家を出れば手錠をかけられる。ミリーはそう分かっていて、考えているのは屋根裏にある死体のことでした。
フリーダ・マクファデンの小説『ハウスメイド』(ハヤカワ・ミステリ文庫)は、この場面から始まる三部作の1作目です。2026年度「ミステリが読みたい!」海外篇で1位、2026年本屋大賞の翻訳小説部門で2位に選ばれました。
映画版でミリーを演じるのは、シドニー・スウィーニーです。
記事のポイント
- 扱うのはフリーダ・マクファデンの小説『ハウスメイド』と、その映画
- 第二部で、問題のある妻に見えたニーナの印象がひっくり返る
- 住み込みのミリーに与えられる屋根裏部屋は、鍵が外側に付いている
- 小説は三部作で、2巻を原作にした続編映画も決まっている
ハウスメイドのネタバレ(原作小説)
ここから先は、原作小説1巻の真相と結末に触れます。
小説『ハウスメイド』の本当の加害者は、問題のある妻に見えたニーナではなく、夫のアンドリューです。第一部は住み込みで働くミリーの不穏な日々で、第二部ですべてがひっくり返ります。

ミリー・ニーナ・アンドリューの主な登場人物
主な登場人物は、たったの5人です。物語は、ミリーが住み込みで働くウィンチェスター家を中心に進みます。
ミリー(ウィルヘルミナ・キャロウェイ)
前科持ちのハウスメイドで、物語の始まりでは車の中で暮らしています。
ようやく手に入れたのが、裕福なウィンチェスター家に住み込むハウスメイドの仕事でした。
ニーナ・ウィンチェスター
ミリーの雇い主で、アンドリューの妻です。面接でミリーを採用します。働き始めたミリーを待っているのは、ニーナの奇妙な言動です。
アンドリュー
ニーナの夫です。第二部で、本当の加害者だと明かされます。
セシリアとエンツォ
セシリアは、ニーナとアンドリューの娘です。エンツォは、ウィンチェスター家の庭師です。
屋根裏の死体から始まるプロローグ
物語は、警察が来た家で、ミリーが屋根裏の死体のことを考えている場面から始まります。
いまこの家を出ていけば、自分は手錠をかけられる。ミリーはそう分かっています。
プロローグのあと、本編は「三カ月まえ」に戻ります。ここから、ミリーが面接を受けて住み込みで働くまでの話が始まります。
住み込みのハウスメイドになったミリーとニーナの奇行
車で暮らしていたミリーは、ニーナの面接を受けて住み込みのハウスメイドに採用されます。けれども、この家は何かがおかしいのです。
車で暮らすミリーの面接と採用
ミリーは、車で暮らしていました。そんなミリーに、ニーナは面接で自分のことを話すよう求めます。
前科持ちのミリーにとって、これはようやく手に入れた仕事でした。採用されたミリーは、ウィンチェスター家に住み込みで働くことになります。
鍵が外側に付いた屋根裏部屋
ミリーに与えられたのは、屋根裏の部屋です。この部屋の鍵は、内側ではなく外側に付いていました。
ミリーは、なぜ鍵が外側にあるのかと尋ねます。刑務所にいたことのあるミリーに与えられたのは、牢屋のような部屋でした。
妻ニーナの奇妙な言動
働き始めたミリーは、7時間ぶっ通しで掃除をすることになります。そのうえ、雇い主のニーナの言動はどこか奇妙です。
ミリーから見れば、ニーナは問題のある妻です。その印象のまま、第一部は進んでいきます。
三部作の1作目は、ハヤカワ・ミステリ文庫から2025年8月に出ています。
ハウスメイド(フリーダ・マクファデン/高橋知子訳・ハヤカワ・ミステリ文庫)
住み込みのハウスメイドになったミリーと、ウィンチェスター家の秘密を描く1作目。
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後半で明かされる真相|本当の加害者は誰か
本当の加害者は、夫のアンドリューです。アンドリューはニーナを屋根裏に閉じ込めるなどして、妻を虐待し、支配していました。
そのアンドリューは、幼いころに母親から折檻を受けていました。
ニーナの奇行は夫から逃れるための演技
第一部でのニーナの奇行は、夫から逃れるための演技であり、計画でした。ミリーは、ニーナの身代わりとして雇われていたのです。
屋根裏に閉じ込められるミリー
第一部の終わりで、ミリーはアンドリューに屋根裏へ閉じ込められます。
ミリーの前科は殺人
第二部では、ミリーの前科が殺人だったことも明かされます。
原作小説の結末とミリーのその後
ミリーは反撃してアンドリューを屋根裏に閉じ込め、アンドリューは死にます。ニーナもミリーも罪に問われず、ミリーは別の家で働き始めます。
反撃したミリーとアンドリューの最期
閉じ込められたミリーは、黙ってやられるだけではありませんでした。反撃に出て、今度はアンドリューを屋根裏に閉じ込めます。
そしてアンドリューは、その屋根裏で死にます。
罪に問われずに終わるニーナとミリー
最後は、ニーナもミリーも罪に問われずに終わります。
