戦国時代にただ一人、日の呼吸という剣技を極めた剣士がいました。継国縁壱です。『鬼滅の刃』に登場する数々の呼吸は、そのすべてがこの一人の剣士から枝分かれして生まれたもの。水も、炎も、岩も、風も、雷も、元をたどれば同じ一本の幹から伸びた枝なんですね。呼吸の種類は何種類あるのか、どの呼吸が何から派生したのか、そして誰がどの呼吸を使っていたのか。ここを系統として押さえると、技名の違いや剣士ごとの戦い方の違いが、驚くほどすっきり見えてきます。この記事では全14種の呼吸を派生元と使い手ごとに並べ直し、型の数まで一つずつ確認していきます。作品全体の流れから確認したい方は、鬼滅の刃のあらすじ全編まとめもあわせてどうぞ。
記事のポイント
- 全14種の呼吸を派生元と使い手つきの一覧表で確認できる
- 日の呼吸を起点にした系統の枝分かれがつかめる
- 各呼吸の型の数と、確定していない箇所の見分けがつく
- ヒノカミ神楽と日の呼吸がなぜ同じものなのか分かる
この記事には月の呼吸の使い手の正体など、原作終盤の展開に触れる内容が含まれます。アニメでまだ描かれていない範囲もありますので、先の展開を知りたくない方はご注意ください。
まずは全体を俯瞰できるよう、14種の呼吸を派生元と主な使い手つきで並べた表を置いておきます。並び順は日の呼吸を先頭に、基本の5系統、そこから枝分かれした呼吸、最後に月の呼吸という流れにしました。
| 呼吸 | 派生元 | 主な使い手 |
|---|---|---|
| 日の呼吸 | すべての呼吸の起源 | 継国縁壱/竈門炭治郎(ヒノカミ神楽として継承) |
| 水の呼吸 | 日の呼吸 | 冨岡義勇(水柱)/竈門炭治郎/鱗滝左近次(育手・元水柱) |
| 炎の呼吸 | 日の呼吸 | 煉獄杏寿郎(炎柱)/煉獄槇寿郎(元炎柱) |
| 岩の呼吸 | 日の呼吸 | 悲鳴嶼行冥(岩柱) |
| 風の呼吸 | 日の呼吸 | 不死川実弥(風柱) |
| 雷の呼吸 | 日の呼吸 | 我妻善逸(壱ノ型のみ習得)/獪岳(元隊士・裏切者) |
| 蛇の呼吸 | 水の呼吸 | 伊黒小芭内(蛇柱) |
| 花の呼吸 | 水の呼吸 | 胡蝶カナエ(胡蝶しのぶの姉)/栗花落カナヲ(継子) |
| 蟲の呼吸 | 花の呼吸 | 胡蝶しのぶ(蟲柱) |
| 恋の呼吸 | 炎の呼吸 | 甘露寺蜜璃(恋柱) |
| 音の呼吸 | 雷の呼吸 | 宇髄天元(音柱) |
| 霞の呼吸 | 風の呼吸 | 時透無一郎(霞柱) |
| 獣の呼吸 | 我流(風の呼吸に近いとされる) | 嘴平伊之助(独学) |
| 月の呼吸 | 日の呼吸 | 黒死牟(継国縁壱の双子の兄・上弦の壱) |
表にしてみると、日の呼吸から伸びた枝の先に、ほぼすべての柱が立っているのが一目で分かりますよね。ここからは、この系統をもう少しほどきながら一つずつ見ていきましょう。
鬼滅の刃の呼吸一覧|全系統と使い手
ここでは14種の呼吸を、系統ごとにグループ分けして整理します。すべての起点である日の呼吸、そこから直接生まれた基本の5系統、さらにその先で枝分かれした呼吸、そして少し特殊な立ち位置にある月の呼吸と獣の呼吸。この4段階で追いかけると、どの技がどの流れを汲んでいるのかが自然に頭に入るはずです。使い手についても、柱だけでなく育手や継子まで含めて拾っていきますね。

結論|全呼吸の一覧表
呼吸の数え方はいくつかありますが、複数の解説で共通しているのが「基本の5系統+派生の7種+始まりの呼吸2種=14種」という区分です。冒頭の表を、今度はこのグループ軸と型の数で並べ直しておきます。
| グループ | 呼吸 | 型の数(判明分) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 始まりの呼吸 | 日の呼吸 | 拾参ノ型まで | すべての呼吸の起源 |
| 始まりの呼吸 | 月の呼吸 | 16の型 | 確認できた範囲では型数が最も多い |
