中島哲也監督の映画『来る』は、比嘉琴子と「あれ」の決着を見せないまま幕を閉じます。最後に映るのは、公園のベンチで眠る知紗と、彼女が夢に見る「オムライスの国」です。
秀樹と香奈は命を落とし、野崎・真琴・知紗の3人は生き残ります。原作小説『ぼぎわんが、来る』とは、香奈の生死をはじめ結末の形がはっきり違います。
記事のポイント
- 秀樹と香奈は「あれ」に襲われて命を落とす
- 琴子は「あれ」を迎え入れ、生死は描かれない
- 野崎・真琴・知紗の3人は生き残る
- 原作小説では香奈が生き残り、琴子と「ぼぎわん」の戦いが描かれる
映画『来る』のネタバレ|ラストの結末を解説
ここから先は、映画『来る』の結末までのネタバレを含みます。
映画『来る』では、田原家の秀樹と香奈が「あれ」に命を奪われます。最後は琴子が「あれ」を迎え入れたところで決着は描かれず、野崎・真琴・知紗の3人は生き残って終わります。

映画『来る』のあらすじと登場人物(キャスト)
映画『来る』は、謎の存在「あれ」に狙われた田原家と、それに立ち向かう人々を描くホラー映画です。原作は澤村伊智さんの小説『ぼぎわんが、来る』です。
作品の基本データ
公開は2018年12月7日、配給は東宝です。上映時間は134分で、区分はPG12です。
- 監督:中島哲也
- 脚本:中島哲也・岩井秀人・門間宣裕
- 企画・プロデュース:川村元気
- 原作:澤村伊智『ぼぎわんが、来る』(第22回日本ホラー小説大賞〈大賞〉受賞作)
あらすじ
田原秀樹・香奈の夫婦と娘の知紗の暮らしに、得体の知れない「あれ」が迫ります。
迫り来る存在にけりをつけるため、真琴の姉で国内一の霊媒師・比嘉琴子が、全国から腕利きの霊媒師たちを呼び集めます。終盤には日本中の霊媒師が田原家に集まり、かつてない規模の「祓いの儀式」が始まります。
登場人物とキャスト
- 野崎和浩:岡田准一
- 田原香奈:黒木華
- 比嘉真琴:小松菜奈
- 比嘉琴子:松たか子
- 田原秀樹:妻夫木聡
- 津田大吾:青木崇高
- 逢坂セツ子:柴田理恵
- 高梨重明:太賀
- 田原知紗:志田愛珠
秀樹と香奈はどうなる?「あれ」に襲われた家族
秀樹と香奈は、どちらも「あれ」に襲われて命を落とします。娘の知紗は、両親を二人とも失うことになります。
秀樹は偽の琴子の電話にだまされる
秀樹は「あれ」の罠にかかって命を落とします。決め手になったのは、琴子を名乗る偽の電話でした。
「あれ」の嘘を信じてしまったことが、秀樹の最期につながります。
香奈も「あれ」の手にかかる
秀樹を失ったあと、香奈も「あれ」に襲われて命を落とします。
香奈の死は、原作小説との大きな違いです。原作では香奈は死にません。
お札を渡していたのは津田
「あれ」を呼び寄せるお札を渡していたのは、津田大吾でした。
ラストの決戦|琴子が「あれ」を迎え入れる
ラストの祓いで、琴子は「あれ」を迎え入れます。琴子が生きているのか、「あれ」が消えたのかは、映画では描かれません。
日本中の霊媒師が集まる祓いの儀式
終盤の舞台は、田原家のマンションです。琴子が呼び集めた霊媒師たちによる、大がかりな祓いの儀式が始まります。
中島哲也監督は、このお祓いの場面について「ああ、おもしろいライブを観たな」くらいに思ってもらえたら、と話しています。
知紗を異界へ返そうとする琴子
一度連れ去られた知紗は、終盤で琴子の祓いの場に戻ってきます。琴子は、その知紗を異界へ返そうとしました。
それを止めたのが野崎と真琴です。二人の手で、知紗は異界へ返されずに済みます。
「あれ」を迎え入れたあと琴子はどうなったのか
琴子は「あれ」を迎え入れます。そのあと、琴子が「あれ」を倒したのか、命を落としたのかは、映画では描かれません。
最後に生き残るのは野崎・真琴・知紗
野崎・真琴・知紗の3人は、最後まで生き残ります。映画は、3人が公園のベンチで過ごす場面で終わります。
野崎と真琴は酒を手にベンチに座り、知紗は真琴の膝の上で眠っています。知紗は「オムライスの国」の夢を見て歌い出し、野崎は苦笑します。
3人がこの先どう暮らしていくのかは、明言されないまま幕が下ります。
オムライスの国の意味は?現実逃避という読み方
知紗が夢に見る「オムライスの国」の意味を、映画ははっきり説明しません。オムライスは知紗の大好物で、夢はつらい現実から逃げた先として読めます。
