こんにちは! 「マンガ愛読者の部屋」の運営者、AJIです。
今回は、葦原大介先生による大人気SFバトルマンガ、『ワールドトリガー』についてです。この作品、ファンが熱狂的なことでも有名ですよね。アニメも1期、2期、3期と放送されて、その人気は本物です。
ただ、「ワールドトリガー、名前は知ってるけど、あらすじはよく知らない…」とか、「今から追いかけるのは長そうで大変かも…」と感じている人もいるかもしれません。
確かに、緻密な世界観や多くの登場人物、独特な専門用語が特徴なので、どこから手をつければいいか迷う気持ちも分かります。特に「大規模侵攻」や「B級ランク戦」といった大きな流れがどうなっているのか、アニメ版の展開やオリジナルの話についても気になるところですよね。
『ワールドトリガー』は、ただのバトルマンガとは一線を画す奥深さがあります。設定が細かく、戦略性が非常に高いので、一度ハマると抜け出せない魅力があるんです。
この記事では、「ワールドトリガーのあらすじが知りたい!」というあなたのために、物語の基本的な世界観から、章ごとの詳しいあらすじまで、ネタバレを避けつつ魅力をたっぷり解説していきます。
記事のポイント
- ワールドトリガーの基本的な世界観と用語
- 物語を動かす主要登場人物たちの目的
- 物語の章ごと(アーク別)の詳細なあらすじ
- アニメ版(1期〜3期)とオリジナル編の展開
ジャンプできる目次📖
ワールドトリガー あらすじの前提と世界観
『ワールドトリガー』のあらすじを深く理解するには、まずその独特な世界観とルールを知っておくのが一番です。ここが本当に緻密に作られていて、物語の面白さを支える土台になっているんですね。まずは基本から押さえていきましょう。
物語の始まりとあらすじ概要
物語の舞台は、人口28万人の「三門市」。ある日突然、この街に異世界への「門(ゲート)」が開きます。
そこから現れたのは、異次元からの侵略者「近界民(ネイバー)」。彼らが使う「トリオン兵」という兵器には地球の武器が一切効かず、街はパニックに陥りました。
この脅威に対抗するために現れたのが、謎の組織「界境防衛機関ボーダー」です。彼らは「トリガー」という独自の技術で近界民と戦い、街に防衛体制を築き上げました。
物語は、ボーダーに所属する新人の三雲修(みくも おさむ)が、近界(ネイバーフッド)から来たと自称する謎の少年、空閑遊真(くが ゆうま)と出会うところから始まります。
本作の魅力は、単なる異能力バトルや精神論による勝利ではありません。緻密な設定と厳格なルールに基づいた、高度な「戦略」と「頭脳戦」です。特に、個人の力押しではなく、「チームプレイ」と「連携」を駆使して勝利を目指す「集団戦」の緊張感が、この作品の最大の魅力になっていると私は思います。
近界民とトリオンの基本用語
『ワールドトリガー』を語る上で欠かせない、重要な用語が2つあります。「近界民」と「トリオン」ですね。この2つが物語の根幹をなしています。
近界民(ネイバー)
「門(ゲート)」の向こう側にある異世界「近界(ネイバーフッド)」の住人たちの総称です。近界には様々な「国」が存在しており、三門市に侵攻してくる者たちを指します。
彼らが侵攻してくる主目的の一つは、「トリオン量の多い人間」を攫うこと。攫った人々を、自国の戦争やエネルギー源に利用するためなんです。例えば、後に三門市を襲う軍事大国「アフトクラトル」は、ボーダーの実力を測るためにまずトリオン兵を投入し、その後に人型ネイバーの精鋭を送り込むという、非常に戦略的な侵攻を行いました。
トリオン(Trion)
すべての人間が(個人差はありますが)持っている、目に見えない生体エネルギーのことです。体内の「トリオン器官」で生成されます。
このトリオンが、後述する「トリガー」を動かすためのエネルギー源になります。トリオン量の多寡が、純粋な戦闘力(トリガーの性能や威力)に直結するのが、この作品の重要なルールです。
