クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-(KADOKAWA/MFコミックス)
相容れないはずの魔獣と人間が、赤子ひとりを通じてつながっていく。「クレバテス」は、魔獣の王クレバテスと赤子ルナの関係を軸にした、他ではあまり見ない読み味のファンタジーです。
原作・作画を岩原裕二さんがひとりで手がけるフルカラー作品です。私自身、読み始めたら止まらなくなってしまった一作でもあります。
記事のポイント
- クレバテス・赤子ルナ・屍の勇者という三者の関係がまるっとわかる
- 屍の勇者アリシアとクレンの違いをはっきり整理できる
- 最新刊までのネタバレ展開と5年後の物語の流れをつかめる
- アニメ2期の見どころとU-NEXTで見る方法がわかる
クレバテスのネタバレとあらすじ・登場人物
クレバテスは、魔獣の王クレバテスが人間の赤子ルナを育てていく物語です。タイトルの「屍の勇者」はアリシアを指します。核心に触れるネタバレは見出しごとに区切っているので、未読の方も安心して読み進めてください。

作品情報|作者と何巻まで
『クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-』は、岩原裕二さんが原作・作画をひとりで手がける漫画作品です。英題は「CLEVATESS」です。
掲載はLINEマンガで、2020年8月12日から連載がスタートしました。フルカラー・縦スクロールのウェブトゥーン形式で、毎週水曜に更新されています。
単行本は、出版社の違う2つのシリーズが並行して出ています(2026年10月時点)。
- LINEコミックスの電子版:通常版・フルカラー版とも14巻まで配信
- KADOKAWA(MFコミックス アライブ+)の白黒・横読みの新装版:13巻まで刊行
新装版13巻は2026年7月28日に発売されました。LINEコミックスの電子版14巻は、2026年9月15日に配信されました。
紙の単行本で読みたい方のために、新装版の13巻を置いておきます。
【新装版】クレバテス-魔獣の王と赤子と屍の勇者-(13)(MFコミックス アライブ+)
2026年7月発売の新装版13巻。白黒・横読みの紙の単行本で、LINEマンガの縦スクロール版とは読み味が違います。
Amazonの参考価格 ¥935(2026/10/01時点)
どちらで読むかによって「何巻まで」の見え方が変わってくるので、書店で探すときは少し注意してみてください。
ネット上では「クレバテス 打ち切り」という不穏なワードを見かけることがありますが、連載は継続中です。噂は、LINEマンガ上で作品が一時的に表示されなくなったことから広まったようです。
完結もしておらず、公式から完結巻数のアナウンスも出ていません(2026年10月時点)。
あらすじ|魔獣の王と赤子の旅
物語の舞台は、人属を含む5つの種族が暮らす大地「エドセア」。ここには南北東西を守る四大魔獣王が君臨し、人属の版図拡大を長らく阻んできました。
- クレバテス
- ヴォーデイン
- ザフティエ
- ラスウェル
南方「月の山」を領域とする巨大な黒狼型の魔獣王が、本作の主役であるクレバテス(通称「月光のクレバテス」)です。
物語は、人間側の国・ハイデン王国が、伝説の至宝を携えた13人の勇者を編成してクレバテス討伐に挑むところから動き出します。ところがこの討伐は失敗。怒ったクレバテスは報復としてハイドラート城を攻め落とし、人属そのものの滅亡を決意します。
物語の本番はここからです。城の瓦礫の中で、ひとりの人物が必死に赤子を守っていました。この赤子との出会いをきっかけに、ひとつの契約が交わされます。「この赤子を育て、人属に守る価値があると証明できれば、滅亡は見送る」というものです。
魔獣の王が、滅ぼすはずだった人間の赤子を育てることになる——この一点で物語が大きく舵を切るんですね。育てられる赤子がルナ、そして赤子を守り抜いた人物こそが、のちに屍の勇者となるアリシアです。
ここから、魔獣の王と赤子をめぐる、種族を超えた奇妙で愛おしい旅が始まっていきます。
主要登場人物と設定
物語の中心は、魔獣の王クレバテス、赤子ルナ、屍の勇者アリシアの三者です。主要な登場人物と役割は次のとおりです。
| 登場人物 | 立場 | 役割・特徴 |