| 基本の5系統 | 水の呼吸 | 拾壱ノ型まで | 隊士の数が多く応用が利く |
| 基本の5系統 | 炎の呼吸 | 玖ノ型まで | 玖ノ型が奥義にあたる |
| 基本の5系統 | 岩の呼吸 | 伍ノ型まで | 型の数は少なめ |
| 基本の5系統 | 風の呼吸 | 玖ノ型まで | 霞・獣につながる系統 |
| 基本の5系統 | 雷の呼吸 | 漆ノ型まで | 善逸は壱ノ型のみを極める |
| 派生の呼吸 | 蛇の呼吸 | 伍ノ型まで | 水の呼吸から派生 |
| 派生の呼吸 | 花の呼吸 | 型の総数は不明 | 終ノ型が最終奥義 |
| 派生の呼吸 | 蟲の呼吸 | 4つの型 | 型を「舞」と呼ぶ |
| 派生の呼吸 | 恋の呼吸 | 6つの型 | 炎の呼吸から派生 |
| 派生の呼吸 | 音の呼吸 | 型の総数は不明 | 作中で確認できるのは3つ |
| 派生の呼吸 | 霞の呼吸 | 漆ノ型まで | 風の呼吸から派生 |
| 派生の呼吸 | 獣の呼吸 | 拾ノ牙まで | 型を「牙」と数える我流 |
グループで見ると、基本の5系統から派生した呼吸がちょうど柱の顔ぶれと重なっていることに気づきます。蛇、花、蟲、恋、音、霞。いずれも使い手が特定の剣士に強く結びついていて、その人の性質に合わせて磨かれた形跡があるんですよね。つまり呼吸は「誰でも同じように使う技」ではなく、剣士の適性に合わせて仕立て直された流派だと考えると腑に落ちます。
すべての起点は日の呼吸
系統を語るうえで外せないのが、すべての大元にある日の呼吸です。ここを押さえないと、なぜ水と炎がまったく違う技なのに同じ「呼吸」と呼ばれるのかが分からないままになってしまいます。
継国縁壱が編み出した始まりの呼吸
日の呼吸を編み出したのは、戦国時代の剣士・継国縁壱です。作中でこの呼吸は「始まりの呼吸」と位置づけられていて、ほかのあらゆる呼吸はここから派生したものとして語られます。型は拾参ノ型まで存在し、これは複数の解説で一致している数字です。
ただ、縁壱ほどの適性を持つ剣士はそう現れません。日の呼吸をそのまま使いこなせる者がいなかったからこそ、それぞれの剣士が自分に合う形に組み替えていった——この事情が、呼吸が枝分かれしていった理由そのものになっています。
日の呼吸から広がった5つの流派
日の呼吸から直接生まれたのが、水・炎・岩・風・雷の5つ。これが基本の5系統と呼ばれる流派です。公式ファンブック『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』には呼吸の派生関係を示した図が掲載されていて、複数の解説記事がこの図を根拠に同じ系統関係を説明しています。
そしてもう一つ、日の呼吸から生まれた特殊な枝が月の呼吸です。こちらは基本の5系統とは別枠で「始まりの呼吸」のグループに入れる整理をされることが多く、扱いが少し違います。詳しくは後ほど。
基本の5系統(水・炎・岩・風・雷)
ここからは基本の5系統を一つずつ見ていきます。それぞれ型の数と使い手が違い、そこに剣士の個性がはっきり出ているのが面白いところ。柱の顔ぶれと合わせて確認していきましょう。柱9人それぞれの人物像は柱9人のプロフィール一覧にまとめてあります。
水の呼吸と冨岡義勇
基本の5系統の中でも使い手がとりわけ多いのが水の呼吸です。型は拾壱ノ型まで確認されています。使い手は水柱の冨岡義勇、そして基礎として習得した竈門炭治郎。さらに炭治郎に手ほどきをした育手の鱗滝左近次も、元水柱として名前が挙がる人物です。
主人公が最初に身につけるのが水の呼吸だという点も、この流派の性格を表しています。応用が利き、多くの剣士が扱える汎用性の高さ。これが水の呼吸が広く伝わった理由だと考えると自然でしょう。
炎の呼吸と煉獄杏寿郎
炎の呼吸は玖ノ型まで存在し、その玖ノ型が奥義にあたります。使い手は炎柱の煉獄杏寿郎と、その父で元炎柱の煉獄槇寿郎。親子で同じ呼吸を継いでいる、数少ない例です。
