こんにちは!「マンガ愛読者の部屋」のAJIです。
大瀬戸陸先生の『ねずみの初恋』、ヤングマガジンで読んでいましたが、ついに完結を迎えましたね…。毎回の展開が本当に壮絶で、最後まで目が離せませんでした。
「ねずみの初恋 ネタバレ」で検索してここに来てくださったということは、きっと物語の核心が気になって仕方がないんだと思います。
二人が提示したあの「交換条件」の具体的な内容や、碧の覚醒シーンがどうなったのか、そして謎の少女「メシア」の正体は誰なのか。さらに、碧の父親の謎や、まことしやかに囁かれた姉の復讐という考察、そしてこの物語がすでに完結し、その結末がどうなったのか…知りたいことが沢山ありますよね。
この記事では、そんな『ねずみの初恋』の気になる核心部分のあらすじや、結末に関わる重要な伏線について、私なりにガッツリとネタバレありで解説・考察していきますね!
記事のポイント
- 『ねずみの初恋』の壮絶なあらすじ
- 碧とねずみの「交換条件」の詳しい内容
- 謎の少女「メシア」の正体と碧の覚醒
- 物語の結末に関わる重要な伏線や考察
ジャンプできる目次📖
ねずみの初恋のネタバレ:あらすじと交換条件
まずは物語の根幹、主人公の「ねずみ」と「碧(あお)」が出会ってから、あの衝撃的な「交換条件」に至るまでの壮絶なあらすじを、ネタバレありで詳しく振り返っていきましょう。
この物語の序盤は、二人の純粋な恋愛模様と、ねずみが背負う過酷な「殺し屋」としての現実が、強烈なコントラストで描かれます。それがどう交差し、どう破綻していくのか…。そのプロセスこそが、本作の最初の大きな見どころでしたね。
『ねずみの初恋』とは?作品概要
『ねずみの初恋』は、大瀬戸陸(おおせとりく)先生による作品で、講談社の『ヤングマガジン』で連載されていました。(出典:ねずみの初恋/大瀬戸陸 - ヤングマガジン公式サイト)
2025年8月18日発売の『ヤングマガジン』38号で、ついに完結を迎えましたね。
「殺し屋美少女もの」の最新型とも言われていて、私もその評価には深く納得しています。ただ可愛い、ただ強い、というだけじゃない。ヤクザに育てられ、人の愛を知らずに生きてきた少女「ねずみ」が、初めて「普通」を知り、恋を知る。その過程が本当に丁寧に描かれているんです。
しかし、その「普通」のパート、つまり碧との幸せな同棲生活が描かれれば描かれるほど、彼女の裏の顔である「殺しパート」の壮絶さ、残虐さが際立ちます。
読者の感想にもあるように、「純愛」と「殺戮」という水と油のような要素が、凄まじい落差で読者に叩きつけられる。これが本作の最大の魅力であり、同時に最大の「しんどさ」ポイントだったかなと思います。
ここで、作品の基本情報を表にまとめておきますね。
| タイトル | ねずみの初恋 |
| 作者 | 大瀬戸陸(おおせとりく) |
| 出版社 | 講談社 |
| 掲載誌 | ヤングマガジン |
| レーベル | ヤンマガKCスペシャル |
| 最新刊(最終巻) | 8巻(2025年12月5日 発売予定) |
| 状態 | 完結済み |
大瀬戸先生の絵のタッチが、グロテスクなシーンの残虐性をある程度緩和している…という側面も指摘されていますが、それでも心理的にくる衝撃はかなりのものがありました。
序盤のあらすじ:碧の誘拐
物語は、ねずみと碧の運命的な出会いから始まります。殺し屋としてしか生きられなかったねずみが、殺しの世界とは無縁の「何も知らない普通の青年」である碧と出会い、恋に落ちる。
二人はやがて同棲生活を始めます。一緒にご飯を食べ、笑い合い、穏やかな時間を過ごす。ねずみにとって、それはまさに生まれて初めて知る「光」であり、守りたい「日常」そのものでした。
しかし、そんな幸せな時間は長くは続きません。ねずみが所属する組織が、彼女の変化と碧の存在を嗅ぎつけます。
組織にとって、ねずみは感情を持たない優秀な「殺しの道具」。その道具が「恋愛」などという不純な感情に目覚めたことは、組織にとって「バグ」でしかありません。そして、その原因である碧は「異物」として、容赦なく誘拐され、抹殺の対象となってしまうのです。
ねずみがようやく手に入れた「光」は、彼女自身が所属する「闇」によって、無慈悲に引き裂かれます。
核心:命がけの交換条件とは
