呪術廻戦の物語において最大の転換点であり、多くの読者にトラウマと熱狂を植え付けた「渋谷事変」。時系列や死亡キャラの詳細が気になって検索している方も多いのではないでしょうか?
2018年10月31日、ハロウィンの渋谷で巻き起こったこの地獄絵図は、情報量が凄まじく、誰がどのタイミングでどうなったのか、一度読んだだけでは整理しきれないほど複雑です。私自身も連載当時は毎週ハラハラしながらページをめくっていましたが、改めて読み返すとその緻密な構成と容赦ない展開に圧倒されます。
この記事では、物語を「学園モノ」から「呪術サバイバル」へと一変させた重要エピソードについて、ネタバレ全開で徹底解説します。複雑な戦況をスッキリと理解できるよう情報を整理しましたので、ぜひ最後までお付き合いください。
記事のポイント
- 渋谷事変の時系列詳細と物語の結末
- 死亡したキャラクターと生存者の詳細リスト
- 五条悟封印や宿儺の領域展開など重要シーンの深掘り
- 物語全体に与えた影響と今後の見どころ
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呪術廻戦の渋谷事変を時系列でネタバレ

\呪術廻戦を読んでみよう/
ここでは、複数の場所で同時多発的に戦闘が行われた渋谷事変の全体の流れを、時系列に沿って詳細に解説します。五条悟の封印から始まり、宿儺の暴走、そして偽夏油の暗躍まで、戦況がどのように推移していったのかを整理しておきましょう。
原作漫画の何巻から何話までか
まず基本的な情報として、渋谷事変が描かれているのは原作漫画の第10巻83話から第16巻136話までです。コミックスにして約7巻分、話数にして50話以上という長編エピソードになります。
作中の時間経過としては2018年10月31日の19時頃から23時過ぎまでの、わずか数時間の出来事なんですよね。この短時間にこれだけの密度に物語が詰め込まれ、主要キャラクターの運命が激変してしまうのが、呪術廻戦という作品の恐ろしいところです。アニメでは第2期全体(「懐玉・玉折」編の後、第30話から第47話まで)を使って丁寧に、そして映画並みのクオリティで描かれました。
五条悟が封印された経緯と理由
物語の核となる「五条悟の封印」は、20時30分頃から始まります。敵対勢力である羂索(偽夏油)らの狙いは最初から「五条悟を殺す」ことではなく、「封印して無力化する」こと一点に絞られていました。
最強を封じるための周到な罠
まず敵方は、東急百貨店東横店を中心に「一般人のみが閉じ込められ、術師は出入り可能」という特殊な帳(とばり)を降ろしました。これは五条悟を単独で内部に誘き寄せ、一般人を人質として彼の広範囲攻撃を封じるための罠です。
地下鉄ホームにて、特級呪霊の漏瑚、花御、脹相は「領域展延」を使用して五条の無下限呪術を中和しつつ、一般人の群衆の中に紛れて攻撃を仕掛けます。五条に「領域展開を使えば一般人も死ぬ」という選択を迫ったわけです。しかし、五条はその上を行く神業を見せつけました。
0.2秒の無量空処と獄門彊
五条が選択したのは、人間が後遺症なく耐えられる限界の時間設定、「0.2秒の領域展開・無量空処」でした。この一瞬で非術師に約半年分の情報を流し込んで気絶させ、その直後の299秒間で約1000体の改造人間をすべて鏖殺するという離れ業をやってのけます。
しかし、封印の本当の決め手となったのは、その直後に現れた「死んだはずの親友・夏油傑(の姿をした羂索)」の登場です。「久しいね、悟」という声を聞いた瞬間、五条の脳内で「3年間の青い春」の記憶が溢れ出しました。