基本の5系統の中で炎の呼吸が特別なのは、ここからさらに恋の呼吸が生まれている点。使い手である煉獄杏寿郎がどんな剣士だったのかは、煉獄杏寿郎の最期と人物像の解説で詳しく追っています。
岩の呼吸と悲鳴嶼行冥
岩の呼吸は伍ノ型まで。型の数だけを見ると基本の5系統では最も少ない部類に入ります。使い手は岩柱の悲鳴嶼行冥ただ一人です。
型が少ないことは弱さを意味しません。むしろ一つひとつの型が重く、扱うには相応の膂力が要るとも読めます。鎖と鉄球という独特の得物を使う剣士に合わせて磨かれた流派、と受け取るのが自然ではないでしょうか。
風の呼吸と不死川実弥
風の呼吸は玖ノ型まで確認されており、使い手は風柱の不死川実弥です。系統図の上ではここから霞の呼吸が生まれていて、さらに獣の呼吸とも近い関係にあるとされます。
つまり風の呼吸は、基本の5系統の中でも枝の広がりが目立つ流派。荒々しい印象の強い技ですが、そこから静けさを感じさせる霞が生まれているのは、なんとも不思議な組み合わせです。
雷の呼吸と我妻善逸
雷の呼吸は漆ノ型まで存在します。使い手として真っ先に浮かぶのは我妻善逸ですが、ここには特筆すべき事情がありました。善逸が習得しているのは壱ノ型のみなのです。
対照的なのが、同じ師のもとで学びながら鬼側に転じた獪岳。彼は壱ノ型以外を使いこなしていました。一つの型だけを極めた者と、それ以外をすべて修めた者。同門の二人がこうもきれいに分かれているのは、呼吸という設定の面白さが凝縮された部分だと思います。
派生の呼吸と使い手
続いて、基本の5系統からさらに枝分かれした呼吸です。蛇、花、蟲、恋、音、霞の6種に加えて獣を含めるのが一般的な数え方。ここは「誰の適性に合わせて生まれたか」が特にはっきり出るところなので、使い手とセットで覚えるのが近道ですよ。
水の呼吸から生まれた蛇と花と蟲
水の呼吸からは、蛇の呼吸と花の呼吸という2つの枝が伸びています。蛇の呼吸を使うのは蛇柱の伊黒小芭内で、型は伍ノ型まで。うねるような太刀筋が、そのまま流派の名前になっているような剣技です。
花の呼吸を使うのは、胡蝶しのぶの姉である胡蝶カナエと、その継子にあたる栗花落カナヲ。この呼吸は型の総数がはっきりしておらず、確認できるのは弐ノ型「御影梅」、肆ノ型「紅花衣」、伍ノ型「徒の芍薬」、陸ノ型「渦桃」、そして最終奥義にあたる終ノ型「彼岸朱眼」です。壱ノ型と参ノ型の型名は、今回調べた範囲では確認できませんでした。
さらにこの花の呼吸から生まれたのが、胡蝶しのぶの蟲の呼吸です。つまり水 → 花 → 蟲という二段階の派生で、水系統から見れば孫にあたる位置づけ。蟲の呼吸は4つの型で構成され、それぞれの技を「舞」と呼ぶのが特徴です。鬼の頸を斬れない体格を毒で補うという戦い方に合わせて、姉の花の呼吸を組み替えた——そう考えると、この二段階の派生には切実な理由があったことになります。
炎から生まれた恋の呼吸
恋柱・甘露寺蜜璃が使う恋の呼吸は、炎の呼吸から派生した流派です。6つの型が知られていますが、番号の並びについては資料ごとに説明が分かれる部分があるため、ここでは総数だけにとどめておきますね。
甘露寺蜜璃はもともと炎の呼吸を学んでいたとされ、そこから自分の柔軟すぎる身体に合わせて編み出したのが恋の呼吸だとされます。細く長い日輪刀をしなやかに振るうあの戦い方は、既存の型のままでは実現できなかったはずです。
雷から生まれた音の呼吸
音柱・宇髄天元の音の呼吸は、雷の呼吸から派生しています。ただしこの呼吸、型の総数がはっきりしていません。作中で確認できるのは壱ノ型「轟」、肆ノ型「鳴弦奏々」、伍ノ型「響斬無間」の3つのみで、弐ノ型と参ノ型は登場しないままなんです。
元忍という経歴を持つ剣士が、爆薬を組み合わせた独自の戦法とともに使う呼吸。雷の速さを音という別の要素へ置き換えている点が、派生のさせ方として面白いところです。