|---|---|---|
| クレバテス | 四大魔獣王 | 南方「月の山」を治める黒狼型の魔獣王。通称「月光のクレバテス」。物語開始時点では二代目の新生復活体という設定。声優は中村悠一さん |
| ルナ | 赤子 | クレバテスに育てられる人間の赤子。ハイデン王家の血を引き、高い魔導士の才能を持つ。声優は会沢紗弥さん |
| アリシア | 屍の勇者 | ハイデン王配下13人の勇者で唯一の女性。クレバテスの魔血によって蘇生し、不死の身体を得る。声優は白石晴香さん |
| クレン | クレバテス側 | クレバテスの人属化身(分身)。人間の姿をとり、額に一角の特徴がある。屍の勇者とは別人。声優は田村睦心さん |
| ネルル(ネル) | クレバテス側 | ルナの乳母役を担う女性。トロールの身体との合成により復活し、怪力を得た経緯を持つ。声優は悠木碧さん |
| ドレル | 帝国側 | 「竜殺し」の異名を持つ将軍。至宝「黒竜」を使う。声優は安元洋貴さん |
| ヴォーデイン | 四大魔獣王 | 北方の魔獣王「焦爛のヴォーデイン」。ドラゴン型で、帝国の背後で暗躍する黒幕的存在 |
この三者に、クレバテスの人属化身であるクレンや、ルナの乳母役ネルルが加わって、擬似的な家族のような関係が育っていきます。四大魔獣王の一角ヴォーデインや、帝国の将軍ドレルが強敵として立ちはだかり、物語に緊張感を生みます。
名前は多いですが、まずはこの三者+周辺という骨格をつかんでおくと、一気に読みやすくなると思います。
屍の勇者アリシアとは
作中設定で屍の勇者とされているのはアリシアです。フルネームはアリシア・グレンフォールで、ハイデン王配下13人の勇者のなかで唯一の女性として登場します。
彼女はクレバテス討伐戦のなかで致命傷を負います。そこでクレバテスの魔血によって蘇生し、致命傷を負っても再生する不死の身体を手に入れます。これが「屍の勇者」と呼ばれるゆえんです。
ただし再生のたびに激しい痛みを伴うとされ、不死=万能というわけではないのが切ないところです。彼女が瓦礫の中で赤子ルナを守り抜いたことが、あの契約のきっかけでした。まさに物語の起点に立つ人物です。
ここからは登場人物の設定に踏み込む内容を含みます。人物関係を真っさらな状態で楽しみたい方は、読む順番にご注意ください。
ここで注意したいのが、「クレン=屍の勇者」という説明を見かけても、それは正しくないという点です。クレンはあくまでクレバテスの人属化身(分身)であって、アリシアとは別の存在です。
アリシアが手にする至宝の名称は、「滝割り」と「巌燕」の二通りの表記が見られ、はっきり一致していません。
ネタバレ展開と見どころ
この見出しから先は、物語の核心に触れるネタバレを含みます。まだ本編を読んでおらず結末に近い展開を知りたくない方は、この項目を飛ばして読み進めてくださいね。
序盤〜中盤の見どころは、なんといっても魔獣の王クレバテスが「子育て」に向き合っていく過程です。人間を滅ぼそうとしていた存在が、赤子ルナと過ごすうちに少しずつ変化していく。その変化を、周りの面々が支えていきます。
- 乳母役のネルル
- 屍の勇者アリシア
- 化身のクレン
この擬似家族の空気感が、作品最大の魅力だと私は思っています。
物語が大きく動くのが、北方魔獣王ヴォーデインとの激闘です。四大魔獣王同士のぶつかり合いという壮大なスケールの戦いを経て、クレバテスは勝利を収めます。
ここからが、最新刊にかけての大きな転換点です。戦いのあと、クレバテスとアリシアが行方不明になってしまうんです。
そして物語は、そこから5年後へと時間が飛びます。成長したルナが、姿を消したクレバテスとアリシアを探す旅に出ます。これが、いわゆる「最終章」と呼ばれる最新刊付近の展開です。
赤子だったルナが、自分の足で二人を探しに行く。この構図には、これまで積み上げてきた擬似家族の物語がぐっと凝縮されていて、思わず胸が熱くなりました。
クレバテスのネタバレ考察とアニメ・配信
本作は連載中で、結末はまだ描かれていません。アニメ第2期『クレバテスⅡ』は、TOKYO MXでは2026年9月30日の第13幕で放送を終えました。原作とアニメでは「どこまで描かれているか」が違います。

物語の結末を考察(連載中)
この項目は最新刊までの展開を前提にした考察を含みます。ネタバレを避けたい方はご注意ください。なお本作は連載中で結末は確定していません。