防衛組織ボーダーとトリガー
近界民から三門市を守るのが「ボーダー」であり、彼らが使う技術が「トリガー」です。この2つも非常に細かく設定されています。
界境防衛機関「ボーダー」
近界民に対抗するために設立された、三門市独自の防衛組織。近界民の技術を解析・応用した「トリガー」を使って戦います。
本部基地を中心とし、主人公たちが所属する「玉狛支部」など、複数の支部が存在します。玉狛支部には、木崎レイジや小南桐絵といった実力派チーム「玉狛第1」などが所属しています。
ボーダーは単なる戦闘集団ではなく、城戸司令や忍田本部長といった上層部・幹部による運営がなされる「組織」であるという点が、非常にリアルです。時には、組織防衛のための政治的駆け引きも描かれ、物語に深みを与えています。
トリガー(Trigger)
ボーダー隊員が使う戦闘技術の総称です。トリオンをエネルギー源にして起動し、使用者の「トリオン体」という戦闘用の体を作ります。
この「トリガー」のシステムこそが、『ワールドトリガー』の戦闘を独自のものにしています。
ベイルアウト(緊急離脱)の安全性
トリガーの最大の特徴は、その安全性にあります。
トリオン体で戦っている間、隊員の生身の体はトリガーホルダー内に格納され、安全な別次元(近界側の次元)に転送・保護されています。トリオン体が戦闘でどれほど破壊されようと、トリオンが尽きるか一定のダメージを受けると、生身の体は安全に本部基地へと「緊急離脱(ベイルアウト)」します。
この「死なない」戦闘システムがあるからこそ、ボーダー内部での「ランク戦」という模擬戦闘が「スポーツ」として成立しています。敗北のペナルティが「死」ではなく「ポイントの喪失」と「戦術の露呈」であるため、隊員たちはリスクを恐れず高度な戦術実験や連携を試すことができるんです。
トリガーの武器とルール
トリガーによって構成される武器は多岐にわたりますが、特に銃型トリガーには緻密なルールが設定されています。
例えば、トリオンの弾丸は「弾体(威力)」「カバー(射程)」「噴進剤(弾速)」の3要素で構成されます。トリガー(銃)を介して撃つ「ガンナー」は射程が伸びて扱いやすい、トリオンを直接「弾」として成形して撃つ「シューター」は弾のカスタマイズ性が高い、といった細かいメリット・デメリットがあり、戦術に幅を持たせています。
特殊能力サイドエフェクトとは

トリオン能力が高い一部の人には、「サイドエフェクト(副作用)」と呼ばれる超感覚的な特殊能力が発現することがあります。これも物語を動かす重要な要素です。
・空閑遊真のサイドエフェクト
「人のウソを見抜く能力」です。相手の発言が真実か虚偽かを、視覚的な情報(黒いノイズ)として認識できます。戦闘中の駆け引きはもちろん、交渉事においても非常に強力な能力ですね。
・迅悠一のサイドエフェクト
「未来を見る能力」です。ただし、単に未来が分かるのではなく、自身が関わる人間の「少し先の未来」を無数の分岐として視ることができます。
彼の有名なセリフ「おれのサイドエフェクトがそう言ってる」は、彼が視た無数の未来の中から、仲間が死なない、組織が守られるといった「最善の未来」を選び取り、それを実現させるために行動するという決意の表れなんです。そのために、時に味方を欺いたり、敵と交渉したりと、「暗躍」することも厭いません。
主要登場人物とそれぞれの「目的」
『ワールドトリガー』のあらすじは、特定の「目的」を持ったキャラクターたちの行動原理によって推進されます。ここでは、物語の中核を担う主人公チーム「玉狛第2(三雲隊)」のメンバーを中心に、彼らの動機を詳しく見ていきましょう。
三雲 修(みくも おさむ)
物語の主人公の一人。ボーダーの新人隊員(当初C級)で、非常に真面目で正義感が強い青年です。しかし、彼のトリオン能力はボーダー隊員の中でも最低クラス。
目的・動機: 彼がボーダーに入隊したのは、幼馴染であり、膨大なトリオン量のせいで近界民に狙われている雨取千佳(あまとり ちか)を守るためでした。