風から生まれた霞の呼吸
霞柱・時透無一郎の霞の呼吸は、風の呼吸から派生した流派で、型は漆ノ型まで確認されています。荒々しい風から、輪郭のぼやけた霞へ。技の印象はまるで違いますが、系統図の上では確かにつながっているんですね。
相手に太刀筋を読ませないという方向へ振り切った結果が霞という表現になった、と考えると納得しやすいでしょうか。ここでも「使い手の性質に合わせて仕立て直す」という原則が働いています。
月の呼吸と獣の呼吸の位置付け
最後に、少し扱いの異なる2つの呼吸を取り上げます。月の呼吸と獣の呼吸は、どちらも系統図の中でイレギュラーな立ち位置にあり、書き方を間違えると誤解を招きやすい部分。ここは丁寧に区別しておきましょう。
黒死牟が編み出した月の呼吸
月の呼吸の使い手は、上弦の壱・黒死牟。継国縁壱の双子の兄にあたる人物です。この呼吸は日の呼吸をもとに、独自の血鬼術と組み合わせて編み出されたものとされ、系統上は日の呼吸から直接派生した別枠として扱われます。
型は16。確認できた範囲では、全呼吸の中で最も多い数字です。ただし肆ノ型や拾壱ノ型など、作中に登場しない型があるという指摘も見られるため、16という総数はあくまで判明している数え方として受け取ってください。なお現在まで、黒死牟以外にこの呼吸の使い手は確認されていません。
伊之助が我流で編み出した獣の呼吸
嘴平伊之助の獣の呼吸は、ここまでの呼吸とは成り立ちがまったく違います。師について学んだ流派ではなく、伊之助自身が独学で編み出した我流の呼吸なのです。型は拾ノ牙まであり、加えて応用技も存在します。技を「型」ではなく「牙」と数えるのも、この呼吸だけの特徴ですね。
独学でここまでの体系を組み上げてしまう伊之助の異常な才能が、この一点だけでも伝わってきます。系統図の中で唯一「誰にも教わっていない枝」があるという事実は、それだけで彼のキャラクターを物語っていますよね。
鬼滅の刃の呼吸の仕組みと型
系統を押さえたところで、今度は呼吸そのものの仕組みに目を向けます。そもそも呼吸と型はどういう関係にあるのか、型の数は何を意味するのか。そして日の呼吸とヒノカミ神楽がなぜ同じものと言えるのか。ここが分かると、一覧表の数字が単なる情報ではなく、物語の筋として読めるようになりますよ。

呼吸法の仕組み(全集中の呼吸)
鬼殺隊の剣士が使う呼吸法は、作中で全集中の呼吸と総称されます。ここで整理しておきたいのは、呼吸と型という2つの言葉の関係です。混同したまま読むと、型の数の話がずっとぼやけたままになってしまいますから。
呼吸は流派 型は個々の技
ざっくり言うと、呼吸=流派の名前、型=その流派に属する個々の技という関係になります。水の呼吸という流派があり、その中に壱ノ型から拾壱ノ型までの技が収まっている、という構造ですね。だから「水の呼吸の弐ノ型」という言い方は、流派名+技名という組み合わせになるわけです。
そして流派どうしが親子関係でつながっているのが、この作品の呼吸の面白いところ。技名だけを覚えようとすると膨大に感じますが、系統をたどれば「これは水系統だから、こういう性質の技だろう」と当たりがつくようになります。
型の数え方と呼び名の違い
型は基本的に壱ノ型、弐ノ型、参ノ型……と漢数字で番号が振られます。ただし例外もあって、蟲の呼吸は4つの型を「舞」と呼び、獣の呼吸は「牙」と数えます。花の呼吸には番号ではなく「終ノ型」という最終奥義が置かれていますし、炎の呼吸では最後の玖ノ型が奥義にあたります。
こうした呼び名のばらつきも、それぞれの呼吸が使い手の手で仕立て直された痕跡と考えると腑に落ちるのではないでしょうか。なお、呼吸法そのものの身体的な仕組みや常中といった発展的な要素については、本記事では踏み込まずにおきます。原理の細かな部分は公式の資料で確認していただくのが確実です。
各呼吸の型の数
