ハンターハンターに登場するレイザーは、グリードアイランド編でゴンたちの前に立ちはだかる強敵です。彼の圧倒的な強さの秘密や、作中で見せた念能力の詳細は多くのファンを魅了しました。また、元死刑囚という過去を持ちながら、ゴンの父であるジンとの間には深い絆があります。この記事では、レイザーのキャラクターモデルに関する説や、担当した二人の声優の違い、幻影旅団との関係、そして激闘の末の死亡説やその後の動向について掘り下げていきます。ドッジボール対決がアニメや漫画の何話で見られるのか、さらには希少なフィギュア情報まで、レイザーというキャラクターを形成するあらゆる要素を網羅的に解説します。
記事のポイント
- レイザーの強さの根源である念能力と戦闘スタイル
- ゴンの父ジンとの関係性や幻影旅団を退けた逸話
- ドッジボール対決の結末と、レイザーは死亡したのかという真相
- アニメの登場話数、担当声優、モデル、フィギュアに関する情報
目次
ハンターハンターのレイザーとは?その正体を解説
- キャラクターモデルはワッカという説を検証
- 担当声優は黒田崇矢と古澤徹の二人
- 人生を変えたジンとの絶対的な絆
- 幻影旅団を単独で退けた圧倒的な実力
- 放出系の念能力「14人の悪魔」
- レイザーの本当の強さを徹底考察
キャラクターモデルはワッカという説を検証

ハンターハンターのキャラクターには、作者の冨樫義博先生が影響を受けたとされる様々なモデルの存在が噂されますが、レイザーに関しても非常に有力な説があります。それは、大人気RPG「ファイナルファンタジーX(FF10)」に登場するキャラクター「ワッカ」がモデルではないか、というものです。
この説の根拠は複数あります。まず、発表された時期です。FF10の日本での発売は2001年7月、一方でハンターハンターのグリードアイランド編の連載が始まったのは2001年8月と、時期が非常に近接しています。ゲーム好きで知られる冨樫先生が、当時社会現象にもなったこの作品からインスピレーションを受けた可能性は高いと考えられます。
さらに決定的なのが、外見と武器の類似性です。角張った顎や特徴的な髪型、屈強な体格といったビジュアルが酷似しているだけでなく、両者ともに「ボール」を武器として戦う点が共通しています。
項目 | レイザー (ハンターハンター) | ワッカ (ファイナルファンタジーX) |
---|---|---|
武器 | 念を込めたドッジボール | ブリッツボール |
外見的特徴 | 屈強な体格、角張った顎、特徴的な髪型 | 屈強な体格、角張った顎、特徴的な髪型 |
初登場時期 | 2002年4月 (原作) | 2001年7月 (ゲーム発売) |
もちろんこれは公式に発表された情報ではありませんが、これらの類似点から、ワッカがレイザーのデザインの源泉となった可能性は極めて高いと言えるでしょう。
担当声優は黒田崇矢と古澤徹の二人

レイザーは、1999年版(フジテレビ版)と2011年版(日本テレビ版)の二つのアニメシリーズで、それぞれ異なる声優がキャスティングされています。この声優の違いによって、キャラクターの印象が大きく異なっており、各シリーズの方向性の違いを象徴しています。
2011年版:黒田崇矢
2011年版でレイザーを演じたのは、黒田崇矢さんです。黒田さんといえば、大人気ゲーム「龍が如く」シリーズの主人公・桐生一馬役であまりにも有名です。地の底から響くような重低音ボイスは圧倒的な威圧感を持ち、レイザーの「元死刑囚」という背景に絶大な説得力を与えました。
黒田さんの声が乗ることで、レイザーの一言一言に暴力の世界を生きてきた者の凄みが加わり、ジンへの忠誠心や仁義を重んじる側面が、桐生一馬の持つイメージと重なってキャラクターに深い奥行きを生み出しています。原作の持つダークな雰囲気を重視した2011年版のキャスティングとして、まさに完璧な配役と言えます。
1999年版:古澤徹
1999年版のOVAでレイザー役を担当したのは、ベテラン声優の古澤徹さんです。『勇者警察ジェイデッカー』のデッカード役などで知られ、知的で落ち着いたトーンの声が特徴です。
古澤さんの演じるレイザーは、元死刑囚という凶暴性よりも、ゲームマスターとしての理知的な側面やスポーツマンシップを尊重する公平な審判としての一面が強調されています。比較的オーソドックスな少年漫画アニメとしての作風だった1999年版の雰囲気に合った、冷静で頼りがいのあるキャラクター像として描かれました。