物語上の役割: 主人公でありながら「弱い」というのが最大の特徴です。戦闘能力が低いため、彼は体力やトリオン量ではなく、「知恵」と「戦術」で戦うことを余儀なくされます。彼の強すぎる正義感は、時に組織のルールと衝突し、大規模侵攻後の記者会見のように、彼を矢面に立たせることにもなります。
空閑 遊真(くが ゆうま)
もう一人の主人公。自らを「近界民(ネイバー)」であると名乗る少年。修とは対照的に、圧倒的な戦闘技術と経験を持つ「エース」です。
特徴: 「こっちの世界」の常識とはかけ離れた価値観を持っています。戦争が多い世界で育ったため、戦闘行為や死生観が修とは根本的に異なります。この価値観の違いが、修や他のボーダー隊員との間に化学反応を生んでいきます。
物語上の役割: チームの得点源(エース)。彼の目的(父の遺言の遂行、自身の身体の問題の解決)と、修たちの目的が交差することで、物語が駆動していきます。
雨取 千佳(あまとり ちか)
主人公チーム「玉狛第2」の紅一点で、スナイパー(狙撃手)。
最大の特徴: 内気な性格とは裏腹に、規格外の「膨大なトリオン量」を持っています。その量は、ボーダーの最強戦力である「黒トリガー」使いに匹敵、あるいは凌駕すると評されるほどです。
目的・動機: 彼女がボーダーに入隊した目的は、近界民に攫われた「消えた兄(麟児)と友人の捜索」です。彼女の膨大なトリオンは、かつて近界民を引き寄せる「呪い」でした。しかし、兄たちを捜すために近界への「遠征部隊」を目指すことで、その力は「目的を果たすための武器」へと変わっていきます。
章ごとで追うワールドトリガーのあらすじ
さて、ここからは『ワールドトリガー』の物語を、時系列に沿って「章(アーク)」ごとに追いかけていきましょう。物語の大きな流れを掴んでみてください。原作漫画の進行に基づき、大きく章立てされています。
出会いからボーダー入隊編
(漫画 第1話〜第43話)
物語は、三雲修がボーダー隊員であることを隠しながら、近界民の被害を未然に防ごうと活動しているところから始まります。そんな彼のクラスに、空閑遊真が転校してきます。遊真が「こっちの世界の常識」に疎いこと、そして彼が「近界民」であることを知り、修は彼をボーダーから隠そうと奔走します。
しかし、市内にイレギュラーゲートが発生。修はC級隊員として奮闘するも、大型のトリオン兵に追い詰められます。修を助けるため、遊真は近界民としての圧倒的な戦闘力を解放し、トリオン兵を一瞬で撃破。
この戦闘をきっかけに、遊真の存在はボーダー上層部に知られることとなります。遊真を「敵性近界民」として排除しようとするボーダー本部(三輪隊など)に対し、実力派エリート・迅悠一が介入します。
迅は自らのサイドエフェクト(未来視)を駆使し、「遊真がボーダーにとって必要な存在になる」未来を守るため、ボーダー最強の攻撃手(アタッカー)・太刀川慶一郎との模擬戦に勝利。実力で上層部を納得させ、遊真のボーダー(玉狛支部)への仮入隊を認めさせます。
同時期に、修の幼馴染であり、膨大なトリオン量故に近界民に狙われていた雨取千佳が、攫われた兄と友人を探すため、ボーダー入隊を決意。こうして、修、遊真、千佳の三人は、近界への「遠征部隊」入りを目指すため、チーム「玉狛第2(三雲隊)」を結成するに至ります。
激闘、大規模侵攻編の結末
(漫画 第44話〜第88話)
玉狛第2が結成されて間もなく、物語は最初のクライマックスを迎えます。近界最大級の軍事国家「アフトクラトル」が、三門市に対し未曾有の大規模侵攻を開始したのです。
アフトクラトルの司令官ハイレインは、ボーダーの戦力を分析するため、非常に周到な戦略を立てていました。
- 【第一波】まず、数と物量に任せた新型トリオン兵のみを市内に投入。ボーダーの主力(A級・B級隊員)を市街地の防衛に分散させます。