両親を失った現実から逃げた先
両親を失ったつらい現実から逃げた先が「オムライスの国」だという読み方です。
この読み方に立つと、穏やかに見えるラストも、まったく安心できない終わり方に変わります。
映画『来る』のネタバレ|原作小説との違い
ここから先は、原作小説『ぼぎわんが、来る』の結末のネタバレを含みます。
映画と原作小説では、香奈の生死と、最後の戦いの決着のつき方が違います。原作では香奈が生き残り、ラストに琴子と「ぼぎわん」の戦いが描かれます。

原作では香奈が生き残る
映画で命を落とす香奈は、原作小説では死にません。両親を二人とも失う映画の知紗とは、最後に置かれた状況が大きく変わります。
原作は琴子とぼぎわんの戦いを描く
原作のクライマックスは、琴子と「ぼぎわん」の霊能力の戦いです。決着を描かない映画とは違い、原作では戦いそのものが描かれます。
田原家が狙われた理由
原作で田原家が狙われた原因は、秀樹の祖母が「ぼぎわん」を呼び出したことでした。映画では、祖母の過去は描かれません。
語り手が章ごとに変わる3章構成
原作小説は3章に分かれ、章ごとに語り手が変わります。
映画で書き換えられた野崎
中島哲也監督は脚本で、原作の野崎から「良い人」の部分を削りました。映画の野崎は、虚ろでつかみどころのない人物に書き換えられています。
比嘉姉妹シリーズの続編と映画へのアンサー短編「鏡」
『ぼぎわんが、来る』は、比嘉琴子・真琴の姉妹が登場する比嘉姉妹シリーズの作品です。シリーズには次の作品があります。
- ぼぎわんが、来る
- ずうのめ人形
- などらきの首
- ししりばの家
- ぜんしゅの跫
- さえづちの眼
映画『来る』へのアンサー的短編「鏡」
シリーズ第5弾の『ぜんしゅの跫』(2021年1月22日発売・角川ホラー文庫)には、短編「鏡」が入っています。映画『来る』へのアンサー的な短編です。
長編『ざんどぅまの影』
2026年5月19日には、シリーズの長編『ざんどぅまの影』が四六判で発売されました。
映画『来る』を観るなら
映画『来る』はU-NEXTで見放題配信されています(2026年10月時点)。劇場での公開はすでに終わっています。
予告編
東宝MOVIEチャンネルで映画『来る』の予告編が公開されています。
原作小説『ぼぎわんが、来る』
原作の単行本は2015年10月30日にKADOKAWAから、文庫は2018年2月24日に角川ホラー文庫から出ています。文庫の詳細はKADOKAWAの作品ページで見られます。
香奈が生き残る原作小説は、角川ホラー文庫で読めます。
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映画『来る』ネタバレのよくある質問(FAQ)
Q1. 映画『来る』のラストで生き残るのは誰ですか?
A. 野崎・真琴・知紗の3人は生き残ります。秀樹と香奈は「あれ」に襲われて命を落とし、琴子の生死は描かれません。
Q2. 琴子は最後に死んだのですか?
A. 映画では描かれていません。琴子は「あれ」を迎え入れますが、そのあと琴子が生きているのか、「あれ」が消えたのかは描かれません。
Q3. ラストのオムライスにはどんな意味がありますか?
A. 映画は意味を説明しません。大好物に囲まれる夢を、両親を失った現実からの逃避と見る読み方があります。
Q4. 津田は何をした人物ですか?
A. 「あれ」を呼び寄せるお札を渡していた人物です。演じたのは青木崇高さんです。
Q5. 映画と原作小説で結末は違いますか?
A. 違います。原作では香奈が生き残り、ラストに琴子と「ぼぎわん」の戦いが描かれます。映画『来る』へのアンサー的な短編として、『ぜんしゅの跫』収録の「鏡」があります。
まとめ|映画『来る』のネタバレ
映画『来る』のネタバレの要点は、琴子と「あれ」の決着が描かれないまま、生き残った3人の公園の場面で終わることです。
- 秀樹は偽の琴子の電話にだまされ、香奈も「あれ」に襲われて命を落とす
- 「あれ」を呼ぶお札を渡していたのは津田
- 琴子は「あれ」を迎え入れ、生死は描かれない
- 野崎・真琴・知紗の3人は生き残る
- 知紗が見る「オムライスの国」の夢は、現実からの逃避として読める
- 原作小説では香奈が生き残り、琴子と「ぼぎわん」の戦いが描かれる