ここでは型の数を、確定している呼吸と、そうでない呼吸に分けて整理します。ファンサイトによって数え方が割れる箇所があるので、そこを正直に区別しておくのがいちばん役に立つと思うんです。
型の数が判明している呼吸
複数の解説で数字が一致している呼吸を並べると、次のようになります。
| 呼吸 | 型の数 | 補足 |
|---|---|---|
| 月の呼吸 | 16 | 確認できた範囲では最多。未登場の型があるという指摘もある |
| 日の呼吸 | 13 | 拾参ノ型まで |
| 水の呼吸 | 11 | 拾壱ノ型まで |
| 獣の呼吸 | 10 | 拾ノ牙まで。ほかに応用技あり |
| 炎の呼吸 | 9 | 玖ノ型が奥義 |
| 風の呼吸 | 9 | 玖ノ型まで |
| 雷の呼吸 | 7 | 善逸は壱ノ型のみを習得 |
| 霞の呼吸 | 7 | 漆ノ型まで |
| 恋の呼吸 | 6 | 番号の並びは資料により説明が分かれる |
| 岩の呼吸 | 5 | 伍ノ型まで |
| 蛇の呼吸 | 5 | 伍ノ型まで |
| 蟲の呼吸 | 4 | 型を「舞」と呼ぶ |
数字だけを追うと月の呼吸の16が突出して見えます。ただ、型の多さがそのまま強さの順位になるわけではありません。雷の呼吸の善逸のように、一つの型を極めることで柱級の相手と渡り合う剣士もいるわけですから。
型の総数が確定していない呼吸
一方で、型の総数がはっきりしないまま残っている呼吸もあります。花の呼吸と音の呼吸です。
花の呼吸で確認できるのは、弐ノ型「御影梅」、肆ノ型「紅花衣」、伍ノ型「徒の芍薬」、陸ノ型「渦桃」、終ノ型「彼岸朱眼」の5つ。壱ノ型と参ノ型については、今回の調査では型名を確認できませんでした。音の呼吸も同様で、壱ノ型「轟」、肆ノ型「鳴弦奏々」、伍ノ型「響斬無間」の3つのみが作中で確認でき、弐ノ型と参ノ型は登場しないままです。
ヒノカミ神楽と日の呼吸の関係
呼吸一覧を眺めていて、多くの人が引っかかるのがここだと思います。炭治郎が使うヒノカミ神楽は、日の呼吸とどういう関係なのか。結論から言うと、ヒノカミ神楽は日の呼吸そのものです。名前だけが違う形で竈門家に伝わっていました。
炭吉が受け継ぎ舞として伝えた
竈門家の先祖にあたる炭吉とその妻すやこは、継国縁壱と親交がありました。すやこが所望したことで縁壱が日の呼吸の型を披露し、それを炭吉がすべて記憶したのです。そして縁壱が去り際に託した耳飾りとともに、この型は「ヒノカミ神楽」という神楽舞の形で子孫へ受け継がれていきました。
竈門家では毎年元旦に、家族の安寧と一年の無事を祈ってこの舞を奉納する風習が続いていました。剣術ではなく舞として伝わったからこそ、それが日の呼吸だと誰にも気づかれなかったわけです。鬼舞辻無惨は縁壱の死後、日の呼吸の型を知る剣士を皆殺しにしています。剣術としての日の呼吸が表向き失われた中で、炭を売る一家がそれを舞のまま保ち続けていた——この構図は、何度確認しても唸ってしまいます。
拾参ノ型が意味するもの
日の呼吸には壱ノ型から拾弐ノ型まで、12の型が個別の技として存在します。では拾参ノ型は何なのかというと、これが独立した新しい技ではないんです。12の型すべてを連続して途切れなく振るい、太陽のように円環を成すことで完成する型とされています。
そして各型が鬼舞辻無惨の急所12箇所に対応しているという説明がなされており、連続攻撃によって無惨を太陽が昇るまでその場に釘付けにするための技、という位置づけになります。12という数字がただの区切りではなく、最終決戦の勝ち筋そのものだったわけですね。呼吸一覧の中で日の呼吸だけが特別扱いされる理由も、ここに行き着きます。
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鬼滅の刃の呼吸に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 鬼滅の刃の呼吸は全部で何種類ありますか?
