幸と五鈴屋の商いの物語は、2022年8月9日刊の第十三巻『大海篇』で本編の幕を閉じました。
その後に出た特別巻(上・下)を合わせると、あきない世傳 金と銀の原作は全15冊です。NHKが放送を発表しているドラマの完結編も、この特別巻が原作になっています。
記事のポイント
- 原作は本編13巻と特別巻2冊の全15冊で完結
- 本編の最終巻は第十三巻『大海篇』(2022年8月9日刊)
- 特別巻は(上)『契り橋』と(下)『幾世の鈴』の短編集
- ドラマ3は九代目を賢輔に継がせる決意まで・完結編の原作は特別巻
あきない世傳 金と銀は完結した?原作の全巻
あきない世傳 金と銀の原作は完結しています。本編13巻で物語が終わり、そのあと特別巻が上下2冊で出ました。

原作は本編13巻と特別巻2巻で完結
原作は、髙田郁の時代小説で、角川春樹事務所から文庫で出ています。本編は全13巻、特別巻(上・下)を足すと全15冊です。
本編13巻と特別巻の題・発売日
各巻の副題と発売日は次のとおりです。
| 巻 | 副題 | 発売日 |
|---|---|---|
| 1 | 源流篇 | 2016年2月12日 |
| 2 | 早瀬篇 | 2016年8月9日 |
| 3 | 奔流篇 | 2017年2月14日 |
| 4 | 貫流篇 | 2017年8月9日 |
| 5 | 転流篇 | 2018年2月15日 |
| 6 | 本流篇 | 2019年2月15日 |
| 7 | 碧流篇 | 2019年8月8日 |
| 8 | 瀑布篇 | 2020年2月15日 |
| 9 | 淵泉篇 | 2020年9月15日 |
| 10 | 合流篇 | 2021年2月15日 |
| 11 | 風待ち篇 | 2021年8月10日 |
| 12 | 出帆篇 | 2022年2月15日 |
| 13(本編の最終巻) | 大海篇 | 2022年8月9日 |
| 特別巻(上) | 契り橋 | 2023年8月25日 |
| 特別巻(下) | 幾世の鈴 | 2024年2月29日 |
特別巻は上下とも4編の短編集
特別巻は、上下とも4編ずつの短編集で、1編ごとに主役が替わります。
全13巻に特別巻(上・下)を加えた特製化粧ケース入りのセットもあります。
五鈴屋と幸の物語(あらすじ)
主人公の幸(さち)が、五鈴屋の七代目店主として江戸で商いに挑む物語です。
五鈴屋の店主の代
五鈴屋は、初代徳兵衛が創業した店です。物語に出てくる店主は、次のように替わります。
- 五代目:惣次(幸の元夫。のちに五鈴屋を出奔)
- 七代目:幸
- 八代目:周助
- 九代目:賢輔
本編の最終巻『大海篇』では、吉原での衣裳競べや新店の開業が描かれます。まさかの裏切りや災禍を越えて、幸たちは「衣裳とは何か」「商いとは何か」に五鈴屋なりの答えを見出していきます。
主な登場人物
主な登場人物は、次のとおりです。
- 幸:主人公。五鈴屋の七代目店主
- 賢輔(けんすけ):五鈴屋の手代。のちに九代目店主
- 惣次(そうじ):五代目。のちに両替商・井筒屋の三代目保晴になる
- 結(ゆい):幸の妹
- 佐助:五鈴屋江戸本店の支配人
- 周助:五鈴屋の八代目店主
- 菊栄:江戸の小間物商「菊栄」の店主
- お竹:五鈴屋の小頭役
13巻『大海篇』の結末
ここから先は、あきない世傳 金と銀の原作の結末と特別巻の中身に触れます。
13巻で五鈴屋は、呉服町に開いた新店を二重売りで失います。それでも幸は江戸本店に力を注ぎ、町ぐるみで商いを盛り上げていきます。
新店を失い、江戸本店で立て直す
新店は二重売りに遭い、五鈴屋は店を手放すことになります。
幸はそこで立ち止まりません。江戸本店に力を注ぎ、まわりの店と一緒に町全体の商いを盛り上げる道を選びます。
結の夫・音羽屋忠兵衛が捕まる
13巻の終盤では、結の夫の音羽屋忠兵衛が、謀書謀判(文書の偽造)の罪で捕まります。
最終巻の幸の言葉
最終巻には、幸のこんな言葉があります。
「何度でも乗り越えてみせよう、と存じます。ひとりではありませんし、一軒でもありませんから」
仲間と店、そして町とともに商いを続けていく。13巻のラストは、幸が商いの大海へ漕ぎ出していく終わり方です。
特別巻(上)『契り橋』で幸と賢輔は
特別巻(上)『契り橋』の終わりまでに、幸と賢輔は夫婦になると決めます。特別巻(下)では、賢輔は九代目店主であり、幸の夫です。
上巻に収められた4編
『契り橋』は2023年8月25日に出ました。収められているのは、次の4編です。
- 風を抱く:五鈴屋を出奔した惣次の話
- はた結び:生真面目な佐助の、恋の今昔の話
- 契り橋:賢輔が長く秘めてきた想いの行方
- 百代の過客:老いを自覚し、どう生きるか悩むお竹の話
表題作「契り橋」の賢輔の想い
表題作の「契り橋」は、賢輔が長いあいだ胸に秘めてきた、あのひとへの想いの行方を描く一編です。
「風を抱く」の惣次のその後
「風を抱く」は、五鈴屋を出奔した惣次が、どうやって井筒屋三代目保晴になったのかを描きます。
特別巻(下)『幾世の鈴』のその後
特別巻(下)『幾世の鈴』の幸は、九代目店主で夫の賢輔とともにいます。二人は五鈴屋の暖簾と商道を後の世へどう残すかを考え抜き、決意します。初代徳兵衛の創業から百年を越え、五鈴屋は次の百年へ向かいます。
下巻の時代と刊行
『幾世の鈴』は2024年2月29日に出ました。描かれるのは、明和九年(1772年)の「行人坂の大火」のあとの、五鈴屋ゆかりの人々です。
下巻に収められた4編
下巻の4編は、それぞれ次の人が主役です。
- 暖簾:八代目店主の周助が、暖簾をめぐって迷い、決断する話
- 菊日和:小間物商「菊栄」の店主として、新しい流行りを生もうと精進する菊栄の話
- 行合の空:姉への嫉妬や憎しみに囚われ続けてきた結の話
- 幾世の鈴:幸と賢輔が、五鈴屋の暖簾と商道の残し方を決める話
シリーズ最後の一冊は文庫で読めます。
妹・結は最後どうなる?