愛する碧が誘拐され、殺されかけている。ねずみは絶望の淵で、一つの決断をします。それは、組織のトップである「組長」との直接交渉。
幹部の浅葱(あさぎ)をはじめ、周囲は「組長の決定は絶対だ」「碧のことは諦めろ」とねずみを説得します。組織の論理からすれば、それは当然の判断でした。道具が組織に逆らうなど、許されるはずもありません。
しかし、ねずみは頑として聞き入れません。彼女は組長の前に進み出て、命をかけた「ある交換条件」を突きつけます。これが、本作の最初の核心的なネタバレであり、物語が大きく動き出すターニングポイントです。
ねずみが提示した、碧の命を生かすための「交換条件」とは…
あまりにも残酷で、あまりにも皮肉な条件です。碧の命を「闇」から救うために、碧自身を「闇」の世界、それも自分と同じ「殺し屋」という最も深い闇に引きずり込む…。
ねずみにとって唯一の「光」であった碧を、彼女自身の手で汚さなければならない。愛する人を守るための選択が、愛する人の「日常」も「魂」も、完全に破壊するという、あまりにも重い決断です。この「純愛」と「破滅」が表裏一体となった構造こそが、『ねずみの初恋』の真骨頂ですね。
中盤:碧の訓練と変貌
この「交換条件」により、碧は組織から「生かされる」ことにはなりました。しかし、それは平穏な日常の完全な終わりを意味します。
普通の青年だった碧が、愛するねずみと共に生きるためだけに、そのねずみの手によって「殺しの技術」を学ぶ「訓練」を受けることになります。ねずみもまた、愛する碧に人を殺す術を教え込まなければならないという地獄を味わいます。
碧は、当初こそ戸惑い、苦悩しますが、ねずみを守るため、そして何より二人の「日常」を取り戻すために、その訓練を受け入れ、徐々に変貌していきます。
碧の苦悩と最初の任務
そして、碧は「殺し屋」として、最初の任務を与えられます。その内容は、あまりにも非情なものでした。
ターゲットは、まだ幼い男の子。碧は命令と倫理観の間で極限まで苦悩します。このエピソードは、碧が「普通」の世界から「殺し屋」の世界へ、もう後戻りできない一線を越えてしまったことを象徴的に描いています。
読者の感想通り、この一連のシークエンスは、読む者の心をえぐるような衝撃を与えます。碧は、愛するねずみと共に生きるという「純粋な願い」のために、最も「純粋」であってはならない「殺し」という行為に手を染めていくのです。
藍原組との抗争と拷問
碧が殺し屋としての道を歩み始めた矢先、さらなる試練が訪れます。二人が所属する組織と敵対する「藍原組(あいはらぐみ)」に、碧が再びさらわれてしまうのです。
今度は「殺し屋」として捕らえられた碧に対し、藍原組は容赦ない尋問と拷問を開始します。
碧の異常な拷問耐性
「どこの組か、誰の差し金か」——。藍原組のアジトで、碧は凄惨な拷問を受けます。しかし、ここでの碧の反応が、読者に強烈な違和感を抱かせます。
彼は、あらゆる拷問を受けても、一切笑顔を崩すことなく、平然と耐え切るという、常人離れした精神力を見せつけるのです。
ねずみ、単身での壊滅作戦
一方、碧が捕まったことを知ったねずみは、文字通りブチ切れます。
組長の制止すら振り切り、「自分1人で藍原組を壊滅させる」と誓い、単身アジトに乗り込みます。碧を奪われた彼女には、もう組織の命令も何も関係ありません。
ここからのねずみは圧巻です。文字通りの無慈悲な殺戮。無駄なくナイフを振るい、一撃で敵を仕留めていく。彼女の圧倒的な戦闘能力の前に、藍原組の組員たちは為すすべもなく殺されていき、アジトの床は死体で埋め尽くされます。
敵幹部の千草(ちぐさ)も「並みの人間では太刀打ちできない」と戦慄するほどの、まさしく「殺戮人形」としてのねずみの姿が描かれます。
この藍原組との抗争は、ねずみの「碧への愛の深さ」と、それを守るための「圧倒的な戦闘能力」、そして碧の「異常なまでの忍耐力」を読者に見せつけると同時に、二人がもはや「普通」の世界には絶対に戻れない領域に踏み込んだことを決定づける局面となりました。
ねずみの初恋ネタバレ考察:メシアの正体と結末
物語は藍原組との抗争でさらに加速します。ここからは、物語の核心に迫る謎の少女「メシア」の正体や、衝撃的な碧の「覚醒」、そして物語の結末に繋がる重要な伏線を考察していきますね。ここからの展開こそが、「ネタバレ」を求めている方が一番知りたい部分かもしれません。
メシアの正体は誰?