人生を変えたジンとの絶対的な絆
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レイザーの行動原理は、すべてゴンの父であるジン=フリークスへの深い恩義と忠誠心に基づいています。彼はもともと殺人の罪で捕らえられた死刑囚でしたが、その彼を捕縛し、新たな人生を与えたのがジン本人でした。
この関係性が最もよく表れているのが、ドッジボール対決後にレイザーがゴンに語った回想シーンです。ジンはレイザーに、「いつかオレの息子がここへ来る」「そん時は本気でぶっ飛ばせ」と告げます。レイザーが「殺してもいいってことかよ?」と返すと、ジンは不敵に笑い、こう言い放ちました。
この言葉には、自分の息子ゴンの可能性への絶対的な信頼と、レイザーという人間への深い信頼の二重の意味が込められています。ジンは、レイザーがもはや無意味な殺生をする人間ではないと見抜いていたのです。
そしてジンは「それじゃ頼んだぜ! レイザー」と彼の名を呼び、肩を叩きます。この瞬間について、レイザーは「生まれて初めて名前を呼ばれた気がした」と語っており、ジンとの出会いが彼にとっての救済であったことがわかります。このエピソードは、ジンの器の大きさを示す重要な場面でもあります。
幻影旅団を単独で退けた圧倒的な実力
レイザーの強さを測る上で最も分かりやすいのが、作中屈指の盗賊団「幻影旅団」との対峙です。幻影旅団はグリードアイランドがゲームではなく実在の島であることを見抜き、アイテムを強奪するために物理的な侵攻を試みました。
しかし、この侵攻をたった一人で阻止したのがレイザーです。彼は自身の念能力を使い、フィンクスら旅団の主戦力級メンバーを強制的に島外へ排除しました。あの幻影旅団が正面からの突破を諦め、作戦の練り直しを余儀なくされたという事実だけでも、レイザーの戦闘能力が規格外であることが証明されています。
ビスケやヒソカといった一流の念能力者でさえも一目置く存在であり、レイザーは幻影旅団の団員とも単独で渡り合える、作中トップクラスの実力者の一人であることは間違いないでしょう。
放出系の念能力「14人の悪魔」
レイザーの念系統は、オーラを体から切り離して操ることに長けた「放出系」です。彼の能力はこの系統の特性を最大限に活かした、非常に強力かつ戦術的なものになっています。
主な能力は二つです。一つは、オーラを球状にして放つ純粋な念弾、または物理的なボールに念の応用技である「周(シュウ)」を使い強化して投擲する攻撃です。キルアが「ボーリングの球みてーだ」と戦慄するほどの質量と破壊力を持ちます。
そして、レイザーの能力の真骨頂といえるのが、放出系と操作系を組み合わせた複合能力「14人の悪魔(フォーティーンデビルズ)」です。
- 最大14体の念獣を創り出し、自在に操る。
- No.0は審判役、No.1〜13はプレイヤー役として機能する。
- 念獣は合体・分裂が可能で、戦況に応じて姿を変える。
- 創り出した念獣を任意で解除し、そのオーラを自分自身に戻すことができる。
この能力により、ドッジボール対決では自らが囮となりつつ、念獣にパス回しをさせて死角から攻撃するといった高度な戦術を展開しました。ただ強力なだけでなく、極めてシステム化された能力です。
レイザーの本当の強さを徹底考察

レイザーの強さは、単純なオーラ量や身体能力だけではありません。その根源は、能力の知的な設計と「制約と誓約」の巧みな応用にあります。
彼の念弾がなぜあれほどの破壊力を生むのか。それは、「ボール状のものを投げる・打つという特定の動作でしか攻撃できない」という厳しい「制約」を自らに課しているからだと考えられます。汎用性を捨てる見返りとして、その一撃に絶大な威力を得るという「誓約」を結んでいるのです。
つまり、レイザーの真の恐ろしさは、「一撃の重さ」と「戦術の多様性」という相反する要素を、二つの能力を組み合わせることで両立させている点にあります。これは彼の知性の高さを物語っています。
ハンターハンターのレイザー戦!名場面を振り返る
- ドッジボール対決は何話で見れる?
- ゴンやヒソカなど最強の仲間たち
- レイザーは死亡?ドッジボール対決のその後
- レアなフィギュアは今でも入手可能?
- ハンターハンターのレイザー編を読むなら
ドッジボール対決は何話で見れる?
レイザーとの名勝負であるドッジボール対決は、原作漫画と2011年版アニメの両方で楽しむことができます。彼の圧倒的な強さと、ゴンたちのチームプレイが光る屈指の名場面を、ぜひ見返してみてください。
具体的な話数は以下の通りです。
メディア | 話数・巻数 |
---|---|
原作漫画 | 17巻 / No.160~168 |
2011年版アニメ | 69話~72話 |
特にアニメ版では、念弾の迫力やスピーディーな試合展開が、声優陣の熱演と共に臨場感たっぷりに描かれており、必見です。
ゴンやヒソカなど最強の仲間たち