結は特別巻(下)で、夫と旅籠を営み、二人の娘を育てています。13巻のあとの結の暮らしは、「行合の空」で描かれます。
「行合の空」で辿り着く先
特別巻(下)の「行合の空」は、姉への嫉妬や憎しみに囚われ続ける結が、苦しみ抜いた末にようやく辿り着く先を描く一編です。結は夫の忠兵衛と旅籠を営んでいます。二人のあいだには娘が二人います。
ドラマでは枡吾屋忠兵衛
ドラマで結を見染めた日本橋の本両替商は、枡吾屋忠兵衛という名で、髙嶋政伸が演じています。ドラマの結は江戸所払いになり、そのあとの生き様は完結編で描かれます。
あきない世傳 金と銀の完結編とドラマ
NHKのドラマはシーズン3まで放送され、そのあとの完結編の放送が発表されています。完結編の原作は、特別巻(上・下)です。

ドラマ3は原作のどこまで描いた?
ドラマ3が描いたのは、幸が賢輔の想いを知りながら、五鈴屋のために九代目店主を賢輔に継がせると決意するところまでです。枡吾屋(髙嶋政伸)の脅威も、シーズン3で去りました。
シーズン1から3の放送
ドラマは、NHKのBS時代劇として3シーズン放送されました。
- シーズン1:2023年12月〜2024年2月
- シーズン2「あきない世傳 金と銀2」:2025年4月〜5月
- シーズン3「あきない世傳 金と銀3」:2026年4月5日〜5月24日(全8回)
主な配役は、幸が小芝風花、賢輔が佐久間悠、惣次が加藤シゲアキ、結が長澤樹です。
完結編の原作は特別巻(上下)
NHKは、スペシャル時代劇「あきない世傳 金と銀 完結編」の放送を発表しています。原作は特別巻の上下巻で、ここをベースにその後の幸と賢輔の物語を描きます。
完結編で描かれること
NHKが挙げている完結編の中身は、次のとおりです。
- 五鈴屋を100年続く店にするための、その後の幸と賢輔の物語
- 惣次の想い
- 江戸本店の支配人・佐助の恋物語
- 惣次のもとから去ったお杉のその後
- 8代目・周助の悲願
- 江戸所払いになった結のその後の生き様
放送の形と放送日の確かめ先
完結編は本編89分の全1回で、BSP4KとBSで放送されます。放送が決まったのは、シーズン3が最終回を迎えた2026年5月24日でした。
放送日と時間は、NHKの完結編の放送予定のお知らせで確かめられます。
ドラマはどこで見られる?
シーズン1〜3は、NHKオンデマンドで配信されています(2026年10月時点)。
あきない世傳 金と銀に関するよくある質問(FAQ)
Q1. あきない世傳 金と銀の原作は全部で何冊ですか?
A. 本編が全13巻で、第十三巻『大海篇』で完結しています。これに特別巻の(上)『契り橋』と(下)『幾世の鈴』を足して、全15冊です。
Q2. ドラマに続編(シーズン4)はありますか?
A. NHKは、完結編でドラマ「あきない世傳 金と銀」シリーズが完結すると告知しています。
Q3. 幸と賢輔は結婚しますか?
A. 結婚します。特別巻(上)『契り橋』の終わりまでに二人は夫婦になると決め、特別巻(下)では賢輔は九代目店主で、幸の夫です。
Q4. ドラマの完結編はいつ放送されますか?
A. NHKが、BSP4KとBSでの放送日をすでに発表しています。日時は、NHKの完結編の放送予定のお知らせで確かめられます。完結編は本編89分の全1回です。
Q5. あきない世傳 金と銀にモデルはいますか?
A. 作者の髙田郁がシリーズを書いたきっかけは、宇多さんを知ったことでした。宇多さんは江戸時代中期、名古屋の「いとう呉服店」の第十代店主だった人です。
まとめ|あきない世傳 金と銀の完結
あきない世傳 金と銀の完結は、本編13巻と特別巻2冊、全15冊で迎えます。
- 本編は第十三巻『大海篇』(2022年8月9日刊)で完結
- 13巻で五鈴屋は新店を失うが、幸は江戸本店と町ぐるみの商いで立て直す
- 特別巻(上)『契り橋』の終わりまでに、幸と賢輔は夫婦になると決める
- 特別巻(下)『幾世の鈴』で、幸と九代目の賢輔は次の百年へ向かう
- 結は夫と旅籠を営み、二人の娘がいる
- ドラマ3は九代目を賢輔に継がせる決意まで。完結編の原作は特別巻(上下)
本編で商いの大海へ漕ぎ出した幸たちの、その先の百年までを見届けられるのが特別巻です。