「メシア」は、藍原組に捕らえられた碧の前に現れる、謎の少女です。彼女は碧たち(あるいはねずみ)と同じ「殺し屋」であり、組織の人々から「メシア(救世主)」と呼ばれています。
その姿は小柄な少女ですが、武器として巨大なチェーンソーを振り回し、圧倒的な力で敵を蹂躙します。彼女もまた、ねずみと同様に「普通」とはかけ離れた世界で生きてきたことが伺えますね。
藍原組のアジトから逃げ惑う碧の前に現れたメシアは、「用済み」となった碧の始末を命じられていました。
碧の覚醒とメシアのその後
アジトは、ねずみの乗り込みによって壊滅状態。その混乱の中、碧を助けに来たねずみと、碧を始末しに来たメシアが激突します。
天才的な殺し屋であるねずみと、謎の殺し屋メシア。互角に見えた戦いも、チェーンソーという圧倒的な破壊力と、メシア自身の戦闘能力の高さによって、徐々にねずみが追い詰められていきます。
万事休すかと思われたその瞬間、本作でも屈指の衝撃的な展開、「碧の覚醒」が訪れます。
それまで人質(あるいは戦闘の素人)と思われていた碧が、一瞬の隙を突き、メシアの首元にナイフを突き刺すのです。
碧の不意の一撃は致命傷となり、メシアは「致命傷を負った」と描写されています。これにより、戦闘は決着しました。
メシアのその後については明確な描写はまだありませんが、あの「致命傷」という表現からすると、生存は絶望的かもしれません…。碧は自らを守るため、そして何よりねずみを守るために、他者の命を奪う「殺し屋」としての道を、自ら選んだ(あるいは、本性を現した)決定的な瞬間でした。
碧の父親「豚磨」の謎
碧の「覚醒」は、訓練の成果だけではないのではないか? 藍原組での「拷問耐性」も、普通ではなかった。その違和感の答えに繋がる伏線が、碧の「出自」です。
物語中盤で、碧の父親(村重春彦)が登場します。彼は「眠りについてからの13年分の記憶がなくなっている」という謎の状態にあり、桔梗会(ききょうかい)という組織に連れて行かれます。
そして、その組織の会長から、彼は「豚磨(ぶたま)」という、かつての名前で呼ばれるのです。
碧の目的は姉の復讐か
そして、これが連載中に最大の考察ポイントであり、物語の前提を根底から覆す可能性のあった、最も恐ろしい伏線だと私は思っています。
それは、「碧は亡き姉の復讐の為に、すべてを知った上で意図的にねずみに近づいたのではないか?」という疑問です。
もしこれが事実である場合、物語の構造は完全にひっくり返ります。
碧が「何も知らない普通の青年」だったという大前提が、すべて彼の「演技」だった可能性が浮上します。ねずみとの出会いや「初恋」すらも、組織(あるいはねずみ自身)に近づき、姉の復讐を果たすための計算された手段だったとしたら…?
彼が殺し屋の血筋(「豚磨」の息子)であり、さらに「姉の復讐」という明確な目的を持っていたのだとすれば、彼が組織に誘拐され、拷問に耐え、ねずみの「交換条件」を受け入れ、そしてメシアを刺し「覚醒」したことにも、すべて説明がついてしまいます。
『ねずみの初恋』というタイトル自体が、純粋な殺し屋(ねずみ)が、復讐者という恐ろしい本性を隠した青年(碧)に恋をしてしまい、利用されてしまった…という、あまりにも皮肉で残酷な意味合いを持つ可能性すらありましたね…。
完結は?結末を考察
『ねずみの初恋』は、2025年8月18日発売の『ヤングマガジン』38号で、ついに完結しました。
この記事では、最終回そのものの詳細なネタバレは控えますが(ぜひコミックスで読んでいただきたいので!)、連載中に考察されていた「碧の復讐説」がどうなったのか、二人の関係がどう着地したのか、本当に一筋縄ではいかない結末が待っていました。
連載中、読者の間では様々な結末が予想されていましたが、大瀬戸先生が描いた結末は、これらの予想や期待をある意味で裏切り、そしてある意味で応えるものでした。ぜひ、最終巻となる8巻で見届けてほしいなと思います。
コミックスは何巻まで発売?
『ねずみの初恋』のコミックスは、7巻(2025年9月5日発売)が現在発売中です。
そして、最終巻となる第8巻が、2025年12月5日に発売予定となっています!
7巻から約3ヶ月後の発売となり、これまでのペース通りですね。本誌で最終回を読んだ方も、コミックス派で結末を待っている方も、12月5日の発売が待ち遠しいですね!
総括:ねずみの初恋ネタバレと伏線
今回は、『ねずみの初恋』の核心的なネタバレについて、あらすじや重要局面、そして結末に関わる重要な伏線を解説・考察してきました。
ヤクザに育てられた殺し屋の少女ねずみが、普通の青年・碧と出会うことから始まる物語。しかし、その初恋を守るためにねずみが提示した「交換条件」こそが、愛する碧を「殺し屋」という破滅的な道へと引きずり込んでしまいます。
この「純愛」と「破滅」が表裏一体となったパラドックスこそが、本作の最大の魅力であり、最も残酷なところだったなと私は思います。
さらに、碧が拷問に耐え、強敵メシアを打ち破る「覚醒」を遂げる背景には、彼自身の隠された動機(姉の復讐)や、彼が「殺し屋」の血筋(父親「豚磨」)である可能性が示唆されていました。
当初は「純粋な青年が闇に染まる物語」に見えましたが、これらの伏線によって「闇の血筋の青年が、純粋な殺し屋を利用して目的を遂行する物語」へと反転する可能性を秘めていた本作。