- 【第二波】ボーダーの戦力が手薄になった本部基地に対し、人型近界民(黒トリガー使いを含む精鋭部隊)を投入し、基地機能の破壊と「C級隊員(ボーダーの雛鳥)」の大量誘拐を狙います。
彼らの真の目的は、C級隊員に偽装してボーダーに潜入していた「金の雛鳥」、すなわちアフトクラトルの神の候補となる、雨取千佳の確保でした。
ボーダーは全戦力を挙げてこれに対抗。迅の未来視、ボーダー最強の部隊(玉狛第1)、忍田本部長らの活躍により、ボーダーは組織的な抵抗を見せます。しかし、アフトクラトルの精鋭は強力であり、修は敵に捕らわれ、千佳も絶体絶命の危機に。
最終的に、遊真が自身の命と引き換えに作られた「黒トリガー」を起動。そして、修の相棒であった自律型トリオン兵「レプリカ」の犠"牲と、ボーダー上層部の奮戦により、アフトクラトルの撃退には成功します。
しかし、ボーダーはC級隊員の一部を攫われ、街にも甚大な被害を出します。侵攻後、その責任の所在を問う記者会見が開かれることに。ボーダー幹部の根付は、組織全体への非難を逸らすため、近界民(遊真)を隊に入れた修をスケープゴートに仕立てようと暗躍しますが、修の仲間たちの機転により、この目論見は阻止されました。
頭脳戦、B級ランク戦編
(漫画 第89話〜第234話)
大規模侵攻の脅威と、攫われた仲間たちを目の当たりにした玉狛第2は、近界へ行く「遠征部隊」に選抜されることを改めて決意します。遠征部隊に選ばれる条件は、ボーダー内部の公式リーグ戦「B級ランク戦」で上位2チームに入ること。
ここから、本作で最も長期にわたる「B級ランク戦編」が開幕します。
B級ランク戦の主な流れ
玉狛第2は、B級中位チーム(諏訪隊、荒船隊など)との戦いで、修が考案したワイヤートリガー「スパイダー」という新戦術と、遊真のエースとしての活躍、千佳の規格外のトリオンを活かしたサポートにより、着実に勝利を重ねます。
しかし、B級上位チーム(那須隊、影浦隊、二宮隊、東隊など)との激戦で、修の戦術は徹底的に研究・対策され、チームは大きな壁にぶつかります。この壁を乗り越えるため、玉狛第2は、大規模侵攻時に捕虜となっていたアフトクラトルの兵士「ヒュース」を、様々な交渉の末に新戦力としてチームに加え、B級上位陣との最終決戦に挑みます。
ここで、B級ランク戦の主な対戦結果を(中盤以降)サマリーとしてまとめてみますね。
| ラウンド | 対戦相手 | 玉狛第2の順位 | あらすじ上の主要な出来事 |
|---|---|---|---|
| Round 4 | 諏訪隊、荒船隊 | 1位 | 修の新戦術「スパイダー」が初めて実戦投入され、勝利に貢献する。 |
| Round 5 | 香取隊、柿崎隊 | 2位 | 遊真が相手エース(香取)に苦戦。千佳が初めて「人(トリオン体)」を撃つことを試みる。 |
| Round 6 | 生駒隊、王子隊 | 3位 | 修の戦術が上位陣に研究され対策される。チームは初の敗北(総合3位)を喫する。 |
| Round 7 | 影浦隊、東隊、鈴鳴第一 | 2位(タイ) | 新戦力「ヒュース」が加入。圧倒的な戦闘力で戦局を牽引し、B級2位の座を射程に捉える。 |
| Round 8 | 二宮隊、生駒隊、弓場隊 | 2位 | 遠征選抜の切符をかけた最終戦。B級最強の二宮隊に挑み、激戦の末にB級2位の座を確保する。 |
ガロプラ侵攻編
(漫画 第125話〜第142話)
これは、B級ランク戦の最中(Round 6と7の間)に並行して発生したアークです。
アフトクラトルの属国である「ガロプラ」が、主国の命令により、ボーダー本部の遠征艇を破壊する目的で三門市に侵攻します。
ボーダー上層部は、A級の主力部隊を遠征艇防衛に回し、B級ランク戦に参加中の上位部隊(玉狛第2を含む)に、市内に侵入したガロプラ部隊の迎撃を命じます。
B級ランク戦という「模擬戦」で培われた「集団戦術」が、即座に「実戦(防衛戦)」で活かされるという、非常に緊迫感のある展開が描かれました。ランク戦でのライバルたちが、即席のチームを組んで共闘する姿は胸アツでしたね。