現実時間では一瞬でしたが、五条の脳内時間では特級呪物「獄門彊」の発動条件である「1分」が経過してしまったのです。
最強の術師が力負けしたのではなく、唯一の弱点である「人間性」や「過去」を突かれて敗北するという展開は、あまりにも衝撃的でした。
宿儺の領域展開と魔虚羅の能力
五条封印後、物語はさらに混沌とします。気絶していた虎杖悠仁に対し、美々子・菜々子、そして漏瑚が立て続けに「宿儺の指」を飲ませたことで、計15本を取り込んだ両面宿儺が一時的に肉体の主導権を握りました。
伏魔御厨子による無差別攻撃
ここで描かれた宿儺の強さは、まさに災害レベルでした。漏瑚を遊び半分で圧倒し、焼殺した後、伏黒恵が最後の手段として召喚した最強の式神「八握剣異戒神将魔虚羅(やつかのつるぎいかいしんしょうまこら)」と対峙します。
魔虚羅は「あらゆる事象への適応」という能力を持ち、一度受けた攻撃に対して耐性を持ちます。これに対し宿儺は、自身の領域展開「伏魔御厨子(ふくまみづし)」を発動。この領域は結界を閉じないため、最大半径200mという広範囲にわたって必中効果が及びます。
結果として、魔虚羅を倒すために発動した領域内の斬撃と、トドメの炎(開・フーガ)によって、渋谷の街区は更地と化しました。避難していた多くの一般人も巻き込まれて消滅し、この大量虐殺は、意識を取り戻した虎杖の心に決定的な傷跡を残すことになります。
偽夏油の正体と真人の変異
物語の終盤、黒幕である偽夏油の正体が、脳を入れ替えて肉体を乗っ取る呪詛師・羂索(けんじゃく)であることが判明します。彼の目的は五条悟の封印だけでなく、日本全土を巻き込んだ「人類の強制進化」への布石を打つことでした。
真人の覚醒と最期
一方、虎杖悠仁と東堂葵のブラザーコンビは、特級呪霊・真人と激突します。真人は黒閃を経て覚醒し、真の姿である「遍殺即霊体(へんせつそくれいたい)」へと変身。東堂の左手を奪い、虎杖を極限まで追い詰めます。
しかし、東堂のブラフによるサポートと、虎杖の最大威力の黒閃によって真人は敗北。這いつくばって逃げようとしたところを羂索が現れ、「呪霊操術」で取り込み、「うずまき」として消費してしまいました。
渋谷事変の結末と世界への影響
事変の結末として、東京23区はほぼ壊滅状態に陥りました。呪霊の存在が公になり、政治中枢も機能不全。日本円の価値は暴落し、多くの国民が避難を余儀なくされました。
五条悟という抑止力を失ったことで、呪術界のパワーバランスは完全に崩れ去り、呪詛師たちが野放しになります。物語はここから、法も秩序もない混沌とした殺し合い「死滅回游」へと突入し、かつての学園生活に戻ることは二度とできなくなってしまったのです。
呪術廻戦の渋谷事変での死亡キャラ一覧
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渋谷事変が「地獄」と呼ばれる最大の理由は、主要キャラクターを含む多くの人物が命を落とし、あるいは再起不能な傷を負った点にあります。ここでは、誰が亡くなり、誰が生き残ったのか、その詳細を整理します。
死亡者と重傷者のリストまとめ
主要な登場人物の安否状況を以下の表にまとめました。ネタバレを含みますのでご注意ください。
| キャラクター名 | 安否状況 | 詳細・備考 |
|---|---|---|
| 七海建人 | 死亡 | 漏瑚に焼かれ、最後は真人の無為転変により爆散 |
| 釘崎野薔薇 | 生死不明 | 真人に顔面を破壊される(直後に蘇生処置あり) |
| 禪院直毘人 | 死亡 | 漏瑚の炎による火傷が悪化し、事変後に死亡確認 |