A. 作中で確認されているのは14種類です。日・水・炎・岩・風・雷・霞・恋・蛇・花・蟲・音・獣・月という顔ぶれで、日の呼吸を起点に水・炎・岩・風・雷の基本5系統が派生し、そこからさらに枝分かれしていく構造になっています。
Q2. すべての呼吸の元になった日の呼吸とは何ですか?
A. 戦国時代の剣士・継国縁壱が編み出した始まりの呼吸です。水・炎・岩・風・雷の基本5系統はここから派生していて、黒死牟の月の呼吸も日の呼吸をもとに生まれています。型は拾参ノ型まで確認されています。
Q3. ヒノカミ神楽と日の呼吸は同じものですか?
A. 同じものです。竈門家の先祖である炭吉が継国縁壱の日の呼吸の型を記憶し、神楽舞という形で子孫へ代々伝えてきたものがヒノカミ神楽にあたります。剣術ではなく舞として伝わったため、長いあいだ日の呼吸だと気づかれていませんでした。
Q4. 型の数がいちばん多い呼吸はどれですか?
A. 複数の解説で記述が一致しているのは月の呼吸の16で、確認できた範囲では全呼吸中で最多です。ただし作中に登場しない型があるという指摘もあるため、あくまで判明している数え方として受け取るのが安全でしょう。
Q5. 獣の呼吸は何から派生した呼吸ですか?
A. 嘴平伊之助が独学で編み出した我流の呼吸で、師弟関係を伴う正式な派生ではありません。公式ファンブックの記述をもとに「風の呼吸に近いもの」と説明されることが多く、過去に出会った風の呼吸の使い手を参考にした可能性が指摘されています。
系統別の深掘りは水の呼吸の全11型一覧と日の呼吸の12の型と拾参ノ型で詳しく解説しています。
まとめ|鬼滅の刃の呼吸一覧
呼吸だけでなく鬼側の設定や物語の伏線までまとめて追いたい方は、鬼滅の刃の考察まとめが入口として便利です。すべての呼吸の起点となった剣士については、継国縁壱の強さと生涯の解説で個別に掘り下げています。
ここまで、14種の呼吸を派生元と使い手ごとに追いかけてきました。最後にポイントを振り返っておきましょう。
呼吸を単なる技名のリストとして眺めているうちは、たぶんこの設定の半分も楽しめていません。誰の適性に合わせてどう組み替えられたのか。そこまで含めて系統をたどると、剣士一人ひとりの戦い方に必然が見えてきます。柱の技を見るたびに「これは水系統だ」「風から生まれた技だ」と分かるようになると、読み返しの面白さがぐっと増すはずですよ。
なお、型の数や派生関係については、本記事は複数の資料を突き合わせたうえで一致が取れたものを中心に記載していますが、数え方には資料ごとの差があります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。作品の公式情報は鬼滅の刃公式ポータルサイトで確認できます。そして解釈が分かれる部分については、あなた自身が読んで感じたことをいちばん大切にしていただければと思います。