アニメ版(1期〜3期)の展開
『ワールドトリガー』はアニメも非常に人気が高く、2024年12月現在、シーズン3(3rdシーズン)まで放送されています。あらすじは基本的に原作に準拠しています。
・シーズン1(2014年〜2016年)
全73話。「入隊編」から「大規模侵攻編」、そして「B級ランク戦編」の序盤(Round 4開始前あたり)までを描いています。後述するアニメオリジナルストーリー「異世界からの逃亡者編」もこのシーズンに含まれます。
・シーズン2(2021年)
全12話。5年近い期間を経て再開されたシーズンです。「ガロプラ侵攻編」および「B級ランク戦編」の続き(Round 5-6)を、非常に高品質なアニメーションで描きました。
・シーズン3(2021年〜2022年)
全14話。シーズン2から間髪入れずに放送され、「B級ランク戦編」のクライマックス(Round 7-8)までを描き、「遠征選抜試験編」の直前で終了しています。
アニメ版の最新情報や詳細については、公式サイトを確認するのが一番ですね。
(出典:ワールドトリガー|東映アニメーション)
アニメオリジナルの物語
アニメのシーズン1(第49話から第63話)にかけては、原作にはない長編のオリジナルストーリー「異世界からの逃亡者編」が展開されました。
【あらすじ】
惑星国家「エルガテス」から追われる、ゼノ、カロン、および人型トリオン兵のリリスが、三門市に「逃亡」してくるところから始まります。リリスの生命維持に必要なトリオンを確保するため、ゼノは三門市民を襲撃。ボーダーはこれを迎撃し、修や遊真たちも戦闘に参加します。
当初は敵対していた修たちですが、ゼノたちの事情を知り、交流を深めていきます。しかし、追跡者であるギーヴがエルガテスの大軍を率いて三門市に侵攻。ボーダーはゼノたちと一時的に共闘し、ギーヴを撃退。戦いの後、ゼノとリリスは、修たちに別れを告げ、新たな安住の地を求めて別の世界へと旅立っていきます。
ワールドトリガー あらすじの魅力まとめ
ここまで『ワールドトリガー』のあらすじを、設定から章ごとに詳しく追ってきましたが、いかがでしたでしょうか。
この物語の核心的な魅力は、やはり「知的な集団戦」にあると私は思います。
『ワールドトリガー』は、単に「敵と戦って強くなる」物語を追うこととは異なります。その魅力は、以下の3点に集約されるかなと。
- 緻密な設定と戦略性
物語は、「トリオン」というリソース、「トリガー」の詳細なメカニクス、「サイドエフェクト」という不確定要素といった厳格な「ルール」の上で展開されます。戦闘の勝敗は、精神論や「必殺技」ではなく、ルールをどれだけ深く理解し、利用し、相手の裏をかく「戦略」を立てられたかによって決まります。 - チームプレイと役割分担
本作の主役は「集団戦」です。特に主人公チーム「玉狛第2」は、リーダー(修)が弱く、最強の砲手(千佳)が人を撃てないという明確な欠点を抱えています。彼らが格上の敵に勝利するためには、各々の強みと弱みを理解し、完璧な「役割分担」と「連携」を行う以外に道はありません。 - 組織と政治のリアリズム
物語の舞台は、単なる戦闘集団ではなく、「ボーダー」という「組織」です。幹部たちの政治的駆け引き、リーダーシップ論、そして「近界民」という異文化・他者との対立、理解、共存というテーマが、深みのあるSF群像劇を構築しています。
「ルール」の中で「個人」がいかに「チーム」として機能し、「組織」という大きな流れの中で「目的」を達成していくかを描く、知的な戦いの記録ですね。
緻密な設定と戦略的なバトルが好きな方には、絶対におすすめの作品です。まだ読んだことがない方は、この機会にぜひ手に取ってみてください。
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