別の家のハウスメイドになるミリー
ラストで、ミリーは別の家のハウスメイドとして働き始めます。ミリーの物語は、2巻へと続いていきます。
ハウスメイドの映画と続編
映画『ハウスメイド』は、ポール・フェイグ監督、シドニー・スウィーニー主演の作品です。小説は三部作で、2巻を原作にした続編映画も決まっています。

映画『ハウスメイド』の日本公開とキャスト
映画は日本で2026年11月に公開予定で、配給はツインです。新宿バルト9ほかで全国公開されます。
監督ポール・フェイグと原作に無い要素
監督は、『ゴーストバスターズ』(2016)や『シンプル・フェイバー』(2018)で知られるポール・フェイグです。
映画には、原作に無い要素が盛り込まれています。作品の情報は映画『ハウスメイド』公式サイトにまとまっています。
ミリー役シドニー・スウィーニーほかのキャスト
主な5人の役と俳優は、次のとおりです。
- ミリー:シドニー・スウィーニー
- ニーナ:アマンダ・セイフライド
- アンドリュー:ブランドン・スクレナー
- セシリア:インディアナ・エル
- エンツォ:ミケーレ・モローネ
映画のミリーも、裕福なウィンチェスター家の住み込みの家政婦として雇われます。
配給ツインの予告篇
株式会社ツインのYouTubeチャンネルで公開されている予告篇です。
三部作の2巻・3巻と続編映画
小説は三部作で、高橋知子さんの訳で3巻まで刊行されています。原書の1作目は2022年に出て、ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストで1位になりました。
| 巻 | 邦題 | 刊行日 | 原書の刊行年 |
|---|---|---|---|
| 1巻 | ハウスメイド | 2025年8月20日 | 2022年 |
| 2巻 | ハウスメイド2 ―死を招く秘密― | 2025年12月3日 | 2023年 |
| 3巻 | ハウスメイド3 ―最後の秘密― | 2026年7月15日 | 2024年 |
2巻 死を招く秘密
2巻で、ミリーはギャリック家のハウスメイドとして雇われます。閉ざされた部屋のドアの向こうからは、すすり泣くような声が聞こえてきます。
原書のタイトルは、The Housemaid’s Secretです。
3巻 最後の秘密
3巻は、三部作の最終巻です。ミリーは2人の子供と幸せに暮らしていますが、隣人ローウェル家のハウスメイドが何かにおびえているのに気づきます。
原書のタイトルは、The Housemaid is Watchingです。
2巻が原作の続編映画
続編映画『The Housemaid’s Secret』は、2027年12月に全米公開予定です。監督は1作目と同じポール・フェイグで、原作は小説2巻にあたります。
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ハウスメイドに関するよくある質問(FAQ)
Q1. 小説『ハウスメイド』の結末はどうなりますか?
A. ミリーは反撃してアンドリューを屋根裏に閉じ込め、アンドリューはそこで死にます。ニーナもミリーも罪に問われず、ミリーは別の家のハウスメイドとして働き始めます。
Q2. ハウスメイドで本当の加害者は誰ですか?
A. 夫のアンドリューです。妻のニーナを屋根裏に閉じ込めるなどして、虐待し支配していました。第一部のニーナの奇行は、夫から逃れるための演技です。
Q3. ミリーの前科は何ですか?
A. 殺人です。ミリーが前科持ちであることは物語の初めから分かっていますが、その中身が殺人だったことは第二部で明かされます。
Q4. 映画の結末は小説と同じですか?
A. 同じとは限りません。映画には原作に無い要素が盛り込まれているので、小説の結末がそのまま映画の結末になるとは言えません。
Q5. ハウスメイドは韓国映画と同じ話ですか?
A. 違います。この記事の『ハウスメイド』は、韓国の映画ではなく、フリーダ・マクファデンの小説と、同名小説が原作のポール・フェイグ監督の映画です。
ハウスメイドのネタバレまとめ
小説『ハウスメイド』は、問題のある妻に見えたニーナと、夫アンドリューの印象が第二部で逆転する物語です。
- プロローグは、ミリーが屋根裏の死体のことを考える場面から始まる
- ミリーは車で暮らしていたところを、ウィンチェスター家に住み込みで雇われる
- 本当の加害者は夫のアンドリューで、ニーナの奇行は夫から逃れるための演技
- ミリーは身代わりとして雇われ、第一部の終わりに屋根裏へ閉じ込められる
- 反撃したミリーがアンドリューを屋根裏に閉じ込め、アンドリューは死ぬ
- ニーナもミリーも罪に問われず、ミリーは別の家のハウスメイドになる
- 映画には原作に無い要素が盛り込まれ、2巻が原作の続編映画も決まっている