レイザーとの8対8のドッジボール対決に挑んだゴン側のチームは、まさにドリームチームと呼ぶにふさわしいメンバー構成でした。
メンバーは、主人公のゴンとキルア、師匠であるビスケ、そして一時的な協力者としてあのヒソカが参加。さらに、G.I.プレイヤーのゴレイヌやツェズゲラも加わりました。
この試合は単なるパワー勝負ではなく、各々の能力を活かした高度な戦略戦が繰り広げられます。
- ゴレイヌ:念獣「白の賢人」「黒の賢人」を使い、相手を撹乱し、ボールをワープさせる。
- ヒソカ:「伸縮自在の愛(バンジーガム)」を使い、ボールの威力を吸収・反発させ、予測不能な攻撃を繰り出す。
そしてクライマックスでは、ゴンの必殺技「ジャジャン拳」のパワーをボールに込めるため、キルアが両手が砕けるほどの重傷を負いながらボールを支えるという、熱い友情が描かれました。技術やパワーを超えた、仲間への信頼が勝利を呼び込んだ名勝負です。
レイザーは死亡?ドッジボール対決のその後
結論から言うと、レイザーは死亡していません。
彼はドッジボール対決の最終局面で、ゴンの「ジャジャン拳」を込めた渾身の一撃を正面から受け止めきれず、コート外に吹き飛ばされる形で「敗北」しました。しかし、命を落としたわけではありません。
彼の物語上の役割は、ジンの代理として「ゴンの成長を試し、見届ける門番」でした。殺されるべき「悪」ではなく、乗り越えられるべき「壁」だったのです。
試合後、レイザーは清々しい表情でゴンと一対一で対話し、ジンとの思い出を語り聞かせます。そして、ジンからの伝言である指定ポケットカード「仲間」をゴンに渡し、「会いに行け」と力強く背中を押しました。これが作中で描かれたレイザーの最後の姿であり、その後も彼はグリードアイランドのゲームマスターとして、あの島を守り続けていると考えられます。
レアなフィギュアは今でも入手可能?

レイザーはそのキャラクター性の高さから根強い人気があり、フィギュアも存在します。特に有名なのが、2013年8月にバンプレストからプライズ(ゲームセンターの景品)としてリリースされた「HUNTER×HUNTER DXFフィギュア~グリードアイランド~2」です。
このフィギュアは、全高約17.5cmで、まさに念弾を投げつけようとする躍動感あふれるポージングが特徴です。プライズ品とは思えないほどの筋肉の造形、特に広背筋の隆起などが高く評価されており、コレクターの間でも人気のアイテムとなっています。
リリースから10年以上が経過した現在、このフィギュアは非常に入手困難なレアアイテムです。オークションサイトなどでは高値で取引されていますが、偽物や模倣品も出回っている可能性があるため、購入の際は出品者の評価などをよく確認することをおすすめします。
状態の良いものでは1万円を超える価格で取引されることもあり、レイザーというキャラクターの人気の高さと、フィギュア自体の完成度の高さを物語っています。(参照:Yahooオークション)
ハンターハンターのレイザー編を読むなら
記事のまとめ
- レイザーは元死刑囚のゲームマスター
- ゴンの父ジンにスカウトされ人生を救われた
- ジンに対して絶対的な忠誠を誓っている
- 念系統はオーラを操る放出系
- 必殺技は14人の悪魔と強力な念弾
- 幻影旅団のグリードアイランド侵入を一人で阻止した
- 圧倒的な強さでゴンたちの前に立ちはだかる
- 強さの秘密は知的な能力設計と制約と誓約にある
- ドッジボール対決でゴンたちと激闘を繰り広げた
- ゴンの渾身の一撃を受け敗北したが死亡はしていない
- 試合後はゴンにジンの伝言を伝え背中を押した
- アニメ2011年版の声優は龍が如くの黒田崇矢
- キャラクターモデルはFF10のワッカという説が有力
- ドッジボール編はアニメ69話から72話で描かれる
- 現在では希少価値の高いフィギュアも存在する
この記事で解説してきた通り、ハンターハンターのレイザーは、単なる敵役ではなく、ゴンの成長、そしてジンの人物像を語る上で欠かせない重要キャラクターです。彼の活躍をもう一度じっくりと味わいたい方には、コミックシーモアでの購読がおすすめです。
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