戻したいなら、やはり原作です。原作は吾峠呼世晴さんによる全23巻・全205話で、週刊少年ジャンプで2016年11号から2020年24号まで連載されました。完結を伝える週刊少年ジャンプ公式の特設ページによれば、最終23巻が発売されたのは2020年12月4日です。
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鬼滅の刃 あらすじを各編順番にざっくり解説|全23巻
週刊少年ジャンプで2016年から2020年まで連載され、全23巻できれいに完結した『鬼滅の刃』。いざ最初から追いかけようとすると、立志編から無限城編まで編がいくつもあって「どの順番で読めばいいの?」「 …
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よくある質問(FAQ形式)
Q1. 鬼滅の刃で一番人気の名言はどれですか?
A. 全期間を対象にした公式の集計が存在しないため、歴代1位を断定することはできません。そのうえで、冨岡義勇の「生殺与奪の権を他人に握らせるな」はファン投票のランキングページで総合首位、煉獄杏寿郎の「老いることも死ぬことも人間という儚い生き物の美しさだ」も別のランキングで1位と、いずれも上位の常連です。2018年の週刊少年ジャンプ公式アンケートでは、竈門炭治郎が3巻24話で自分を鼓舞する一言が117票で1位でした。
Q2. 短い名言だけを知りたいのですが
A. 数語で完結するものだけを集めた項目を、記事の後半に用意しています。煉獄杏寿郎の「心を燃やせ」、冨岡義勇の「生殺与奪の権を他人に握らせるな」、産屋敷耀哉の朝の挨拶、伊黒小芭内の「俺は信じない」あたりが代表的です。どれも短いぶん、どの場面で誰に向けられたかを知っておくと印象がまるで変わります。
Q3. 泣ける名言や名シーンはどれですか?
A. 別れの場面に集中しています。胡蝶しのぶが童磨に挑む17巻143話、時透無一郎が21巻であの世の兄と再会する場面、伊黒小芭内と甘露寺蜜璃が来世を誓う場面。そして煉獄杏寿郎が8巻66話で残した遺言です。煉獄の最期については、専用の解説記事のほうで詳しく扱っています。
Q4. 名言はどの巻に多いですか?
A. 大きく二つの山があります。ひとつは無限列車編から刀鍛冶の里編にかけての8巻から14巻あたり。もうひとつが柱稽古編から最終決戦にかけての21巻から23巻で、こちらは死の間際の言葉が集まります。1巻から2巻の序盤は、義勇と炭治郎のやり取りが中心です。
Q5. 名言は原作漫画とアニメで違いますか?
A. セリフ自体は基本的に原作に沿っています。ただ、胡蝶しのぶと童磨の戦いのように劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来(2025年7月18日公開)で映像化された場面は、声と演出まで含めて語られることが多いですね。配信状況は時期によって変わりますので、視聴前に公式サイトや各サービスの作品ページでご確認ください。
まとめ|鬼滅の刃の名言
ほかの考察や解説は鬼滅の刃の考察・解説まとめに集めています。こうした言葉を書いた人物そのものに興味が湧いた方は、鬼滅の刃の作者・吾峠呼世晴について解説した記事もどうぞ。
言葉を並べただけの一覧なら、検索すればいくらでも見つかります。それでも私がこの記事で場面と巻数にこだわったのは、誰が何を失った直後の一言なのかを知ってから読み返したとき、同じ文字列がまったく違う重さで刺さってくるからです。「心を燃やせ」も「生殺与奪の権を他人に握らせるな」も、切り抜きのままでは半分。ぜひ原作やアニメで前後ごと確かめてみてください。
なお、この記事の内容は2026年7月26日時点で確認できた情報にもとづきます。巻数や話数は複数の資料で一致したものだけを記し、裏の取れなかったものは話数のみにとどめました。映像化や配信の状況は今後変わる可能性がありますので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。作品の受け取り方については、あなたが読んで感じたことをいちばん大切にしていただければと思います。