| メカ丸(与幸吉) | 死亡 | 事変前の「宵祭り」にて真人と交戦し敗北 |
| 伏黒甚爾 | 死亡(自害) | 降霊術で蘇るも、恵の前で自ら命を絶つ |
| 夜蛾正道 | 死亡 | 事変後の混乱に乗じ、上層部の命令で処刑される |
| 漏瑚・花御・陀艮 | 祓除(死亡) | 五条、宿儺、甚爾らにより特級呪霊は全滅 |
| 真人 | 取り込み | 羂索の「うずまき」に使用され実質的に消滅 |
| 東堂葵 | 重傷(生存) | 左手首を切断し、術式「不義遊戯」が使用不可に |
| 禪院真希 | 重傷(生存) | 漏瑚に焼かれ瀕死となるが、天与呪縛の肉体で生存 |
| 猪野琢真 | 重傷(生存) | 甚爾(オガミ婆の孫)にボコボコにされ重傷 |
七海建人の最期と遺した言葉
多くの読者に衝撃と悲しみを与えたのが「ナナミン」こと七海建人の最期です。陀艮戦、漏瑚戦を経て、半身を焼かれ満身創痍の状態になってもなお、彼はふらふらと駅構内を歩き、「労働」として改造人間を祓い続けました。
限界を迎えた彼の前に真人が現れ、同時に駆けつけた虎杖と目が合います。七海は灰原の幻影を見ながら、「君に言えば呪いになる」と考え一度言葉を飲み込みます。それでも最後に口にしたのは、「後は頼みます」という、大人から子供への託す言葉でした。
釘崎野薔薇の生存可能性を考察
ヒロインポジションである釘崎野薔薇もまた、真人の分身との戦闘中に本体と入れ替わられ、無為転変を顔面に受けて左顔面を吹き飛ばされるという悲劇に見舞われました。
直後に到着した東堂の連れ、新田新によって「死にたての状態」として処置が施され、「助かる可能性はゼロじゃない」と言及されています。しかし、その後の物語で明確な復活描写はなく、長らく「生死不明」の状態が続いています。ファンの間では復活を望む声が絶えませんが、物語構造上、彼女の不在が虎杖の孤独をより深く際立たせる要素になっているのも事実です。
伏黒甚爾と恵の戦闘と最期
オガミ婆の降霊術により、孫の肉体に魂の情報を上書きして復活した伏黒甚爾(パパ黒)。彼は殺戮人形と化して陀艮を圧倒的なフィジカルで瞬殺した後、息子の伏黒恵と対峙します。
戦闘中、甚爾は目の前の相手が自分の捨てた息子・恵であることに気づきます。「お前名前は」と問いかけ、「伏黒」と答えた恵に対し、「禪院じゃねぇのか」「よかったな」と言い残し、自ら頭を突いて自害しました。
虎杖悠仁の精神状態と変化
渋谷事変を通じて、最も精神を削られたのは間違いなく主人公の虎杖悠仁です。宿儺による大量殺戮で「人殺し」の業を背負わされ、目の前で七海を殺され、釘崎も倒れ、さらに頼れるブラザー東堂も腕を失いました。
これらすべてを目の当たりにし、一度は心が折れて蹲りましたが、最終的に彼は「自分は呪いを祓う部品だ」と自己定義し直すことで戦い続けました。かつての天真爛漫な「正義の味方」としての虎杖は消え、ただひたすらに呪いを祓い続ける、悲壮な覚悟を持った術師へと変貌を遂げたのです。
呪術廻戦の渋谷事変の感想とまとめ
渋谷事変は、単なる能力バトルの連続ではなく、キャラクターたちの生き様と「呪い」というテーマが深く絡み合った、作品屈指の名エピソードです。五条悟の封印による絶望感と、理不尽な悪意の中でそれでも前を向こうとする虎杖たちの戦いは、読む者の心を強く揺さぶります。
多くの犠牲を払ったこの戦いの結末が、後の死滅回游編、そして最終決戦へどう繋がっていくのか。まだ原作を読んでいない方、アニメの続きが気になる方は、ぜひこの機会にコミックシーモアなどで一気読みしてみてはいかがでしょうか。絶望の先にある物語を、ぜひ自分の目で確かめてみてください。






