1980年公開の映画『震える舌』の原作は、三木卓さんが実の娘の闘病をもとに書いた小説です。湿地で遊んだ5歳の昌子が破傷風にかかり、看病する両親は自分たちへの感染の恐怖にもさいなまれます。
けれど破傷風は、人から人へうつる病気ではありません。映画は2026年10月時点で、U-NEXTの見放題で見られます。
記事のポイント
- 原作は三木卓が実の娘の闘病をもとに書いた小説
- 破傷風は人から人へうつらない
- 映画はU-NEXTで見放題(2026年10月時点)
- 昌子は峠を越えて回復し、大部屋へ移る
震える舌のネタバレ|あらすじとキャスト
東京郊外の団地に暮らす三好家の娘・昌子が破傷風にかかり、両親が必死に看病する物語です。

映画の基本データとキャスト
映画は1980年11月22日に公開された松竹の作品で、監督は野村芳太郎さんです。
作品データ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開 | 1980年11月22日 |
| 上映時間 | 114分 |
| 配給 | 松竹 |
| 監督 | 野村芳太郎 |
| 脚本 | 井手雅人 |
| 音楽 | 芥川也寸志 |
| 原作 | 三木卓『震える舌』 |
作品の紹介は松竹シネマプラスの『震える舌』のページにあります。
第4回日本アカデミー賞(1981年)では、次の優秀賞などに選ばれました。
- 優秀監督賞=野村芳太郎
- 優秀主演男優賞=渡瀬恒彦
- 優秀助演女優賞=中野良子
渡瀬恒彦さんはこの年、ほかの作品も含めてキネマ旬報の主演男優賞を受けています。
キャスト
| 役名 | 俳優 |
|---|---|
| 三好昭(父) | 渡瀬恒彦 |
| 三好邦江(母) | 十朱幸代 |
| 三好昌子(娘) | 若命真裕子 |
| 能勢(主治医) | 中野良子 |
| 小児科医長 | 宇野重吉 |
| 昭の母 | 北林谷栄 |
| 山岸 | 蟹江敬三 |
昌子を演じた若命真裕子さんは、当時5歳の子役でした。
原作は三木卓の小説
原作は漫画ではなく、三木卓さんの同名小説です。1975年に河出書房新社から単行本が出ました。
| 版 | 出版社 | 刊行 |
|---|---|---|
| 単行本 | 河出書房新社 | 1975年 |
| 新潮文庫 | 新潮社 | 1980年 |
| 講談社文芸文庫 | 講談社 | 2010年12月11日/224ページ/解説 石黒達昌 |
講談社文芸文庫版は、1980年の新潮文庫版を底本にしています。書誌は講談社の『震える舌』のページで見られます。
描かれるのは、破傷風にかかった娘の病いと、疲れ果てて感染への恐怖に取りつかれる夫婦の姿です。もとになったのは、作者自身の娘の闘病でした。
解説の石黒達昌さんは「病棟という「戦場」の真実がここまで正確に描かれた作品を知りません」と書いています。
小説が原作の映画では、愚か者の身分のネタバレ(映画と原作小説の結末)もまとめています。
昌子が破傷風にかかるまで
昌子の病気は、湿地で蝶を追った日の指先の小さな傷から始まります。
湿地で蝶を追った日
昌子は湿地の泥の中で、捕虫網をふりまわして蝶を追っていました。珍しい蝶を逃したその夜、巨大な蝶が目に入る悪夢を見ます。
異変から破傷風の診断まで
数日後、昌子は食べ物をこぼし、鵞鳥のような歩き方になります。はじめの病院では、風邪や心因性のものと見られました。
やがて昌子は激しい痙攣を起こします。救急車で運ぶ途中、昭は舌を噛まないよう指を口に差し入れ、その指を深く噛み破られました。
大学病院で、病名は破傷風(テタナス)とわかります。
暗い病室と夫婦の恐怖
昌子は光と音を遮った暗い病室で手足を固定され、体を弓なりに反らせます。
不眠不休で看病する昭と邦江も、傷口からの二次感染の恐怖や、死への妄想に取り憑かれていきます。
発症する前の、三好家の食卓の場面は本編冒頭映像で見られます。
震える舌の結末ネタバレ|ラストと父親の感染
ここから先は、『震える舌』の結末に触れます。