作中で示されている考察の論点は、大きく2つあります。
ひとつ大きいのが、ハイデン王の正体をめぐる謎です。作中では、ハイデン王が「トアの書」による儀式で操られてきた存在だったと示唆されていきます。代々、炉で燃やされては蘇るという儀式です。
王がひとりの人格ではなく、システムとして再生され続けてきたのだとしたら。この設定は、物語全体のテーマにかなり深く関わってきそうです。
もうひとつは、「勇者伝承」そのものへの問い直しです。人属側が正義で魔獣が悪、という単純な図式ではありません。勇者の物語が本当に語られてきた通りのものだったのか、という視点が物語には流れています。
これはアニメ2期の副題「偽りの勇者伝承」とも響き合う論点で、今後の展開のカギになりそうだなと私は見ています。
アニメと原作の到達点の違い
クレバテスは、アニメと原作でどこまで描かれているかが違う作品です。
まずアニメ第1期は、全12話・最終話「王の凱旋」で幕を閉じました。ドレル将軍との激戦を経て、ハイデン王の「炉」の秘密が明かされます。炉は、歴代の王を再生・操作すると同時に、最強の武器である至宝を生み出す装置でした。
クレバテスは一度、人間への興味を失いかけます。しかしアリシアに促されてルナの瞳を見つめます。そしてルナが自らの意思で二本の足で立ち上がり、一歩を踏み出す場面でエンディングを迎えます。エンドロール後には、2期制作決定が発表されました。
一方で原作漫画は、はるかに先の展開まで進んでいます。ヴォーデイン戦のあと、クレバテスとアリシアが失踪し、5年後にルナが二人を探すという展開です。
つまり、アニメ1期の到達点と原作最新刊の到達点はまったく別の地点なんですね。アニメで「立ち上がるルナ」に感動した方が原作を読むと、その先に広がる大きな時間の流れに驚くはずです。
アニメ2期の見どころ
アニメ第2期『クレバテスⅡ-魔獣の王と偽りの勇者伝承-』は全13幕です。TOKYO MXでは、2026年9月30日の第13幕「真の勇者」で放送を終えました。第3期の発表はまだありません(2026年10月時点)。
制作はLay-duce、監督は田口清隆さんで、1期からの布陣が続投しました。放送開始は2026年7月8日で、放送局は全国27局です。TOKYO MXは毎週水曜22:30〜、AT-Xは毎週水曜21:00〜の枠でした。
2期の見どころは、なんといっても副題にもなっている「偽りの勇者伝承」というテーマです。1期で示された「勇者の物語は本当に語られてきた通りなのか」という謎が、そのまま副題になっています。
2期で加わった新キャラクターと声優は次のとおりです。
- レイ:梅田修一朗さん
- メリーメリー:菊池ゆりなさん
- サラサ:久野美咲さん
- エディソン:西山宏太朗さん
オープニング主題歌は、前島麻由さんの「Foreshadow」です。エンディング主題歌は、MYTH & ROIDの「Awake Anew」です。
U-NEXTなどで見る・読む方法
アニメはU-NEXTで見放題配信されています。第2期のSIDはSID0305801です。1期(SID0200146)も見放題で配信されているので、1期から通して見られます。
dアニメストアやアニメ放題でも配信されており、特定のサービスだけの独占配信ではありません。
U-NEXTは31日間の無料トライアルがあるので、まずは無料期間中にアニメを一気に楽しんでみる、という使い方もできます。原作の空気をアニメで先に味わってから漫画に入る、という順番も個人的にはおすすめです。
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まとめ|クレバテスのネタバレ総括
クレバテスのネタバレの要点は次のとおりです。
魔獣と人間という、本来なら相容れないはずの存在が、赤子ひとりを通じて家族のような関係を築いていく。クレバテスは、そんな他にない読み味を持った作品です。
連載中なので、結末はまだ描かれていません。だからこそ「この先どうなるんだろう」という楽しみを、リアルタイムで味わえる贅沢があります。打ち切りの噂はデマで、連載は続いています。
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