昌子は破傷風の峠を越えて回復し、映画はハッピーエンドで終わります。父の昭が発症する場面はありません。

ラスト|昌子は回復して大部屋へ移る
昌子は破傷風の峠を越えて回復し、大部屋へ移ります。
峠を越えて酸素テントが外れる
昌子は峠を越え、酸素テントが外れました。そこで昌子が口にしたのは、チョコパンが食べたいという一言です。
ジュースを買いに走る昭
昭はジュースを買いに走り、ほっとして泣き出します。
昌子は大部屋へ
やがて昌子は大部屋へ移り、映画は幕を閉じます。
映画は、Blu-rayで手元に置けます。
父親の昭は感染したのか
映画に、昭が破傷風を発症する場面はありません。
昭は救急車の中で、昌子に指を深く噛み破られています。そのため看病する昭と邦江は、二次感染の恐怖に取り憑かれていきます。
ただし破傷風では、人から人への感染はありません。破傷風について、ほかにも次のことがわかっています。
- 潜伏期間は3〜21日(平均10日)
- 現在は五種混合ワクチンと二種混合ワクチンによる定期接種が行われている
破傷風の詳しい解説は、国立健康危機管理研究機構の破傷風のページにまとまっています。
なぜ「怖い」「検索してはいけない」と言われるのか
破傷風に侵された少女と両親の闘病を、ホラー映画のように描いた作品だからです。
とくに怖さが際立つのは、次のような場面です。
- 激しい痙攣は『エクソシスト』の除霊シーンのよう
- 舌を噛ませないよう、血まみれの口に器具を入れて乳歯を次々と抜く医師
- 光と音を遮った暗い病室で、手足を固定された昌子
テレビで放映されたときは、あまりの恐怖にチャンネルを変えた子どもが続出しました。
昌子を演じた若命真裕子さんの、恐怖を熱演した姿も見どころです。
描かれる治療は、半世紀前の医療現場を忠実に再現したものです。
原作小説の結末と実話
原作でも昌子は回復し、物語が終わります。
大筋は映画と同じで、違うのは描き方です。映画はホラーに寄せた演出で、原作は父親の一人称で語られます。
原作は、三木卓さんが破傷風にかかった実の娘との闘病をモチーフに書き、1975年に発表した小説です。
映画と原作で結末が違う作品では、羊とオオカミの恋と殺人のネタバレ(映画と原作漫画の結末)も記事にしています。
原作小説は、講談社文芸文庫で読めます。
映画はどこで見れる?
2026年10月時点で、映画『震える舌』はU-NEXTの見放題で見られます。
U-NEXTには31日間の無料トライアルがあります。
震える舌に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 震える舌の結末はどうなりますか?
A. 昌子は破傷風の峠を越えて回復し、大部屋へ移ります。映画はハッピーエンドで終わります。
Q2. 父親の昭は破傷風に感染しましたか?
A. 映画に、昭が破傷風を発症する場面はありません。昭と邦江は二次感染の恐怖に取り憑かれますが、破傷風では人から人への感染はありません。
Q3. 震える舌は実話ですか?
A. 原作は、三木卓さんが破傷風にかかった実の娘との闘病をモチーフに書いた小説です。映画はその小説が原作です。
Q4. 震える舌はどこで見れますか?
A. 2026年10月時点で、U-NEXTの見放題で見られます。
Q5. 破傷風は人にうつりますか?
A. 破傷風では、人から人への感染はありません。現在は五種混合ワクチンと二種混合ワクチンによる定期接種が行われています。
まとめ|震える舌のネタバレ
『震える舌』で、昌子は破傷風の峠を越えて回復し、大部屋へ移ります。
- 湿地で蝶を追った昌子が破傷風にかかり、暗い病室で発作に苦しむ
- 峠を越え、チョコパンが食べたいと口にする
- 昭はジュースを買いに走り、ほっとして泣く
- 昌子は大部屋へ移り、映画はハッピーエンドで終わる
- 昭が発症する場面はなく、破傷風は人から人へうつらない
- 原作は三木卓さんが実の娘の闘病をもとに書いた小説で、結末の大筋は同じ
